月亭方正「あいうえお作文」のオチで大活躍!? BSよしもと『チーキーズキャスト1』から落語会が実現

BSよしもとで平日午前中に放送している情報番組『チーキーズキャスト1』。その木曜パーソナリティを務める月亭方正を筆頭に、コーナー出演の桂三幸、桂小留、笑福亭大智、笑福亭笑‎利による落語会『Cheeky’s噺家寄席』が、7月1日（金）に大阪の天満天神繁昌亭で開かれました。番組の話題や大喜利で盛り上がりながら、落語もしっかりと魅せる盛りだくさんの内容となりました。

『チーキーズキャスト』は、BSよしもとで平日午前中に生放送しているトーク番組です。『チーキーズキャスト1』（8:00～10:00）は師匠クラスの大御所芸人やベテラン芸人が、続いて放送される『チーキーズキャスト2』（10:00～12:00）は舞台やテレビで活躍する中堅芸人がパーソナリティを務め、全国各地で活動する「住みます芸人」らと中継で結びながら、地域の情報を伝えています。

この日の寄席には。方正と同じく木曜パーソナリティの曽麻綾も出演。次の演者のために高座を整える「お茶子」を務めました。

SNSで番組のつぶやきがない！？

幕が開いて出演者が1列に座って観客にお目見えすると、オープニングトークは『チーキーズキャスト1』の話題でひとしきり盛り上がります。「番組が始まって10分くらいトークをしていて、ハッシュタグをつけてSNSで感想をつぶやいてくださいねと呼びかけているのですが、1つもない」とぼやく方正。視聴者のみなさん、ぜひ「#BSよしもと方正」でつぶやきを！

そして、せっかくだからと5人で大喜利も。50音のどの行の作文をしてほしいか観客から募り、「あいうえお作文」を作りました。「あ行」と「は行」でオチを担当したのは三幸。「歯がないけど（方正）／品もないけど（笑利）／不潔なやつで（大智）／屁もくさい（小留）」と続いた「は行」では、最後の「ほ」で大ブーイング。ほかの4人から「そこは『方正』やろ～！」とダメ出しがあり、最後にもう1回、改めて作文をすることに。

小学生のお客さんからのリクエストは「ふ行」。「ふ行！？」と一瞬、戸惑いを見せた5人ですが、「ふふふへほ」で作ることに。「ほ」のオチは「ここは行っとかなあかんやろ」と方正が担当。「不意を突かれたけど（三幸）／普通科に受かって（大智）／不登校になり（笑利）／屁もくさい（小留）」という流れに乗って「方正です！」ときれいに落とし、万歳をしてトークコーナーを終えました。

臨場感たっぷりの方正の落語

ここからが本編の落語へ。まずは笑利からスタートです。離婚する夫婦による「離婚式」の模様を描いた新作落語「神に誓って」を口演。かつて教会で結婚式を挙げた夫婦に対し、強烈なダメ出しをする牧師。笑利のシニカルな目線が光る一席でした。

続いて大智が元気よく登場。マクラでは落語家がどのようにして着物をあつらえるのかを説明し、観客も感心しきりという様子でうなずいていました。ネタはこの季節にぴったりな怪談噺の「化け物使い」。一つ目小僧やのっぺらぼうなどスタンダードな妖怪のほかに、アニメの主人公なども登場させ、会場を沸かせました。

中トリは桂三幸。師匠の六代文枝譲りの工夫を凝らした創作落語「ラスト一球」を熱演しました。高校野球がテーマのネタで、幼馴染のピッチャーや後輩役をその場でお客さんに託したり、マネージャー役を曽麻にアドリブで持ち掛けたりと、これでもかというほどの“飛び道具”を持ち出して、その場を落語の世界に引き込みました。

休憩後は小留が一席。「小留」と書いて「ちろる」と読むこの名前は、師匠の桂小枝が命名したと話します。また、『チーキーズキャスト1』では大阪の橋の秘密発見のコーナーを担当していて、ロケのエピソードも紹介しました。ネタは奈良が舞台の「鹿政談」を。奉行所の場面では軽妙な語り口から一転、ぐっと重厚感を醸し出し、奉行の威厳を巧みに描きました。

そしてトリは方正です。マクラでは『チーキーズキャスト1』や三幸のネタの振り返り、そして10歳下の妻や子どもたちのエピソードをたっぷりと。ネタは老夫婦が営む、人里離れた宿屋での一夜を描いた「茗荷宿」です。飛脚が預けた100両入りの挟み箱につい欲を出した老夫婦、「食べ過ぎると物忘れをする」という茗荷を使った食事を出すことを思いつきます。茗荷の味噌汁に茗荷の刺身……と、茗荷ばかりを食べさせられて辟易する飛脚。食事の場面はこちらも実際に食べているような感覚になり、心なしか酩酊状態になったような錯覚も。臨場感たっぷりの描写で最後まで魅せました。