BSよしもとで「笑点」のような落語家が活躍する番組を!? 八方、小文枝、方正らが語る落語家トーク

8月1日(月)からスタートしたBSよしもとスペシャルウィーク「チーキーズGIFT 〜夏〜 47都道府県へGO! GO! GO!」。月亭方正、曽麻綾(吉本新喜劇) がMCを務める8月4日(木)の「チーキーズ キャスト1」(8:00〜10:00)では、ゲストに月亭八方、桂小文枝、西川かの子が登場。吉本の噺家ならではの濃いエピソードや、師匠と弟子についてなど、聞きごたえたっぷりのトークで盛り上がりました。

「若手はもっと貪欲に来なあかんと思う」

出典: FANY マガジン
©吉本興業

まずは方正の師匠でもある月亭八方が登場。現在、直弟子、孫弟子を合わせて13人いる月亭一門。方正は落語会などで月亭一門が鳴り物の笛を吹いていると、ほかの一門の落語家に驚かれると話し、「月亭のイメージはどんな感じだったんですか?」と尋ねます。「月亭のイメージは可朝と八方しかない。要するに落語よりもタレント。そしてなんとなく古典落語に背を向けているような印象があって、落語らしいことをすると、え?と驚かれる」と明かす八方。

落語家・月亭方正として14年目を迎え、今は弟子も一人できました。若い落語家に対して、「もっとみんな前のめりに来たらと思うけど、若い子はそんなに来ない」と八方に相談する方正。「それはタテ社会の謙遜。上の人にそんなに行かないというのは理解をしないといけないと思う。でも、もっと貪欲に来なあかんと思う」と八方。そんな二人のやり取りを聞きながら、吉本新喜劇に入団して6年目の曽麻は、「若手からすると、師匠に聞いていいのかな、歩みよっていいのかなって思います」と若手ならではの心情を吐露しました。

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そして方正は「若手はもっと行動を起こすべき」と奮起します。「行動力と努力や」と重ねる八方。74歳の八方、「この年になると努力をすればよかったと思うことがたくさん出てくる」と、次のように話しました。「25歳のころ、落語家という看板でタレント的なことをしていたとき、山田洋次監督の『男はつらいよ』の14作目に抜擢されて、出演したんです。それで浮かれて、封切されたときは映画館に観に行って、お客さんが笑っているのを見て喜んで、それで終わった。その次に、あの頃、バンドをされていた武田鉄矢さんが山田監督の『幸福の黄色いハンカチ』に抜擢されて。武田さんは、そこでしごかれて、そのあと努力しはったと思うねん。そのあと、映画、ドラマと続いて、『3年B組金八先生』の主役までされて、押しも押されもせぬ俳優になりはった。私もあのとき努力していたら、武田鉄矢さんのような俳優の道が開かれていたかもしれない。それはもったない話や」。

東京には『笑点』があるけど、大阪にはない

「大阪に落語の番組を」という話題でも盛り上がりました。方正は「何か仕掛けたいとずっと思っている。東京には『笑点』があるけど、大阪にないのは何でなんですか!?」と嘆きます。そこで方正、「師匠たちが、よし!やろう!と言っていただけたら、僕、なんでもします!」と八方に直談判。「僕は関西で『笑点』みたいな番組をやってほしい。本気でやったらBSよしもとでもできると思います! 僕、がんばりますから!」と意気込みました。八方も「落語家がメインの演芸番組があってもいいと思う」と前向きな反応を示しました。

続いて登場した小文枝とは吉本興業の歴史で盛り上がりました。NSCが開校した当時は、「ニュータイプの芸人を作るために、NSC生には師匠に挨拶するなと言われとったんや」と小文枝。そのほか、方正も驚きのエピソードが次々と飛び出し、曽麻ともども聞き入っていました。

「一番多いときで、西川家には14人いた」

出典: FANY マガジン
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BSよしもとで毎週日曜日のひる11:55から「西川家の今日もササっと!まんぷくごはん」に出演中の西川かの子もゲストで登場。父である西川きよしの弟子と寝食と共にした幼少時代の思い出を明かし、「一番多いときで、西川家には14人いた」と、かの子ならではのエピソードにまたまた盛り上がりました。

「その選択をしたから今がある」

放送を終えた方正、曽麻に感想などを訪ねました。

――八方師匠とのお話はいかがでしたか?

方正 初めて聞いたお話が映画出演のお話で。もう少し努力していたらっていうのは、芸人としてのあるあるなんですよね。僕もあの話を聞きながら、“あのとき、岐路やったな”っていうのが僕も何個かあるんですよ。それを思いながら、“でも、あそこで俺は断ったから今があるんだな”とか。それは努力した方がよかったっていうことではなく、その選択をしたから今があると。そのとき、僕は自分で決めてたんですよ。おそらく師匠も、ああ言われながらも自分で決めてはったんやと思います。俺はこっちじゃないって。

曽麻 本当に貴重なお話でした。八方師匠や小文枝師匠のお話は、まだ私が知らない時代のお話が聞けて。私は20年間、カナダに住んでいて、吉本新喜劇に入るために日本に来たので、日本在住歴も浅いんですけど、師匠のお話を聞いていると、吉本の歴史もそうですけど、日本の文化的なものが絡んでいて、それこそ師匠方はその流れに沿ってずっと活躍していらっしゃるんだなと感じました。

方正 特に今日のおふたりは、いろんなことを経験されていますから。小文枝師匠のお話でも、先々代の吉本興業の会長のお話が面白かったなですね。僕は怖い人やと聞いていたんです。「芸人に金やるぐらいならドブに捨てろ」って、そんなことを言っていたんやと聞いていて。でも、今日、小文枝師匠が「芸人に金をやるぐらいやったら、税金を納めろ。ほな、前のドブがきれいになる」と。あれ? 違うぞと。「アイスクリームが売れていなかったら、クーラー止めて暖房入れろ」とか、そういう逸話が残っているから、ちょっとガサツで、厳しい人なんやと思っていましたけど、今日のお話を聞いて、経営者としてすごく緻密な方だったんだなって思いましたね。

BSよしもとで「笑点」のような番組を

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――BSよしもとで「笑点」のような番組をという構想も上がりましたね。

方正 もうずっと言ってますよ。そうじゃないと、一生懸命頑張ってもなかなか広がらない。やっぱり裾野を広げるためにはメディアを使う。そのメディアをどないして使うか。落語をする。それやったら今までと一緒じゃないですか。何でもいいじゃないすか、取っ掛かりは。関西はなんでないの?って5年ぐらい前からずっと言ってます。本当に大師匠が動いてくださるのなら、それこそ駒として頑張ります。

――曽麻さんも寄席でお茶子さんを経験されて、そういうあたりでも落語の世界を体験されて。

曽麻 私はお笑い全般がすごく好きで、なかでも落語はすごく勉強になりますし、本当にBSよしもとで落語の番組を見たいですし、世代を問わず求めている人も多いと思うので、需要は絶対にあるので、BSよしもとでぜひ企画していただきたいなと思います。

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――今後、『チーキーズ キャスト1』をどんな番組にしていきたいですか?

方正 桂小留が大阪の橋をレポートしたり、笑福亭大智が神社とかのパワースポットを巡っていたり、これはシリーズにもなっているんですけど、本当に面白くて。勉強になるし、レポート力もあるし。落語のネタにも出てくるので、彼らも勉強になっていると思いますし、ああいう頑張っている姿を何とかもっと伝えられたらと思いますね。

曽麻 普段、「チーキーズ・ニュース・ネットワーク」という日本ではあんまり取り上げられないような海外のニュースを紹介するコーナーをやらせていただいています。これからも日常に溶け込んで、役に立つような海外の情報をお届けできたらなって思います。

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番組概要

『チーキーズキャスト1』
放送日時:あさ8:00~10:00
放送局:BSよしもと
出演者(木曜日):月亭方正、曽麻綾(吉本新喜劇) 

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