吉本興業ホールディングス株式会社と株式会社島根銀行が包括連携協定を締結

3月29日(火)、吉本興業ホールディングス株式会社と株式会社島根銀行の包括連携協定締結式が、島根県松江市の島根銀行本店3階大会議室で行われました。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

まず、司会の島根県住みます芸人・奥村隼也が、株式会社島根銀行取締役頭取 鈴木良夫氏、吉本興業ホールディングス株式会社 代表取締役会長 大﨑洋氏ら、出席者を紹介。そして、これまでの締結に至った経緯として、SBIグループの仲介により、地方創生に資する連携協定について行ったトップ会談が協定を結ぶきっかけであること、さらに山陰地域などに関する多岐にわたる連携協力の内容についても説明しました。続いて、協定の締結です。鈴木頭取、大﨑会長それぞれが協定書に署名を行いました。

「今回の締結で少しでも山陰に明るい話題が届けば」

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

署名を終えた鈴木頭取は、当初は2月開催だった予定が延期になったことに触れたあと、今回の締結で少しでも山陰に明るい話題が届けばと考えている、こんな時代だからこそ笑いの力が必要だと思っていると話しました。そして、自身の50年以上前の思い出にも言及。岡八郎らユニークなキャラクターが登場する花月劇場を土曜日に見るのを楽しみにしていたと話すと「今でも覚えている、笑いは永遠に不滅だと思っている」と語りました。

そして吉本興業が地方創生に向けて様々な取り組みを行っていることを話し、今後積極的に連携を進めていきたいと力説。エンターテイメントと地方銀行、地域のお客様がコラボし、地方から訴求できることが地方創生の第一歩と話しました。

学生ならではのユニークなエピソードも披露

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

大﨑会長は鈴木頭取と同い年ということがさっきわかったと話すと、自身の父親との松江での思い出を振り返ったほか、島根大学の友人との学生ならではのユニークなエピソードも披露します。

そして4月1日(金)、吉本興業が創業110周年を迎えることに触れ、創業当時にも安来節と縁があったことを明かしました。さらに先日放送がスタートしたBSよしもとについて「唯一のキーワードは地方創生ということにした」と明言。加えて、好きな言葉が「笑うことは許すこと、許すことは笑うこと」であることを明かし、互いに笑いあって許し合って、希望を持って前に進めればと思っていると話すと、「社員、芸人ともどもがんばっていろんなところに通わせていただきますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします」と締めくくりました。

そのあと、司会の奥村に「こんな感じかな?」と問いかけると「僕は泣きそうになりました」と奥村。すると大﨑会長はすかさず「泣いてへんがな!」とツッコみ、会場を盛り上げていました。

今後は、ネゴシックス、奥村による研修も

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

続いては包括業務連携記念品の贈呈と記念撮影です。出雲大社近くの「ひらの屋」特製縁結び箸と協定書を持っての撮影が、島根銀行公式マスコットキャラクターのシマニーも加わるなどして、和やかに行われました。今後の取り組みについては、ネゴシックス、奥村によるコミュニケーション能力向上研修の実施や奥村がボランティアでこども食堂でのデザート作りを行うといった予定も発表されました。

吉本が地方創生事業に取り組む理由

囲み取材では、協定の目的、意義について尋ねられた大﨑会長は「……なんやろね?」とひとボケ。そして、10年前から住みますプロジェクトをスタートさせたことに改めて触れると、いいものを見つけて、それをどう育てて育むか、地元の方に教えてもらいながらの方が楽しいし、長続きすると話し、それを社員や芸人たちといっしょに考えられたらと抱負を語りました。鈴木頭取は、大きくいえば地方創生になると思う、こういう時代にどのように地域に貢献できるかを考えたと振り返ると、地域には食べ物、観光、自然など、いろいろないいものが埋もれている、それを県外になかなか発信できていないとこれまでを反省。その上で、情報をいかに発信するかが重要な時代に、吉本興業の発信力はすごいものがある、当地の観光、食材、技術などを全国に発信できると思うと力を込めました。そして島根銀行にとっても画期的、業容も変わってくると思うと今後についても語りました。

地方創生事業に取り組む理由を聞かれた大﨑会長は、街の真ん中だけの経験では、会社、芸人、社員のバランスが悪くなると話し、地方を訪ね、移住して、そのなかで発見がたくさんある、それをよしもとのDNA、暗黙知のように共通体験して、メディアを通じてアウトプットすることで、暗黙知が形式知になって事業などが始まるというふうになればいい、と話しました。中四国では始めての地方銀行との協定であること、さらにこの盛り上がりはかつてないほどであることも明かしました。最後に島根県がどんな地域になってほしいかという質問には、学生や子供が郷土を愛し、自信を持って自慢もしてほしい、ここで生まれて良かったと思ってほしい、と語りました。