ガクテンソク(よじょう、奥田修二)が豪華メンバーたちと漫才・コントの両方を披露する異例のイベント『ガクテンソクpresents漫才以外にコントも本気でするライブ』が、4月22日(金)に京都・よしもと祇園花月で開かれました。「昨年からコントも始めた」というガクテンソクが迎えたメンバーは、ふだんから漫才もコントもやっている実力派コンビ5組。それぞれの個性がぶつかったガチンコ対決の行方は……。
「出演メンバーが3組変わるという…」
今回のイベントは、よしもと祇園花月が劇場を挙げて実力ある中堅芸人をこれまで以上に盛り上げていこうという企画の第2弾。アキナ(山名文和、秋山賢太)、藤崎マーケット(田崎佑一、トキ)、セルライトスパ(肥後裕之、大須賀健剛)、カベポスター(永見大吾、浜田順平)、フミ(吉永もーりしゃす、もういっちょ!とん平)という実力派が集まったライブは、出演者予定者の休演が相次いで全6組中3組もメンバーが入れ替わるという、開演前から“異例”のライブに……。
メンバー全員が舞台に集合すると、まずは奥田が、昨年からコントを始めたと言いながら、今回は漫才とコント両方やっているコンビによるライブだと説明。集まった面々を見渡しながら、思わず「(当初の予定から)出演メンバーが3組変わるという……」とこぼすと、山名が「おっさんはめちゃ元気!」と明るく叫び、会場は爆笑となります。
フミも急きょ出演が決まった1組で、ニッポンの社長の代演の話を受けたのはなんと当日だったそう。「断ろうかと思った」と本音を漏らしながら、吉永は「散髪に行っていた」、とん平は「すべてが夢だと思った」と思いがけないオファーだったことを明かします。
ニッポンの社長の休演については、奥田から「(ニッポンの社長の)ケツはお腹が痛いらしい」という情報があり、それを聞いた出演者たちが「(会場に)来て三角座りしてたらエエやん!」とツッコんでいました。
しゃべりが勝負の漫才パート
漫才はガクテンソクから。奥田の頭髪イジリをまくらにネタがスタートすると、軽快なトークで会場を盛り上げていきます。
続いてフミが登場。自己紹介から学生時代をベースにしたネタへと移り、しっかりと笑いをゲットしていました。
3番手のカベポスターは、ホラーテイストのネタ。2人のテンポにぴったりハマったしゃべりで会場を笑わせました。
セルライトスパのネタは、子どものころに憧れた職業からスタート。リアリティのある動きや意外なセリフで盛り上げました。
次は藤崎マーケット。「今日は起きた瞬間からおもしろい」とトキが自らハードルを上げてからネタへ。リズムに乗ったしゃべりで、期待通り実力をしっかりと見せつけていました。
漫才のラスト、アキナは静かなトーンから急展開するネタで会場を爆笑に。山名の緩急自在なしゃべりに秋山がつぎつぎとツッコむ絶妙なやりとりを堪能させてくれました。
コントパートは個性が爆発!
コントパートも漫才と同じ出番順で進みます。トップバッターのガクテンソクは願いを叶えたい男と魔神のストーリー。屈託ないよじょうに奥田が理屈で絡み、笑わせました。
フミは犯罪コント。捜査員と被害者のやりとりが続きますが、奥さま役が妙に板についたとん平のしゃべりと、吉永の動きで爆笑を生んでいました。
カベポスターは睡眠にまつわるネタ。漫才同様、2人らしいスローめのテンポでスタートすると、その独特の世界観に会場はすっかり引き込まれていました。
ステージをいっぱいに使ったネタを披露したのはセルライトスパ。陽気過ぎる動きと細かな状況設定の落差で笑わせました。
藤崎マーケットは登場人物の様子と展開のギャップで惹きつけます。近未来を描いたであろうストーリーなのに、どことなく身近に感じさせるネタはさすがでした。
アキナのコントはバイト先の先輩と後輩のやりとりで展開。どんどんズレていく2人の会話がじわじわと染みていき、最後までしっかりとすれ違い続けるトークは、会場を爆笑に包みました。
エンディングでは再びメンバーが勢ぞろい。奥田が「いいライブでしたね」と自画自賛すると、メンバーたちも口々に「楽しかった」と笑顔。舞台にカベポスター・浜田がいないことについては、次の仕事があるからだと奥田が説明しようとしますが、相方の永見が「いや、京都の空気が合わない」とボケて笑わせます。最後は、奥田が「またやりたい」と改めてアピールし、イベントは終了しました。