国交正常化50周年を記念した日中の交流イベント「2022大阪・中国映画週間」が11月11日(金)〜17日(木)の7日間、大阪・TOHOシネマズ梅田で開催されています。初日となる11日には、ウェスティンホテル大阪で開幕式とレセプションが行われ、『おくりびと』でアカデミー賞外国語映画賞に輝いた滝田洋二郎監督や、中国で人気急上昇中の日本人アーティスト・七穂(なほ)のほか、お笑いコンビの銀シャリ(橋本直、鰻和弘)、吉本新喜劇の曽麻綾が登壇しました。
大阪に初上陸の中国映画イベント!
2006年に始まって今年で17回目となった「東京・中国映画週間」が、日中国交正常化50周年を記念して大阪に初上陸しました! 最新中国映画の数々を、いち早く日本語字幕で鑑賞できる貴重な機会です。今回は、中国で30億元(約585億円)を超える大ヒットを記録したSFコメディー『月で始まるソロライフ(独行月球)』や、三谷幸喜監督作品『ザ・マジックアワー』をリメイクした『トゥ・クール・トゥ・キル(這個殺手不太冷静)』など全8作品が上映されます。
開幕式は、中国琵琶奏者の葉衛陽による美しい音色でスタート。中国の駐大阪総領事・薛剣氏が、こうあいさつしました。
「奇想天外なコメディー、家族の絆を描く作品、甘酸っぱい青春ストーリー、少年が英雄となって世界を救う冒険物語や、最新技術を駆使したアニメ映画、若者の起業を描く作品もある。ぜひ映画を通して、新時代中国への理解を深めていただきたい」
続けて滝田監督が、日中映画祭実行委員会の耿忠理事長、『坂和的中国電影大観』などの著作で知られる弁護士の坂和章平氏、そして薛総領事とともに映画をテーマにトークしました。滝田監督は2019年にメガホンをとった中国映画『聞煙』での経験を振り返りつつ、こう力を込めました。
「個人と個人、お互いが信頼し合って初めて国を超えたものができる。力強い友情とエネルギーで新しいものを作っていきたい」
さらに、2022年北京冬季オリンピック・パラリンピックの公式スローガンPR ソング「一起向未来」の日本語バージョンを日本人代表として歌った七穂が『昴』を歌唱したほか、中国に古代から伝わる獅子舞が披露されます。政府代表・関西担当特命全権大使の姫野勉氏による中国語を交えた祝辞のあとに来賓がくす玉を割り、晴れやかに映画週間が開幕しました。
銀シャリ・鰻は中国琵琶の音色にうっとり…
開幕式に続けて行われたレセプションのMCを務めたのは銀シャリと曽麻。大阪が誇る“お笑いパワー”で、華やかな舞台をさらに盛り上げます。
カナダに生まれ育った曽麻は、日本語、英語、フランス語を操るトリリンガルとして知られ、新喜劇の舞台やメディアで活躍の場を広げている注目株です。中国と日本のハーフで、大学時代に中国語も少しかじったことから、流暢な中国語でトークするひと幕も。すると銀シャリ・鰻も「中国語ができる」と言い出し、「鰻」「銀シャリ」といった単語をぎこちなく披露して笑いを誘いました。
中国駐大阪観光代表処アドバイザーの王偉氏が祝辞を述べて乾杯を行った後は、開幕式で美声を聴かせた七穂がスピーチします。語学留学の後、さまざまなオーディションに挑戦してチャンスをつかんだという七穂は、中国でルームメイトに誘われて日本映画を見に行ったエピソードを明かし、「言語は違ってもエンターテインメントは国境を越えると感じた」と語りました。
開幕式にも登場した葉衛陽らによる琵琶・二胡・揚琴のバンドが日中の名曲を演奏すると、銀シャリ・鰻は「中国の風景が頭に浮かんでくる」とうっとり。さらに、中国舞踊やモンゴル音楽などのパフォーマンスや映像作品上映、ゲストのスピーチなどが続きます。銀シャリの2人と曽麻は超絶技に驚き、美しい音色に感動しつつ、時には軽妙な掛け合いで会場を沸かせ、レセプションは大盛り上がりのうちに終了しました。
【上映作品(8作品、計11回)】
(1) 月で始まるソロライフ(原題:独行月球)
(2) トゥ・クール・トゥ・キル(原題:這個殺手不太冷静)
(3) 奇跡の眺め(原題:奇跡・笨小孩)
(4) 宇宙から来たモーツァルト(原題:外太空的莫扎特)
(5) 片恋~マイブルーサマー~(原題:暗恋・橘生淮南)
(6) 母への挨拶(原題:帯[イ尓]去見我媽)
(7) 済公 SAI・KOU ~天地降臨~(原題:済公之降龍降世)
(8) 天書奇譚 4K記念版
開催概要
「2022大阪・中国映画週間」
期間:11月11日(金)~11月17日(木)
会場:TOHOシネマズ梅田アネックス SCREEN9、10
チケット:1,500円(税込)
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