いけばなを始めたNMB48塩月も息をのむ「30分」の戦い! 『花の甲子園』優勝は桐生高校

国内最古かつ最大規模の華道の家元・池坊が開催する高校生華道コンクール『Ikenobo 花の甲子園2022』が、11月13日(日)に京都・池坊会館で開催されました。14年目となる今回は、全国150チームの中から選ばれた8地区9チームが、花に青春をかける熱い戦いを展開。優勝に輝いたのは、関東地区代表の群馬県立桐生高等学校でした!

出典: FANY マガジン
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『花の甲子園』は、次世代への華道文化継承を目的に行われるコンクール。池坊華道を学ぶ高校生が3人1組でチームとなり、作品制作とプレゼンテーションで日本一を競います。

「フラワー! ファイト!」は「花でどつき合い」!?

MCを務めるのは、若者に華道の魅力を発信する華道男子グループ「IKENOBOYS(イケノボーイズ)」のメンバーでもある、タレントの齊官昌伍。昨年に引き続き、無観客・オンライン生配信での開催となりましたが、会場には大会アンバサダーのミキ(昴生、亜生)とNMB48・塩月希依音が登場。熱い戦いを会場で見守ります。

お決まりの「フラワー! ファイト!」の掛け声に、昴生が「花でどつき合い、するんですか?」とボケを挟みながら、高校生らと「フラワー! ファイト!」と声を合わせます。ミキは「全校が優勝してほしいけど……。全力を尽くしてもらいたいと思います。がんばってください!」と激励しました。

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池坊華道会の池坊雅史 事務総長は、「この3時間、あっという間だと思いますが、ぜひ池坊の和の心を持って自然体でベストを尽くしていただけたらと思います」とエールを送りました。

塩月「30分はかなり短いと思う」

指定花材14種類が発表されて、いよいよいけ込みがスタート!

発表テーマは「Flower of Life」。30分の制限時間内に、3人が花バサミをバトン代わりにリレー形式で花をいけていきます。1人の持ち時間は10分で、花器に花をいけることができるのは花バサミを持つ選手のみ。その間、ほかの2人は手伝いだけが可能で、チームワークも必要です。また各校、自由花材を1種類だけ持ち込むことができます。

今年の夏からいけばなのお稽古に通っているという塩月は「時間が経つのを忘れるくらい、すごく楽しいです」と、その魅力にすっかりハマっている様子。齊官といけばなトークに花を咲かせ、「私はいけ始めると1〜2時間はかかるので、30分ってかなり短いと思います」と語りました。

出典: FANY マガジン
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1番手が終わったころには、独創的な作品や躍動感あふれる作品、あるいは可憐なものなど、すでに各校の個性が現れ始めています。そして2番手が終わるころには、花器がにぎやかになってきました。そしていよいよ3番手に移り、すばやく、そして冷静な手付きで作品を仕上げていく高校生たち。残すところあと数分、あまりに早い展開に、塩月が「(30分は)やはり短いですね……!」と改めて目を丸くしていました。

3人で力を合わせること30分、ついにいけ込み終了! 各チームとも、達成感にあふれた表情をしていました。

出典: FANY マガジン
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続いて、3分間のプレゼンテーションタイム。完成した作品について、コンセプトやポイントなどをアピールしていきます。より一層メッセージが伝わるようにイラストパネルや書き物などを用いて、それぞれ創意工夫の光るプレゼンテーションが繰り広げられました。個性的な発表の数々に塩月も感心しきり。

「3分間って長くもあり短くもあり、難しいラインだと思うんですけど、皆さん堂々としていましたし、『そういう意味があったんや』と発見もありました」

出典: FANY マガジン
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高校生になってから華道を始めた

授賞式の前には塩月による「花の甲子園 特別映像」の上映も。まだ、いけばなをまったく知らないころの塩月がいけばな体験をする内容で、この撮影をきっかけに、いけばなの魅力にハマり、お稽古に行き始めたのだとか。塩月の作品も展示され、それを見た齊官は「めっちゃレベル高くなってない!? オレよりうまいやん!」とびっくり。「素人の私でも半年ほどお稽古を受けたらできました!」と笑顔の塩月には、お稽古をがんばった証しとして、池坊免許状が授与されました。

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そして、いよいよ表彰式です。3位は中四国地区代表・安田女子高等学校、準優勝は近畿地区代表・京都市立西京高等学校。最後に発表された、映えある優勝は――関東地区代表・群馬県立桐生高等学校のチーム「乙女桜」!

会場には喜びの声があがり、優勝旗を受け取った桐生高校の3人の目には喜びの涙が……! 4位以下のチームにも、敢闘賞が贈られました。

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次期家元 池坊専好氏が、優勝作品をこう評します。

「桐生高校の皆さんは、のびやかでした。審査では、作品力や構成力を見ていくわけですが、それとともに素材が持つ本来の良さを素直に見抜いて表現できているところが高い評価につながったと思います」

そして、「続けていくと、技術が先行しがちになるところがあろうかと思いますが、経験を積めば積むほど、命を素直に見つめる目を忘れないで持っていてほしいと思います」と高校生たちに期待を込めました。

出典: FANY マガジン
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大会終了後に、「優勝して安心しました」と顔をほころばせた桐生高校の3人。なんと、いけばなは高校生になってから始めたのだといいます。今回は、自分たちの“生きがい”を表現したという作品で、持ち込み花材のニューサイランで作った輪は「幸せな人生」を、指定花材のバラやかすみ草では「命の輝き」を表現したとのこと。とくに、持ち込み花材のニューサイランは「扱いが難しく、輪っかを作るのに苦労しました」と語りました。

出典: FANY マガジン
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『Ikenobo 花の甲子園2022』全国大会代表9チーム

【北海道地区代表】市立札幌平岸高等学校(北海道・札幌市)
【東北地区代表】青森県立八戸西高等学校(青森県)
【関東地区代表】群馬県立桐生高等学校(群馬県)
【関東地区代表】春日部共栄高等学校(埼玉県)
【北信越地区代表】文化学園長野高等学校(長野県)
【東海地区代表】岐阜県立大垣東高等学校(岐阜県)
【近畿地区代表】京都市立西京高等学校(京都府)
【中四国地区代表】安田女子高等学校(広島県)
【九州地区代表】熊本県立熊本高等学校(熊本県)

『Ikenobo 花の甲子園』公式サイトはこちらから。
大会の模様はこちらから視聴できます。

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