【このライブがすごい!】テンダラー浜本が見たいレイザーラモンRGの「マイケル90分」!?

このライブがすごい！

ネタに定評のある芸人に、これまで観たなかで「スゴい！」と感じたライブを芸人ならではの視点で、面白さや見どころを解説。お笑いライブに行ったことがない人も必ず行きたくなる、芸人の芸人による芸人だからこそできるライブ考察です。

ネタに定評のある芸人に、これまで観たなかで「スゴい！」と感じたライブを芸人ならではの視点で...

ネタに定評のある芸人に、「スゴい！」と感じたライブを寸評してもらう連載企画「このライブがすごい！」。芸人ならではの視点で、面白さや見どころを解説します。今回は、テンダラーの浜本広晃が登場し、気になっているライブや、衝撃を受けたライブを教えてもらいました。お笑いライブに行ったことがない人も必ず行きたくなる、芸人の芸人による芸人だからこそできるライブ解説です。

ぜひマイケル・ジャクソンの命日とか誕生日に…

『RGが90分あるあるを歌い続け、○○が90分▲▲をやり続ける会』
タイトルそのまま、レイザーラモン・RGが「あるある」を歌い続け、ゲストが何かをやり続けるライブ。「金属バットが90分あるあるを考え続けてくれる会」、「オズワルド畠中とニッポンの社長ケツとうるとらブギーズ佐々木が心に染みる歌を歌い続けオズワルド伊藤が土下座し続ける会」などがあります。

浜本　じつは僕、このイベントを見たことがないんですが、「これはいったい、なんなんやろう……？」と、ずっと気になっているイベントです。すごいペースで開催されているし、絶対おもしろいんやろうと思うから、すごく見てみたいと思っています。
たとえば、もし僕がゲストで呼ばれるなら、「テンダラー・浜本が90分間マイケル・ジャクソンのよさを言い続ける」ならできるかもしれないですね（笑）。そうなったら当然、RGにはマイケル・ジャクソンの歌を90分間歌い続けてほしいですね。ぜひマイケルの命日とか、誕生日に開催してもらいたいです。

自分がコンビだからこそ尊敬する

『ピン芸人の単独ライブ』
『R-1グランプリ』を目指す若手から、賞レースを卒業して自分が面白いと思う笑いを追求するいぶし銀まで、群雄割拠のピン芸人界隈。丁寧に作り込まれる単独ライブでは、研ぎ澄まされたネタを楽しむことができます。

浜本　自分は漫才師なので、ピン芸人の方ってすごいと思うんですよ。自分ひとりで舞台に出ていって、ひとりでネタやって、ひとりで笑いを取るって、僕にはできないなと思います。気になるのはさっくん（佐久間一行）、ヒューマン中村。寄席で一緒になったときは絶対に見に行きますね。さっくんは、ネタのテンポが気持ちいいですし、ネタとネタの間のおしゃべりもめちゃくちゃ上手なんですよ。ヒューマン中村はセンスをバリバリ感じます。そしてあの、圧倒的な華のなさ。やはり天は二物を与えず、なのでしょう。この2人の単独ライブは、一度見たら「うわぁ〜！」と思うやろうなと思います。

1年の成果が知ることができる単独ライブ

『テンダラー単独ライブ』
1年に1回、定期的に開催されているテンダラーの単独ライブ。これまで『テンダラー単独ライブ』をはじめ、『テンダラーJAPAN TOUR』『テンダラー漫才会』などを開催。5月29日（日）からは、『吉本興業110周年感謝祭　テンダラー漫才会』がスタートする。

浜本　若手のころは、テレビに出演するために舞台で結果を出そうとしていましたが、いまは考え方が完全に逆になりました。単独ライブに来てもらうために、いろんなテレビに出演させていただいているという感じです。劇場に見に来てくださったお客さんも、テレビで見た芸人が舞台に出てくると単純にうれしいと思っていただけるようで。
なので、僕がテレビに出ているのを見て、「おもしろいな〜。この人の漫才、見てみたいな」と思ってもらえるといいなと思いながら、（テレビに）出演しています。なので、年に1回、大阪・なんばグランド花月の単独ライブのチケットが完売したら、「この1年、やってきたことは間違ってなかったな」と思えます。

【〜あのころの「スゴかったライブ」〜】

若手のときに見た『ジャリズムの単独ライブ』
ジャリズムは、渡辺あつむ(現・桂三度)と山下しげのり（現・インタビューマン山下）が組んでいたコンビ。1991年から活動をスタートし、1998年に解散。2004年に再結成するが、2011年に再び解散。

浜本　僕が芸人になって1〜2年のころやから、いまから25年くらい前になります。ジャリズムさんのなんばグランド花月での単独ライブを見たときは衝撃を受けました。「こうやってネタを作るんや」とか、「イベントの構成はこうしたらいいのか」と、めちゃくちゃ勉強になりました。いまでこそ、ネタとネタの合間におもしろいブリッジVTRを流すのは当たり前になりましたが、あれはジャリズムさんから始まったんちゃうかな？
僕のなかで渡辺さんはずっと憧れの人で、コンビでも、ピン芸人でも、構成作家でも成功されて、そして落語家でも『NHK新人落語大賞』を受賞され、多彩で本当にすごいなと思います。いまだに渡辺さんとお会いしてしゃべる機会があると、うれしくなります。