いよいよ2022年も終わりですね。今年最後の『ガクテンソク奥田のGossip Times』です。
穏やかに年を越したいと思っているところに、こんなニュースが飛び込んできました。
『岸田総理、防衛費増額にともなう財源は増税でまかなう方針』
これはネット記事の見出しで、ちょっと切り取られてはいますが、それでも増税は免れないようです。
増税
なかなかにパンチのあるワードですよね。もちろん、納税は国民の義務です。当然、納める気満々ですが、納める額が増えるとなると、そりゃちょっと嫌ですよね。
そして今回、増税される予定なのが『法人税・所得税・たばこ税』といわれているのですが、これらをパッと見たとき、
え？ たばこ税？ それを防衛費に充てるってどういうこと？
と思った喫煙者の方は少なくないと思います。
国の方針で喫煙所も少なくなっていってますし、吸えないお店も増えてきて、今、喫煙者の肩身は狭いどころか、全員超なで肩です。だけど、たばこにかかる税金を、国の大事な防衛費に充てるっておかしくないですか？
結局、吸ってほしいのか、吸ってほしくないのかどっちやねん！
という話です。
大体、税金には公平性が求められてるわけですよ！ たばこ税の増税というのは、成人の2割に満たない喫煙者に向けての増税ですよ！ それを、すべての国民を守る防衛費に充てるというのは、明らかに公平性に欠けていると思いませんか！？ 見方によれば『弱い者いじめ』ともとれますよ！ なんなら喫煙者の権利を奪っているという点で、多様性の否定でもあります！ これは、もはや国の暴走、暴挙といっても過言ではありません！
すいません。文章を荒げてしまいました。ちょっと一服して気持ちを落ち着けたいと思います。フー。
たばこを吸うことをなぜ『一服』というのかというと、たばこはもともと『薬』として日本に入ってきたんです。そして一服の『服』には、衣類の意味だけでなく、『のむ』という行為の意味もあるんです。
薬を飲むことを『薬を服用する』といいますよね。それと一緒です。
そうですよ！ もともとは薬と同じ扱いだったんですよ！ さらにいえば、日本の伝統的な喫煙具「煙管（キセル）」は、江戸時代から400年間も日本人に愛されてきたんです！ 浮世絵の美人画にはよく煙管が描かれているでしょ！？ そういうことです！ しかも、過去には茶道の道具としても使われてたんですよ！ 茶会で「どうぞ一服しておくつろぎください」というおもてなしの意味で、茶席や来客の待合室などに、煙管と火入れをたばこ盆に載せた形で設置されていたんです！ どうですか！？ たばこには、日本の文化や伝統を彩ってきたという歴史があるんです！ そのたばこを、こんなにないがしろにしていいんですか！？
すいません。またまた荒ぶってしまいました。ちょっと一服します。フー。
そういえば。ニュージーランドでこんなニュースがありました。
『2009年1月1日以降に生まれた人が生涯にわたって紙たばこを買えなくする法改正案を賛成多数で可決した』
ニュージーランド政府の狙いは、
「何千人もがより健康に、長生きし、喫煙によって引き起こされる病気の治療が不要になるため、医療制度の費用を50億ニュージーランドドル（約4370億円）削減できる」
だそうです。狙い通りに上手くいくかは疑問ですが、まぁ、ここまでされたらこちらは何も言うことはありません。きっぱりやめるでしょう。ちなみに、電子タバコはオッケーだそうです。
いや、電子タバコはオッケーなんかい！ 成分は一緒やろ！ なんで紙タバコだけ悪者やねん！ 日本のカフェでもそうや！ 電子タバコや加熱式タバコはオッケーで、紙タバコはダメとかどういうことやねん！ 喫煙者の中にも分断が生まれてしまうわ！
すいません。今日はちょっとイライラしてるみたいです。なので、一服しますね。フー。
まぁ、たばこって日露戦争の頃から今までずっと国にされたい放題で、直近では2016年11月、2018年1月・12月、2020年3月と、4回も値上げされています。18年1月は60％、12月は50％という大幅値上げでした。
簡単にいうと、増税の対象を幅広い国民にすると反発が起きるから、なるべく取りやすいところから税金をしぼり取ろうという魂胆なのでしょう。なので、非喫煙者の方には、今月のコラムは、ただの喫煙者の断末魔に思えたかもしれませんが、たとえば、たばこが2000円になったとき、こちらがずっと買い続けるかはわかりません。そうなった場合、足りない分は他の税で負担することになるでしょうけど、そんな不安定な税収を、大事な防衛の財源にしようとしているってことについては、喫煙者、非喫煙者関係なく考えなければいけないと思います。
難しい問題ですので、たばこで一服しながら、ゆっくり考えたいと思います。フー。美味い。
※本記事はあくまでも個人の見解です。
