突然ですが『借金』という言葉に対して、どういうイメージが浮かびますか?
しないほうがいい
だらしない
怖い
のような感じでしょうか? とりあえず『悪いこと』というイメージが浮かぶ方が多いかと思います。というわけで、今回のテーマは『借金』です。誰の? 国の!
今月も始まりました。ガクテンソク奥田のGossip Timesです。先月、こんな発表がありました。
2023年12月末時点での政府の借金が1286兆4520億円
財務省が発表したわけですが、大体のメディアでは『国の借金』という表現で報じておりました。発表では『政府の借金』なのですが、気がついたら『国の借金』に変わっていました。この表現が正しくないわけではないですが、『国の』と言われると、まるで国民が借金をしているようなかのような気分になりますね。
ということで今回は、そもそも国の借金とは何なのか。どこから借りて、誰に返すべきお金なのか。というのを解説したいと思います。堅苦しくないように心がけます。最後にはゴシップもあるので、どうぞ最後までお読みください。
国の借金とは、結論から言うと、政府が通貨を借り入れるために発行した「国債残高」のことです。はい。もう地獄ですね。政府は、お金が必要になった時『国債』というものを発行します。それを買ってもらって、お金を集めるんです。『日本国の債券』だから『国の借金』という呼び方になりやすいんでしょう。ただ、借りているのは日本国ではなく、あくまで日本政府であることは忘れないでください。
では、誰が政府にお金を貸しているんでしょう?
内訳を見ると、日本銀行(53.9%)が最多でした。次が生保・損保等(18.6%)、銀行等(10.8%)といった金融機関です。
日本銀行は政府の子会社のような感じです。なので、返す必要がありません。本社が子会社に借金を返すなんて変な話ですから。さらにいうと、お札に『日本銀行券』って書いてあるくらいですから、日本銀行は円を発行することができます。最終的には金融機関などが保有している国債を、日本銀行が円を発行して買い取ることもできます。やりようによっては、国債の全てを、返済不要の借金にすることができるんです。
「え? それってなんか、やばくない?」
確かにこの部分を見るとやばい雰囲気が漂いますが、国家の家計と一般家庭の家計では、借金の意味合いが全く違います。
『このままでは日本が財政破綻する』
『政府の借金を放置すると危険』
とメディアは問題にしがちですが、日本が財政破綻する可能性が0%であると、財務省のホームページにも記されています。
僕がお伝えしたいのは、こういう方法がある以上、国民から集めた税金で返済する必要はないし、国の借金は、やっぱり政府の借金なので、国民が借金をしているわけでは、全くないということです。
なぜ政府が借金をしてまでお金が欲しいかというと、やりたいことがあるからです。そのやりたいことというのは、基本的には国民の豊かな生活のためなはずですから、借金の使い道は国民のはずです。
誰かが誰かにお金を渡せば、渡した側は赤字ですが、貰った側は黒字です。当たり前のことですが。政府と国民の関係も同じで、政府が赤字になれば、それだけ国民は黒字になるはずなんです。逆に、政府が黒字になれば、その分国民は赤字になる。国民を黒字にするためには政府が赤字になることが必要不可欠です。
『政府の赤字はみんなの黒字』
この言葉はぜひ覚えていてください。ところが、政府は長年にわたり、財政黒字化を目標にしてきました。
「え? じゃあ国民が赤字になるやん」
そうです。その通り。政府が黒字になる、政府の財政健全化、財政黒字化という目標は、国民赤字化、国民貧困化という目標に言い換えれてしまうんです。ずっと目標を間違えていたから、最近よくいわれている、バブル崩壊からの「失われた30年」を生み出してしまったのだと思います。
ここまで理解してようやく、
「政府のお金の使い道は、国民の豊かな生活に向けてのはずやのに、一部の仲良ししか豊かになってない感じがするぞ! どういうことや!」
と本気で怒ることができるわけです。
一番の問題は、メディアが『国の借金が過去最高を記録』みたいな表現で国民の不安を煽り、政府の借金に対してネガティブなイメージを抱かせることです。これをすると、
「まぁ増税も仕方ないか。」
という雰囲気が醸し出てきます。しかし、先ほども言った通り、税金で返済する必要のない借金なんです。なんでこんな変な報じ方をするんでしょう? 誰の指示で? それはz、、、おっと、誰か来たようなので話を変えます。
最近、もう一個よく目にする表現が、
『将来世代にツケを回してはいけない』
というもの。『将来世代』とか『未来の子供たち』という言葉を使われると、やっぱり心にくるものがありますから、
「じゃあ俺たちの世代の増税は仕方ないか」
という気持ちになってしまいがちです。
しかし、将来世代にツケを回さないために増税は30年前からやってますし、それこそ借金を減らさないとやばいというイメージのもと、財政支出を縮小した結果、景気は30年間冷え込んで、経済的な理由から結婚・出産できない若者は増えてません? めっちゃツケ回してますやん。そして少子化はいよいよ深刻ですから、ツケを回す将来世代がそもそもいなくなってますけど? なんでそこまでして増税したいんでしょうか、z、、、あと、ツケを回さないはずだった若者が、複数人の高齢者を支えているイラストもよく見ます。
『税と社会保障の一体改革』
なんて言葉で表されますが、これも危機感を煽るためにメディアが積極的に使います。これを見るとやっぱり、
『増税は仕方がないか』
という気持ちになりますが、これもやっぱり裏でz、、、すいません。今月はこれくらいにしておいたほうがいいようです。
※あくまでも本連載は個人の見解です。