戦国時代や城郭に造詣が深いロンドンブーツ1号2号・田村淳が、広島県福山市にある福山城の「名誉城代」に就任し、2月22日(水)に大阪市内で委嘱式が行われました。昨年8月に行われた福山城400年博オープニングイベントに、淳が特別ゲストとして参加した縁で、福山市から依頼を受けて実現したものです。この日の淳は、1622年に同城を築城した初代城主・水野勝成の鎧兜を身につけ、凛々しい“武将スタイル”で登場、福山城の魅力をPRしました。
足軽を従えて甲冑姿で登場!
2022年に築城400年という節目を迎えた福山城は、“令和の大普請”と銘打って、全国唯一と言われる天守北側の鉄板張りの復元、内部にある博物館の全面リニューアル、さらには世界的な照明デザイナー・石井幹子氏によるライトアップを実施しました。
福山城400年博オープニングイベント「開幕祭」では、淳が地元・RCC中国放送の公開生放送にゲストとして出演。その際、福山城を高く評価したことがSNSなどで話題になり、また市民からも大きな反響があったことから、今回のオファーにつながりました。
福山市の枝廣直幹市長は、「開幕祭」で淳と話した際、その知識の豊富さに驚いたそうで、「何とか、これからも福山城を見守っていただきたいと思いました。今日のこの日を迎えることができたことを嬉しく思っております」と喜びます。
ステージに登場した淳は、「革包茶糸威二枚胴具足」のレプリカを身につけ、足軽を従えた堂々たる“武将ぶり”。MCの広島県住みます芸人・藩飛礼(竜児、松本貴明)も「めちゃくちゃカッコいい!」と大絶賛です。
枝廣市長から「福山城名誉城代備後守(びんごのかみ)に任ずる」と委嘱状を手渡された淳は、「このたび名誉城代を仰せつかりました田村淳です」と厳かに挨拶。全国の城郭を見て回るなか、仕事で訪れた福山城に魅了され、「全国のたくさんの人に知ってもらいたいお城だ」と感じたと言います。
「400周年(開幕祭)にお邪魔したとき、市長に『広めるための仕事をやらせてください』と言ったら、その場で即決してくれた。『淳さんにそういうお仕事を振りますね』って言って本当に動いていただいた」と、いきさつを改めて説明します。
これまで犬山城(愛知県犬山市)のある犬山観光特使など、全国でさまざまな城の“応援隊”を務めていて、「過去に僕がオススメしたお城は観光客数が3倍にもふくれあがった。福山城にもたくさんの人に来てもらえるよう力を尽くしたい」と意気込む淳に、枝廣市長は「これまで寝ても覚めても福山城のことを考えていたけど、これからはすべて名誉城代にお任せしたい」と全幅の信頼を寄せていました。
「自分の看板で見どころに誘導していきたい」
質疑応答で名誉城代就任が正式に決まった際の心境を聞かれると、「行政のトップが本当にやる気になったら、ものすごいスピードで物事は進むんだなと思いました」と答えて笑いを誘った淳。
「これぐらい決断力のあるリーダーがいるっていうのは市民にとって心強いと思いますし、僕もこういう市長だからこそ力を貸したいなと思います」
福山城の魅力は、「お城はだいたい白か黒に分かれるけれど、福山城は2色持っている」ことだと説明。地形上、北側部分のお堀に十分な幅が取れず、天守北側を黒い鉄板で覆い鉄砲の弾を防いだためだそうで、「この白と黒のコントラストが楽しめるお城は福山城しかない。ぜひ四方を見て回って」と“城好き”ならではの視点でアドバイスします。
徳川家康によって再建された伏見城から移建されたという「伏見櫓」も大きな見どころで、「歴史的な価値で言うと、福山城のなかでもいちばん高い」とのこと。そこで、こんなプランも披露しました。
「そこをスルーして帰る観光客の方が多いので、『ここを見なきゃ福山城の魅力を半分も理解してないんだぞ』っていうことを知らしめるためにも、僕の看板を立てて誘導していきたい」
また、「鎧を着た感想は?」との質問には、「本格的な鎧に身を包んだのは、『功名が辻』(2006年放送のNHK大河ドラマ)で中村一氏を演じて以来なので、もう1回、大河ドラマに出たいなと」とニッコリ。当時は3カ月も乗馬の特訓を受けたにもかかわらず、馬に乗るシーンがなかったため、「できれば(福山藩初代藩主の)水野勝成候の役をゲットして、この鎧を着て馬で駆け回りたい」と語りました。