TEAM BANANA、高校生漫才優勝コンビが芸歴14年目で覚醒! 『THE W』決勝直前インタビュー

女性芸人の中から“笑いの女王”を決める『女芸人No.1決定戦THE W 2020』(日本テレビ系)の決勝が、12月14日(月)に放送されます。過去最多のエントリー646組のなかから、ファイナリストに残ったのは10組。今回は、芸歴14年目にして初めて決勝進出となったTEAM BANANA(藤本友美、山田愛美)の決勝直前インタビューをお届けします!

出典: FANY マガジン

『THE W』は、今年で4回目の開催。プロ・アマチュア、芸歴、芸風、人数など一切問わず、純粋にネタの面白さで、女性芸人日本一の座と優勝賞金1,000万円をかけて争う“異種格闘技戦”です。昨年王者の3時のヒロイン(福田麻貴、ゆめっち、かなで)がテレビなどで引っ張りだこになるなど、賞レースとしての存在感がますます高まっています。

今回の『THE W』ファイナリストは、Aマッソ(村上、加納)、オダウエダ(小田結希、植田紫帆)、ターリーターキー(玉遥香、伊藤那美)、TEAM BANANA(藤本友美、山田愛実)、にぼしいわし(にぼし、いわし)、はなしょー(杵渕はな、山田しょうこ)、紅しょうが(熊元プロレス、稲田美紀)、ぼる塾(あんり、きりやはるか、田辺智加)、ゆりやんレトリィバァ、吉住の10組。決勝を前にした芸人たちに、『THE W』にかける思いや今後の展望などを連続インタビューで語ってもらいました。

出典: FANY マガジン

準決勝後、ギリギリな雰囲気に

――初の決勝進出おめでとうございます。第1回から4度目の挑戦にして手に入れた決勝出場ですが、準決勝で手応えは感じていましたか?

藤本 1日目はよかったよね?

山田 今年は、(新型コロナウィルス拡大防止のため)ほかの人のネタを観られなかったので、いいウケ方したかどうかがわからなかったんですよ。たとえば、最初の年は絶対に決勝へ行けるぞっていう自信のあるネタを持っていったのに、いちばんウケるであろうフレーズでお客さんの反応があんまりだったから、“あぁ、終わった!”って冷静に判断できたんですけどね。だから、1日目が終わってからめちゃめちゃエゴサーチしたら、馬鹿よ貴方は・新道竜巳さんがYouTubeの生配信でめっちゃ褒めてくれてて。マネージャーもテンションが高かったので、よかったのかな?とは思っていました。

藤本 2日目の出番前に、スタッフさんから「すごくよかったです。今日も頑張ってくださいね」って声をかけてもらいましたしね。

山田 藤本はこういうとき、ちゃんとテンション上げて喜べるんですけど、私ははしゃいでるとか、浮かれてるとか、思われたくない気持ちがあって。あと、ものすごく“マイナス思考”なので、絶対に悪いことが起こるとか、いろんな気持ちがこのときも重なりすぎて、2日目の出番でガチガチに緊張しちゃったんです(笑)。

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藤本 私も2日目の出番が終わってすぐ、座り込んじゃいました。やっちゃったな、と思って。

山田 ウケなかったということではなく、自分たちのよさを100%出せなかったっていうことなんですけど、2人とも落ち込んじゃって。わりと深刻な話し合いもして、決勝に行けてなかったら二度と会ってなかったんじゃないかっていうくらいのギリギリな雰囲気でしたね。

藤本 しかも私、相方に結構キツいことを言っちゃったんですよ。帰りにふと、山田のことが心配になっちゃって、「死ぬのだけはやめてね」ってLINEしました(笑)。

山田 ふだん言わない相方にめちゃめちゃキツく言われたから、なんのために頑張ってきたんだろう? もうおしまいじゃなーい?って気持ちになっちゃって。すぐには帰れなくて、しばらく考えごとをして50分かけて歩いて帰りました(笑)。それに、(決勝進出がわかるまでの期間が)ヘンな仕事ばかりだったんですよ。白いシャツを着て写真撮影するっていうオシャレな仕事とか、洗顔料のCMオーディションとか。

藤本 あと、(Amazon Prime Videoの恋愛リアリティ番組)『バチェロレッテ』のMCとかね?

山田 そうそう。結局、私たちのトークライブ終わりに突撃されまして。それまでいろんなところで意識しすぎてたんで、ここだったんかい!ってなりました。

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「この大会で勝ちたい」

――それほど、『THE W』にかける思いが強かったと。

山田 勝たなきゃいけないっていう気持ちが強い大会なんですよね、『THE W』って。この大会ができたとき、まわりから期待の言葉をたくさんかけてもらったんです。なのに、最初の年は笑いの量でしっかり勝てなかったのが、めっちゃ悔しくて……。まわりは励ますつもりで、「なんで勝てないんだろうな」とか声をかけてくれるんですけど、ほかの女性芸人さんがバカバカと笑いを取ってるのを目の当たりにしてるから、“そんなに簡単な大会じゃないんだ!”って思ったりもして。女性芸人のみなさんが面白いからこそ、この大会で勝ちたいと思っていました。

藤本 いま考えると負け惜しみでしかないんですけど、『THE W』は私が思っているような大会じゃないのかもしれないと思ったこともありました。自分たちが決勝に行った人より面白いということではなく、大会の色と自分たちの色が違うんじゃないかと勝手に思っちゃって。けど、出続けてよかったです。

――おふたりは高校生で『M-1甲子園』(現ハイスクールマンザイ)で優勝して、特待生として吉本入りしました。その後はなかなか結果が出ない中、いろんな葛藤もあったんじゃないかと思います。

山田 当時、『M-1甲子園』で優勝したTEAM BANANAってすごいんでしょ、みたいな見られ方をしていて。私は打たれ弱いので、最初は同期に馴染めない、怖い!みたいな気持ちがありました。

藤本 その後も、解散まではいかないにしても、ちょっとヤバイなっていう時期もありました。私は、今年決勝に行けなかったら、山田は芸人辞めちゃうんじゃないかと思ってたんです。本人には確認してないんでわからないですけど。

山田 ふふ……どっちだろうね?

藤本 (笑)。だから、今年はなんとしても決勝に行きたかったんですよね。

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山田 私たち、すごく長い期間、ヨシモト∞ホールに出てるんですけど、一度も大賑やかしをしたことがないんですよ。劇場のランキングシステムが変わっても、テレビの活躍とかいろんなことが加味されるとなかなか上のランクに上がれなくて。“私たちの価値はこれくらいなんだ”と思うことばかりで悔しい気持ちとともに、もっと劇場に貢献したいっていう気持ちがあった。だから、今回の決勝進出が劇場に貢献できるチャンスになればいいなと思っています。

くじ引きはまさかのトップバッター!

――決勝で目指すのは?

山田 もちろん優勝です。けど、トップバッターを引いちゃいまして(笑)。『M-1甲子園』のころからくじを引くのは藤本に任せてきたんですけど、よほど悲しかったんでしょうね。藤本はくじを引いたあと、左目から1粒流れた涙を親指でグッと拭って、そこから二度と泣きませんでした(笑)。

藤本 「1」は引かない自信があったんですよ。迷ったときは真ん中かいちばん右端って決めてるのでいちばん右端を引いたら、トップバッターになってしまって。

山田 大丈夫。常にマイナス思考の私が引いても「1」が出てたから。藤本が引いて「1」だった、それだけの話だよ。それに、トップバッターは(ほかの出演者に影響されず)自分たちの純度100%を出せるっていうよさもあると思うので、自分たちらしくやりきりたいですね。

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――優勝賞金の使い道は考えていますか?

藤本 来年、結婚したいので、結婚式の資金にしたいなと思ってます。

山田 藤本は何年か前に婚約して、両家の顔合わせも済ませてるんですよ。それを聞いてお祝いをくれた人もいたんですけど、そこからいっこうに入籍する気配がなかったんで本当に優勝して結婚できたらいいなと思います。私は……数少ないかわいがってる後輩をご飯に連れて行くとき、いつも、売れてないのにおごって大丈夫ですか? みたいな顔をされてる気がするので、多めの金額を財布に入れて“見せ金”に使います。あと、将来的に海が見える場所に小屋がほしくて。

藤本 海水浴して体を洗う水だけ出る小屋? それより、免許取ったほうがよくない?

山田 確かに。免許を取りに行ったり、車を買う資金にしたいですね。

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番組概要

『女芸人No.1決定戦THE W 2020』

放送日:12月14日(月)20:00~
放送局:日本テレビ

公式サイトはこちらから。