とろサーモン・久保田かずのぶの初めての絵画展『久保田和靖個展「なぐりがき」』が、5月10日(火)に東京・渋谷モディでスタートしました。当日は、お披露目会見が行われ、先輩芸人でありアーティストとしても活動するジミー大西と野性爆弾・くっきー!が登場。吉本がほこる“鬼才”がそろい踏みとなりました。
前澤社長に来てほしい!
じつは久保田が絵画制作に目覚めたのはつい最近のことで、今年1月ごろのこと。相方の村田秀亮に舞台の仕事が入ったため劇場や営業の仕事に立てない時期があり、空いた時間に創作活動をはじめたそうです。久保田は、「(舞台に立てない)ストレスの数だけ絵の具の色があると思ってもらえれば」と作品制作のウラ側にある“情念”を語ります。
今回の個展には、久保田が数時間で描き上げたものから1カ月かかったという大作まで、約50の絵画を展示。作品には1円から100万円までの価格がつけられていて、来場者が購入できるほか、作品をモチーフにしたグッズも販売します。また、個展開催期間中には、久保田によるサイン会も実施予定。久保田は「ぜひ前澤(友作)社長、おカネ持ちのYouTuberに来てほしい」と呼びかけました。
久保田は展示されている絵画を見渡しながら、こう自己評価します。
「見てもらったらわかるように、明るい色が多いですけど、いっさい笑っていない。いつも何かにブチギレてるんでしょうね」
制作途中には、ジミーからアドバイスをもらおうと、作品の画像を送り続けたという久保田。その“圧力”に、ジミーも「久保田の技法をマネてしまうと思って『やめて』って(制止した)」とのこと。
自身も画業30周年を記念した全国巡回展「POP OUT」を開催中のジミーは、「僕が何十年とかかってここまできたのに、(絵を描き始めて)数カ月で(個展を)やってしまった。すでに追い抜かれています」と久保田を絶賛しました。
一方、同じ“系譜”の先輩アーティストであるくっきー!も、久保田の作風をこう評価しました。
「ヤベ―女が化粧を塗りたくっているような絵で、ポップさの中に狂気を感じる。絵って、ジミーさんを筆頭にまともじゃない人が描く風潮があるじゃないですか。ジミーさんは、“よしもとで絵を描く芸人ピラミッド”のてっぺんなんで」
「100万円」の作品に込められたメッセージ
100万円の値段がつけられた作品は、久保田が1カ月かけて描いた大作。自身でも出来に満足していると語ります。
「隣国のもめごと、争いを風刺して描いた絵です。(ウクライナやロシアの)国旗の色もありますし、短冊は日本からメッセージ・願い事を送るという意味も含まれています」
すでに買い手が現れているという久保田の作品。絵が売れておカネ持ちになったらどうするのかと問われた久保田は、同期でやはり絵が得意なキングコング・西野亮廣を引き合いに、「西野くんが描いた絵のうえに、絵の具でガーッと絵を描いてみたい」と大胆な“野望”を口にします。
会見では、久保田、ジミー、くっきー!の3人による“打ち合わせなし”のライブペインティングの実演も。1枚のキャンバスに、くっきー!が顔を、久保田が細い体を描き、ジミーが仕上げた即興の作品は、バラバラの個性がなぜか調和する唯一無二のものになりました。
『久保田和靖個展「なぐりがき」』は5月10日(火)~5月16日(月)11:00~20:00、渋谷モディ1階イベントスペースで開催中です。