2020年3月、「第2期愛知県人 ビジョン・まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定した愛知県。産業振興、魅力発信のほか、子育て支援などを含め、これまで行ってきた地方創生に向けた様々な取り組みをさらに進めるため、この度、吉本興業ホールディングス株式会社との間に包括協定を締結し、11月21日(月)、愛知県庁で締結式が行われました。
締結式には、大村秀章・愛知県知事と吉本興業ホールディングス株式会社の大﨑洋・代表取締役会長が出席。司会の愛知県住みます芸人の小鈴木から「産業振興・イノベーションの促進に関すること」など8項目にわたる包括的協定の内容が説明されました。
大村知事が明かすガンバレルーヤとのエピソード
大村知事は、吉本興業が地方創生に熱心であること、BSよしもとが地方の魅力発信に取り組んでいることに触れた後、産業振興・イノベーションの促進や文化芸術の振興など、幅広い分野で連携協力を進めていることをアピールしました。
そして、2024年10月に開業を予定しているスタートアップ支援拠点「STATION Ai」について、効果的プロモーションをしていきたいと力を込めたのに続き、メタバースについても言及。「吉本興業はメタバースの活用方策にも積極的と聞いているので、一緒に検討してもらえればありがたい」と協力を要請しました。そして、「愛知の魅力を県内外にPRしていければ、様々な可能性が広がる」と期待を寄せました。
また、8月に行った交通安全のドライバーマナー向上キャンペーンで、ガンバレルーヤの2人に来てもらったことにも触れ、そのときに「(ガンバレルーヤに)疲れませんか? と聞いたら『これが普通なんです』と(言われた)」というやりとりを披露していました。
これまで以上に幅広く
続いて大﨑会長は「個性豊かなガンバレルーヤの2人が大変お世話になった」とお礼を述べた後、「大村知事とお顔が似てるような……」と笑わせます。そして、2011年より、地域活性化を目地して「あなたの街に住みますプロジェクト」を行っていること、これまでに所属芸人の観光大使就任が578件、地域活性活動は800件以上であることをアピールしました。
さらに今年3月に開局したBSよしもとについては、「地方創生がたった一つ、唯一のキーワードである」とし、今回の包括協定締結で、「これまで以上に幅広く様々な取り組みを進めていく」と強調。そのうえで、「STATION Aiに集まる企業とともに、新しい事業などの取り組みにも参加していきたい。メタバースについても最大限の協力をしていく」と意欲を示しました。
名古屋での劇場は”悲願”
協定書への署名の後、記念撮影を行い、質疑応答へ。今後、吉本興業の拠点を愛知県に作る考えを尋ねられた大﨑会長は「名古屋は馴染みのある土地」と話し、「大阪以外に支社を作ったのは名古屋が最初で、いつか劇場を持ちたいというのは長年の夢」と明かします。名古屋、愛知とのエピソードに続き、「今回立派なご縁をいただいたので、これを機会に血眼になって、すごーく安い場所があれば全力でがんばろうと思っている」と笑顔を見せました。
また、「STATION Ai」への取り組みについて質問を受けると、吉本興業のIDの会員数が350万人であることに言及。それを活用しつつ、BSよしもとの番組内でも様々なことを紹介できればと話しました。
一方、大村知事は、「8項目にわたる包括協定でどの項目を重視するか」という質問に対し、「エンターテインメント、観光振興、文化芸術などが大きく期待するところ」と答え、今年度も様々な取り組みを行っていたことに触れると、「地方創生に尽きると言ってもらっている。どうやったら地方を元気にできるかということを考えてやっていければ」と改めて期待を込めました。
それからも大﨑会長、大村知事ともに訪れたというフランスの「Station F」についての話が弾んだほか、大村知事と吉本興業の懐かしいエピソードも明かされるなど、和やかな雰囲気の中、締結式は終了しました。