アイドル好きとして知られるガクテンソク・奥田修二が贈るスペシャルイベント、『ガクテンソク奥田 presents ~GANG PARADE in なんばグランド花月~』が、10月14日(金)に開催されました。5年前に奥田の35歳を記念して開催したステージでは、BiSH、チームしゃちほこ(現TEAM SHACHI)、Negicco、元でんぱ組.incの夢眠ねむといった豪華アイドルたちが登場して、いまや伝説に。今回、40歳となった奥田が熱望して迎えたアイドルは、13人組グループのGANG PARADE(以下・ギャンパレ)です。
特別講師のコロチキ・ナダルに“どっきり”
ステージで、おなじみの吉本新喜劇のテーマ曲が流れると、そこは「花月高校」。どうやら荒廃した様子で、不良男子生徒の加藤(ザ・プラン9・爆ノ介)やギャンパレが演じる不良女子生徒たちが跋扈し、教師ら(ダブルアート・真べぇ、スーズ・高見、モンスーン・T@TSU)は生徒のいいなりの状態……。
そこに新理事長(酒井藍)と副理事長(諸見里大介)が、高校再建を託した新任教師の奥田修二を連れてくるところからストーリーが展開します。奥田が打ち出したプランは、アイドル学科を作り、志望してきた生徒たちに“アイドル帝王学”を学ばせ、アイドルとして更生させて学校を有名にして入学希望者を増やす、という大胆な計画。最初は生徒たちから相手にされなかったものの、不良女子生徒のうち3人が集まって授業が始まりました。
最初の授業は「忍耐力」。特別講師にコロコロチキチキペッパーズ(ナダル、西野創人)を迎えます。その内容は“ナダルどっきり”。事前に観客にナダルが好きか嫌いかのアンケート取っていて、嫌いを選んだ人にはその理由も書いてもらっています。漫才を披露すると思って登場したナダルにそのアンケート結果が伝え、ナダルの忍耐力がいかに凄いかを生徒たちに学んでもらうという過激な授業です。
ナダルは、会場の80.1%が「嫌い」という結果に、最初こそショックを受けていたものの、徐々に開き直って、久しぶりの持ちネタ“ナダルリバースエボリューション”も披露! が、やはり動揺は隠せない様子です。さらに奥田先生から、ナダルがBSよしもとの番組で手を抜いているんじゃないかと指摘され、結局、「忍耐力」の極意はあまりよくわからないまま去っていきました。
プラスマイナス・岩橋が「熱血指導」!?
続く「歌唱力」の授業には、ゲスト講師として、上沼恵美子とそのマネージャーに扮した天才ピアニスト(ますみ、竹内知咲)が登場。ますみが「大阪ラプソディ」を熱唱すると、アイドル志望生徒役のギャンパレメンバー、ヤママチミキ、ユメノユア、キャン・GP・マイカの3人も歌います。その3人を審査するのは、もちろん上沼恵美子。M-1グランプリの審査ぶりを想起させるやり取りに、客席も大爆笑でした。
そして3時限目は「特技」の授業。ゲスト講師は、ものまねとクセの強い動きが秀逸なプラスマイナス(岩橋良昌、兼光タカシ)です。アイドル志望女子生徒たちが増えて賑やかになってきた教室では、奥田先生の指示で、ギャンパレメンバーたちが次々と“迷”特技を披露します。
それを見かねたプラスマイナス・兼光が、ものまね指導として比較的マネしやすいという「さかなクン」を提案。ここでは、振り切りすぎたココ・パーティン・ココのさかなクンが、会場を盛り上げました。さらに岩橋は、「サイバー・ガジェット・オンライン・ショップ」という謎フレーズをクセの強い動きでやれ!と指導。キャン・GP・マイカをいたく気に入った様子の岩橋は、ついハッチャケてしまい、退場の際にズボンのお尻の部分が破れてしまうアクシデントもありました。
島田珠代のギャグに挑戦!
最後の授業ではギャンパレメンバー全員がアイドル志望生徒として集結し、ゲスト講師の島田珠代を相手に「やり遂げる力」を学びます。島田は登場するなり、「チーン」から「股間アロマテラピー」、「股のぞき」、水着で「パンティーテックス」、「ボインボインボイン」など、きわどいギャグのフルコース。これにギャンパレ女子生徒たちも全力で取り組み、力能セイは壁にぶつけられ、キラ・メイは股間アロマテラピーをやり遂げました。さらに、ナルハワールドはパンスト相撲で島田と対決し、みごと勝者に! ギャンパレメンバーはこれまでの不良女子高生からすっかりアイドルの顔になり、“お披露目”ライブへとなだれ込むのでした。
ライブは「エンジョイプレイ! みんなの遊び場! GANG PARADEです」のお決まりのフレーズを皮切りに、「Happy Lucky Kirakira Lucky」「シグナル」「sugar」「ブランニューパレード」「RATESHOW」「PARADE GOES ON」「Plastic 2 Mercy」をみごとなフォーメーションとともに披露します。
最後はメンバーに誘われて、教師たちも一緒に参加。肝心の奥田は「神聖なライブ中に参加するのが複雑な心境だった」という理由で逡巡しながらも、遅れて加わります。途中で“不良男子生徒の加藤”がライブを壊そうと乱入する一幕もありましたが、ギャンパレメンバーたちに説得されて改心し、めでたく大団円。
今回もアイドルと笑いがうまく融合したこのイベント。次回は、奥田が45歳になったときに開催されるのか、それともすぐに開催されるのか――!?
取材・文/仲谷暢之(アラスカ社)