お笑い芸人の西川きよしと自民党の小泉進次郎・衆議院議員が、1月20日(金)に大阪経済大学(大阪市淀川区)で開かれた講演会に参加し、異色のコラボトークを展開しました。講演会は同大の創立90周年事業の一環として開催されたもので、大阪ブルー・オーシャン・ビジョン推進議員連盟(通称・海プラ議連)会長の小泉氏と、環境省サステナビリティ広報大使のきよしが、環境をテーマにしたトークセッションに登場。会場には同大の現役学生やOB、一般の観客も来場し、熱心に聞き入っていました。
この日のイベントは「大阪経済大学 90周年記念講演会 大阪が世界を動かす時代 〜大阪ブルー・オーシャン・ビジョンとは〜」と題され、トークセッションのほか、小泉氏の講演なども行われました。
大阪ブルー・オーシャン・ビジョンは、2019年6月に開催されたG20大阪サミットで日本が提案した環境目標で、世界で87の国と地域(2021年5月現在)が共有しながら、2050年までに海洋プラスチックごみによる追加汚染をゼロに削減することを目指しています。
国会にマイボトルを持っていったら…
拍手に迎えられて、小泉氏がステージへ。スイスから1泊3日で帰ってきたばかりだという小泉氏は、「今日が、なにかの気付きや新しいことを始めようというきっかけになれば」と話し始めます。
講演では「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」が立ち上がった経緯のほか、世界で日本が2番目にプラスチックを使っていること、AppleやSONYといった世界的メーカーも削減に向けて取り組みを始めていることなど、さまざまな例を挙げながら、「いまは世界で法的拘束力を持った形で、海にプラスチックゴミが流れないようにしていこうという取り組みがまとまりつつある。大阪で生まれたことが世界を動かしつつある」とアピールしました。
さらに小泉氏は、環境大臣時代のエピソードも披露。国会での飲み物の持ち込みは“許可制”で、小泉氏がマイボトルを持っていったところ、「注意を受けて、次回以降はダメだと言われた」とのこと。でも、そのことをきっかけに改革を訴え、その後、国会でも少しずつ許されるようになったと明かすと、会場から笑いと拍手が起きました。
最後に小泉氏は「2年後、世界から万博に来た人が、大阪ってこんなだったぞ、というふうになってもらいたい」と語りました。
熱く語る小泉氏にきよしが合いの手
トークセッションでは、小泉氏、きよし、さらに山本俊一郎学長と同大OBの森田俊作・大和リース会長も登壇しました。まずは、きよしが“らしさ”たっぷりのしゃべりを聞かせると、小泉氏もそれに合わせて、2人で立ち上がってトークがスタート。その様子に会場から笑いが起こります。
小泉氏は、地元・横須賀の砂浜について、「だんだんとなくなっていくのを見てきた。他人事ではない。温暖化が進むと、今世紀中に日本の8割の砂浜がなくなると言われている」と指摘。「少しでも小さなことでやらないといけない」と力を込めると、きよしが「コツコツと」と合いの手を入れながら、議員時代のエピソードでも会場を沸かせます。
さらにカジュアルソーシャルアクション、循環経済=サーキュラエコノミー、再生可能エネルギーなどをテーマに展開するなか、小泉氏が熱のこもったトークを聞かせます。そして、きよしのツッコミに対して「もう一度、政治家やりませんか?」と思わずスカウトするひと幕も。きよしと小泉氏のトークバトルは、今後の“第2ラウンド”の話も飛び出すなど大いに盛り上がりました。