板尾がほれ込んだ主演舞台は神父と死刑囚の異色作「台本を読んで舞台に立ってみたいと思った」

新進気鋭の映画監督・甲斐さやかのオリジナル脚本による舞台『聖なる怪物』。板尾創路と松田凌がW主演を務める本作のゲネプロが3月10日(金)、新国立劇場で開催されました。いままで「主役の話は断ってきた」という板尾が台本を読んで「舞台に立ってみたい」と感じたという、期待のこの舞台。囲み取材には、板尾、松田をはじめ、共演の石田ひかり、莉子、朝加真由美が登壇し、舞台への熱い思いを語りました。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

「この世界観をどうやって表現するんだろう」

教誨のため刑務所を訪れた山川神父が、新たに向き合うことになった死刑囚・町月。彼は、自分のことを神と呼んでいた。町月と会った日から、山川のまわりでも不可解な出来事が起こって……。町月の存在は、果たして“神” か、“ぺテン師”か、それとも“怪物”か――。

本作は、「信仰心」「神の存在」を問いかける異色作。板尾は山川神父役を、松田は死刑囚・町月を演じます。

台本の感想を問われた板尾は、こう答えます。

「僕、主演とか、台詞の多い役は、“覚えられへん”とだいたい断ってきた人間なんですけど、今回は舞台に立ってみたいと思いました。台本に魅力を感じたので現在、ここにいます」

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

また、松田が「現実から離れているような世界観を持つのだけれども、愛とか信頼とか、絆とか、狂気とか、目に見えないものも、じつは隣にあるんじゃないかと感じる物語だと思いました」と話すと、石田も物語の印象をこう語りました。

「“(脚本の世界観を)どうやって表現するんだろう?”と思いました。とっても面白そうで、内容がヘビー。でも、板尾さんの神父姿も見てみたいし……。楽しみとやりがいが入り混じった気持ちになりました」

最年少の莉子と大ベテランの朝加は舞台初挑戦。莉子は「みなさん、ちょっとしたことでも教えてくださるんですけど、板尾さんは、掛け合いのシーンで『こうしたほうがいいかもね』と具体的なアドバイスをしてくださいました。本当に助けていただいてばかりです」とコメント。

緊張してゲネプロに臨んだという朝加は、「このまま舞台をやらず、呑気にお酒を飲んで、そのまま逝っちゃおうかな、と思っていたんですけど(笑)、そういうわけにはいかないぞ!と思って、やらせていただくことにしました」と意気込みを語りました。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

板尾の気遣いは「途中で降板されると困るから」!?

稽古中も和気あいあいとしていたという一同。朝加は座長の板尾について、「とてもまわりに気を遣って話しかけてくれましたし、食事会も開いてくださった」と話すと、板尾は「(初舞台の2人に)“途中で降板されたら困るな”と思って(笑)。『やっぱ無理!』って言われたら大変やし、舞台の楽しさを知ってほしかった」と冗談を交えて返しました。

さらに板尾は、たくさんの差し入れをしてくれたという石田に向かって、「いまなかなか売ってない『ヤクルト1000』もいただいてね。僕、1日2000くらい飲みましたよ」と、会場を笑いに包みます。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

そして最後に、W主演の2人によるメッセージが。

 「演劇好きの方、舞台を観劇された経験のない方でも楽しめる物語です。いままであまりご覧になったことがないであろうこの幻想的な舞台へ、ぜひお越しください。お待ちしております」(板尾)

「劇場に来て、板の上でゲネプロをやらせていただいて、舞台は総合芸術だなと改めて思いました。老若男女、どんな方でも何かを持って帰ることができる作品だと思っています。ぜひ、お越しいただき、楽しんでほしいです」(松田)

舞台『聖なる怪物』は、新国立劇場小劇場で3月19日(日)まで開催中です。

公式サイトはこちらから。