月8日(木)、大阪・なんばグランド花月で『吉例 第三十七回 88 桂文珍独演会』が行なわれました。
文字通り、37年続いている夏恒例の独演会。今年は「今、最もチケットが取れない講談師」との呼び声が高い神田松之丞をゲストに迎え、前座はおなじみの“桂珍幻菜”(文珍演じるキャラクター)による高座から始まりました。
文珍「お客様ファーストで」と誓い
珍幻菜は、芸能ニュースを取り入れたマクラでつかみつつ、「お客様ファースト」で頑張りたいと気合を入れます。「今はインターネットですぐにわかる時代」と続け、“あの世とこの世をつなぐアプリ”での顛末を描いた「スマホでイタコ」を披露。師匠たちのモノマネも飛び出し、往年のファンを沸かせました。
「天神山」で大阪の春を活写
「88独演会」は毎年夏に行なわれることから、夏の噺が多かったため、最後に「今年は春の噺を」と文珍が『天神山』を口演。
昨年、古希を迎えた文珍ですが、95歳を「珍寿」と呼ぶことを最近知ったそう。2020年の2月から3月にかけて、東京・国立劇場大劇場での20日間にわたる独演会が控えていることもあり、「それぐらいの歳まで元気でいたい」と語ります。「ゲストには、今、一番会いたいノリに乗っている皆さんを迎えます」と、日替わりで旬の落語家が登場することも明かしていました。
70代に突入してなお、高見を目指す文珍。「来年もまたお目にかかりたい」と、今年の「88 桂文珍独演会」を締めました。