今月もはりきってまいりましょう『ガクテンソク奥田のGossip Times』でございます。
さてさて、皆様は『シン・ウルトラマン』はご覧になられましたでしょうか? 僕はわりと早い段階で観に行かせていただきました。
前作といっていいのかわかりませんが『シン・ゴジラ』は、20回観たくらいには大好きで、今回もめちゃくちゃ期待して観に行きました。こちらではもちろん一切のネタバレを含みませんが、僕個人の感想と致しましては、めちゃくちゃ面白かった。めちゃくちゃ面白かったんですが、おそらくオリジナルの『ウルトラマン』を知っていたら、もっと面白いんだろうな思いました。
なので、2回目を観る前に、オリジナルのウルトラマンのことを勉強することにしました。しかし調べてみると、ウルトラマンには様々ゴシップがあることがわかってしまいました。
ということで今回は、僕が調べて面白かった『ウルトラマンに関するゴシップ』を、いくつかお届けしたいと思います。
1、はじめはウルトラマンじゃなかった!?
今や日本を代表するヒーローであるウルトラマンですが、もともと名前はウルトラマンじゃなかったそうです。最初に予定されていた名前、その名も『ベムラー』。
「いや、もう怪獣側の名前やん!」
というツッコミが聞こえてきそうですが、企画段階ではベムラーという名前の主人公が地球を救うという物語だったそうです。その後、ウルトラマンという名前に変るのですが、ベムラーという名前は第一話に登場する怪獣の名前として残りました。
2、はじめはスペシウム光線じゃなかった!?
ウルトラマンの必殺技といえば『スペシウム光線』ですが、これも最初から考えられていたものではないそうです。最初に予定されていた必殺技。それは『口から液体を吐き出す』。
「いや、もう怪獣よりの技やん!っていうかベムラーやん!」
というツッコミが完全に聞こえましたが、ウルトラマンの動きを作っている流れで、時代劇の中での『忍者が手裏剣を投げるポーズ』と『侍の真剣白刃取りのポーズ』がかっこいいという話になり、その二つを合わせたポーズに似合う必殺技にすることとなって、生まれたのがスペシウム光線というわけです。まさかの、先にポーズから生まれてたんですね。
3、ウルトラマンが3分しか戦えない理由
ウルトラマンといえば、地球上では3分間しか戦えず、3分が近づくと胸のカラータイマーが音とともに点滅し、ピンチを知らせてくれるイメージですよね? 当時の少年たちにとっては、ハラハラドキドキの展開だったとい思います。しかし、3分間しか戦えなかった本当の理由は、なんと『予算の都合上』。
「おい! 夢を壊すな! 嘘も方便って言葉を知らんのか!」
とお叱りを受けてしまいそうですが、これは製作陣の努力の証でもあるんです。
ウルトラマン、実は途中で打ち切りになった作品なんです。視聴率も絶好調で、到底打ち切られるような作品ではないのですが、特撮はとにかく時間とお金がかかったんです。その中でも、特に時間とお金がかかっていたのがウルトラマンの戦闘シーン。しかし、子供たちが楽しみにしている戦闘シーンを削ることはしたくない。その中で『ボクシングの1ラウンド3分なら緊張感もあって適しているのでは?」という案が採用され、予算と時間のギリギリの範囲で3分間の戦闘シーンとなったわけです。
4、ウルトラマンの謎の最終回
ウルトラマンのことを調べていると『ウルトラマンが怪獣と一緒に、東京の街を破壊するという最終回があった』というゴシップを目にしました。
「じゃあもう怪獣やん! やっぱりベムラーやん!」
と僕自身が思ったので、しっかり調べてみました。
もちろん、ウルトラマンの最終回はそんな話ではありません。
ことの発端は、伊集院光さんのラジオ番組だそうです。伊集院さんは特撮モノが好きで、度々ウルトラマンの話もラジオでされていました。ただ、ウルトラマンの話をするたびに、
「ウルトラマンが怪獣と一緒に東京の街を破壊する最終回を観た」
というお便りが、毎回何通か来ていたそうです。不思議に思った伊集院さんが、今までのお便りの共通点を調べてみると、送り主たちが、同じ地域に住んでいるという事がわかります。そして、その地域を調べてみると、ウルトラマンが放送されていた当時、ウルトラマンと見た目がそっくりな『アイアンキング』という特撮モノが放送されていたことがわかります。
アイアンキングの最終回は前編・後編で別れていて、前編でアイアンキングが怪獣に催眠術をかけられ街を破壊するという内容だったんです。さらに調べてみると、「ウルトラマンの最終回は怪獣たちと街を破壊する」という記憶を持っていた人たちが住んでいた地域では、アイアンキングの最終回の前編が放映されたあと、都合により後編が放映されなかったらしいのです。
結果、子供たちの記憶は「アイアンキングは最終回で街を破壊して終わった」となってしまい、その記憶が薄れていくにつれて「ウルトラマンは最終回で街を破壊して終わった」と書き換えられてしまったのだろうとわかったのです。ゴシップってこういう風に生まれていくんだなと感じる話ですよね。
当時は社会現象にもなったウルトラマンですから、上記以外の伝説や逸話がたくさんあります。これからシン・ウルトラマンをご覧になる方は、ちょっと調べて観に行くというのも、楽しみ方の一つかと思います。
僕は近々2回目を観に行くつもりですので、劇場で見かけた際は、ぜひそっとしておいてあげてください。たぶん、泣いてると思うんで。