上がり続けている電気代をゴシップ的な目線で分析!『ガクテンソク奥田のGossip Times』vol.28

ガクテンソク奥田のGossip Times

国内外で噂されている、ニュース、芸能、オカルトなど、ウソかホントかわからない様々なゴシップを紹介。このコラムで是非『ゴシップ通』になってください。

国内外で噂されている、ニュース、芸能、オカルトなど、ウソかホントかわからない様々なゴシップを紹介。このコラムで是非『ゴシップ通』になってください。

えー、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、ガクテンソクは4月から東京に移住します。
まさか、40歳を超えて東京に行く人生だとは夢にも思っていませんでしたが、こういう現実もアリだろうと受け入れて、楽しく頑張ってみようと思います。

出典: FANY マガジン
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楽しく頑張るには、まず生活の安定が大前提ですよね。しかし最近、月末になると悲鳴が聞こえるようになった気がします。

#電気代高すぎ

こんなハッシュタグが踊っていますよね? 地域によって違いますが、東京電力管内では、電気代が4割近く上がったという話もあります。

あのー、僕、そこに春から行くんですけど?

上がり続けている電気代ですが、さらに値上げするという話もあります。一体どこまで上がるのでしょうか? そのあたりを、ゴシップ的な目線で分析してみたいと思います。

まず、なぜ値上げをするのかという話ですが、そもそも政府は電力会社に対して、家庭向け電気料金の上限価格を設定しています。それはもちろん我々消費者を保護するためなのですが、燃料費の高騰により、電力会社はすでに上限いっぱいまで値上げをしていて、かなりギリギリの状態でやっています。なので今回、大手電力会社の数社が、政府に上限価格の引き上げを申請したというわけです。会社によって違いますが、値上げ幅45%以上を申請したところもあるようです。

ではなぜ、電力会社はギリギリなのでしょう?

出典: FANY マガジン
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それは単に『燃料費の高騰』です。日本は今、原発を止めている状態なので、発電のメインは火力発電です。ロシア・ウクライナ問題で、石油・天然ガスの値段が高騰しているというニュースはご存知だと思いますが、それ以外にも、近年注目されている『SDGs』との兼ね合いで、石炭・石油・天然ガスなどの『化石燃料』の掘り出しに制限がかかっているというのも理由になっています。地球温暖化対策ってやつです。

これらの化石燃料はすべて輸入に頼っている『輸入エネルギー』なので、国際市場価格が上がれば、必然的に仕入れ代も高くなっていきます。電気料金が上がっても、電力会社が儲かるわけでも、国が儲かるわけでもなくて、燃料を輸出している国が儲かっていくだけです。

国際市場価格が上がれば、その分電気料金を上げるのが普通ですが、それをそのまま上乗せされたら消費者が困るので、上限を設けているというわけです。あと、我々消費者にとって、公共料金は『税金』の感覚なので、値上げすると叩かれると思って、今まで値上げを我慢してきたという側面もあります。

なので、多くの電力会社は今、電気を売れば売るほど赤字が増える状況で、今回値上げをしても、電力会社の苦しい状況は続きます。電力会社は、今までもずっと苦しかったのですが、今回もっと苦しくなったので、上限価格を引き上げてくれとお願いしているわけです。しかし、値上げしたとしても、元の苦しい状況に戻る程度なんです。

政府は対策として『家計や企業を直接的に支援するため、前例のない思い切った負担緩和対策を行う』と発表しました。政府による電気、都市ガス料金の負担軽減策で、政府が電気、都市ガスの小売業者などに補助金を9月使用分まで交付するという内容です。これによって、標準家庭使用料260kWh/月の場合、1820円安くなる計算になります。

はい。焼け石に水です。いや、焼け石にお湯くらいかも。

今が高すぎるので、これくらいの補助金では、元々の高いところに戻るだけでしょう。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

ただ、大手電力会社の中でも、値上げを申請していない会社もあります。そのうち、関西電力と九州電力が値上げ申請を行わない理由としては、この二社が原発を稼働させているからでしょう。

日本の発電は元々、石油と一部石炭に頼ってきました。しかし、1970年代に発生した『オイルショック』により、発電がままならなくなってしまいました。そこから、石油、石炭に変わるエネルギーとして、濃縮ウラン(原子力)と天然ガスを輸入するようになります。

ただ、天然ガスはめちゃくちゃ高いんです。ガスという気体を個体に凝固して、中東から船で運んできて、国内でもう一度ガスに戻して使うので、コストが半端ないんです。

しかし、濃縮ウランは安定して輸入できます。そして、輸入エネルギーではあるものの、濃縮ウランは少量の輸入で莫大な電力を産むので『準国産エネルギー』といわれています。

一般家庭の一年間の燃料消費量を見てみると、

石炭、1210kg
石油、800kg
天然ガス、490kg
濃縮ウラン、11g

こんな感じです。いかに効率が良いかがよくわかります。原発を動かしている電力会社の管内と、そうでないところとでは、電気料金が1.7倍違うといわれています。

ただ、いくら効率が良いと言っても原発です。いくら『安全』といわれても、なかなか『安心』とは思えないことも事実でしょう。

3.11以降、常に話し合われている風味を醸しながらも、結局はハレモノ扱いされてきた原発ですが、電気代が上がると物価も上がるというのも事実。消費税が1〜2%上がるのと一緒です。原発反対の方もいらっしゃいますが、それによって消費者が煽りを喰らってることも間違い無いので、政治家の皆さまには、イデオロギーではなく、実質的な議論を重ねてもらいたいと思います。

国民の生活に直結する問題なんですから。

おっと、なんだか、すごく政治的な感じになってしまいましたので、最後はポップに終わりましょう。

大手電力会社以外で電気を契約している方、もっと電気代が上がるかもしれませんよ!

2016年に家庭用も含めて、電気の全面自由化が実施されましたよね? 結果、安い電気代の新電力会社がたくさん登場しました。

当時、安い電気代のプランを提供できたのは、輸入の化石燃料が今より安かったからです。そして、新会社は上限価格の影響を受けないので、大手電力会社よりも安くできたわけです。

ってことは、市場価格に連動してるってことですよね? さらにいえば、値上げに対しても上限価格の影響を受けないわけですよね?

あ!と思った方は、電気の使用明細を見てみることをオススメします。

※あくまでも本連載は個人の見解です。

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