東京で好評を博した紅しょうが・稲田美紀のセミヌード写真展『MARRY MIKI』が、12月14日(土)~17日(火)の期間、大阪・LOKKI galleryで無料開催されます。『女芸人No.1決定戦 THE W 2023』(日本テレビ系)の優勝賞金を使って開催されるこの写真展。当初は東京会場のみ(10月に開催)の予定でしたが、満を持して稲田の地元・大阪で凱旋開催! 今回は『MARRY MIKI』の魅力を探るべく、稲田本人はもちろん、東京での写真展に足を運んだ同期のkento fukayaとケビンス・仁木恭平に話を聞きました!
「ありのままを見てほしいんだな」と伝わった
──4日間トータルで4000人以上が来場した東京での写真展。実際にやってみていかがでしたか?
稲田 お客さんがゼロの瞬間が30秒ぐらいしかなくて……(規模感など)ぜんぶ間違えた!と思いました。
kento 4000はえぐい。そんな個展聞いたことないから。
稲田 初日のお客さんが500人以上。最終日は1600人ほど来ていただいたんですけど、「どうなるんやろう」と思って怖かったです(笑)。私としては「みんなが写真を見ているのを見ながら、お酒を飲む」ぐらいのイメージで「4日間休みや」と思っていたんですけど、ずっとサインを書いていましたし、バタバタして申し訳ないなと思いましたね。でも、やってよかったなと思います。
──実際に足を運んだというおふたりはいかがでしたか?
kento めちゃめちゃ面白かったです。
稲田 どっか行ってくれ!(笑) (kentoは)芸大出てるし、個展もしてるから、そういう面で見てくれるかなと思ってん。
kento 本当にパワーを感じて、お笑いとしても120点ですけど、アートとしても120点だなと思いましたね。
稲田 嬉しい。
kento 人間の力強さを感じるんですよ。
仁木 わかる。生々しさというか、ヌードやる人特有の「大丈夫?」みたいなものがなかったよな。
kento そうそう。あと、セミヌードをやるとなったら、いちばん綺麗な体を見せるのがプロの考えだと思うんですけど、彼女はこのセミヌードのために体重を2キロしか落とさなかった。本当に「ありのままを見てほしいんだな」というのが伝わりました。
稲田 (笑)
ハンコ注射の痕を見せてくる
仁木 オレも行って、(お笑い的に)いろいろ探そうかと思ったんですけど、茶化すのも野暮なぐらいマジでやってて。
稲田 そやな(笑)。
仁木 「この写真展はお笑いですよ」って感じできてくれたら、こっちもお笑いで返せたんですけど、マジだったからこそ「これはちゃんと見なきゃな」と思いました。(展示作品の)「体のどの部位なのか」がわからない写真もあって。マジでアートをやってんだなと思いましたね。
稲田 仁木くんはライブ終わり、レインボーのジャンボ(たかお)、やさしいズのタイくんとかみんなで来てくれたんですけど、めちゃくちゃゆっくり見てくれて。でも、ただの“考察組”やったんですよ(笑)。
kento 珍しいタイプだ(笑)。
仁木 この写真、体のどの部位なんだろう……って、みんなでじっくり見て考察していました。見たいものが見れたって感じです。
稲田 嬉しい!
kento 作品の展示の仕方も素晴らしいなと思いました。最初に顔の写真がドーンとあったあと、中に入ると、いちばんセクシーな写真が飾られていて。ここで「(見ている人に)お笑いじゃないな」と思わせるんです。
──なるほど!
kento 笑いに来てるのに「こいつ本気だな」と写真だけで思わせる。新しい笑いですよね。その写真もありのままを写しているから、気持ちを殴られている感じがしました。「真面目さ」と「面白さ」の融合でしたね。
仁木 わかるわ。あそこで見方を決められた気がする。たとえば、金色の額縁にバーンと写真を入れていたらまだ笑えるんだけど、そうじゃない。細い釘一本で止めていて(笑)。「これマジなんだな」と思いました。
kento 僕がいちばん好きだったのは、ハンコ注射の跡が写っている写真です。
稲田 (笑)
仁木 セミヌード史上初じゃないですか?
kento ふつうは消すじゃないですか。それを見せてくるから新しい。
仁木 足だけの写真とかあったね。
稲田 足の写真を見た考察組のジャンボが「たぶん、これ巻き爪になると思うから気をつけたほうがいいですよ」とか、いらんこと言うてくるんですよ(笑)。
「エロとお笑いの中間にいるからすごい」
──芸人さんも、何人も見に来たんですね。
稲田 はい。さらば青春の光・森田(哲矢)さんとか、かまいたちさんとか、「よかったら来てください」と声をかけたらすぐに来てくださったり、ゆりやん(レトリィバァ)は並んでまで見に来てくれたり、皆さん、わざわざ足を運んでくださったのが嬉しかったですね。
kento 僕はレセプションのときに行かせてもらったんですけど、(稲田は)14年一緒にやっている仲のいい同期なので、最初はその人がセミヌードになっている恥ずかしさがあったんですよ。僕たちはまわりに芸人がいたので喋って消化ができたんですけど、守谷日和さんとらぶおじさんは、お客さんがいる通常回に行ったので、どう消化したのか……。その状況で見る面白さもあるなと思いました。
稲田 確かにかまいたちさんとか、上の先輩はほぼ写真を見てなかったです。照れるというか、思ったより脱いでるから「見られない」みたいな。
kento この時代に芸人が写真展をやるって難しいと思うんですよ。たぶん、芸人のなかで、お客さんを満足させる展示ができるのはイナちゃん(稲田)しかいないと思います。
稲田 そんなことないよ(笑)。
kento たとえば、ほかの女性芸人だったらエロく見えちゃったり、ただお笑いになっちゃったりすると思うんですけど、(稲田は)その中間にいるからすごい。芸人もお客さんも満足できる唯一無二の写真展だと思います。
仁木 マジでそう。なんか驚きの連続でしたね。まず行って脱いでるから面食らうじゃないですか。会場の中に進んでいくとぜんぶ見せているし、修正もしていない。最後はベールに包まれた「MIKI」がいて……。僕らが知ってる美紀はもういないんだって思いました。
──切ないですね(笑)。今回、東京のみの予定が、大阪でも開かれることになりました。なにかきっかけがあったんですか?
稲田 初日の12月14日(土)は、自分たちのやってるPodcastの公開収録が神戸であるんですよ(『紅しょうがは好きズキ!』13:00〜/「須磨パティオ」買物広場)。せっかくみんな集まってくれるんだったら、大阪で写真展をやったら両方来ていただけるんじゃないかと思って。17日(火)にはNGK(なんばグランド花月)の出番も入ったんで、4日間やることになりました。
「これだけの芸人が告知するってなかなかない」
──ご自身の出身地でもある大阪開催が決まった心境は?
稲田 かなりハードルが上がっているんで、改めて「無料」だということに気づいてほしいです。ハードルを下げて来ていただきたいですね。
kento 紅しょうがは大阪でずっと活動してきましたし、大阪の芸人さんやお客さんのほうが、より深みに到達できるのかなとは思いますけどね。特にツートライブ・周平魂さんが来るところは動画に収めてほしいです。周平さんがどんなリアクションをするのか? 周平さん以外の芸人さんはもちろん、むかしからイナちゃんを知っているお客さんも、どんな反応になるのか楽しみです。
仁木 師匠もいるからね。
稲田 一応、オール巨人師匠には、案内のメッセージを送らせていただきました。
──(笑)。大阪では、東京にはなかった「オンライン受付」が導入されるそうですね。
稲田 東京では1時間以上並ぶとか混雑もありましたし、もしかしたら「入れなかった」という方も出てくるかもしれないので、今回はオンライン予約受付とさせていただくことになりました。予約をしていただかないと入場できないので、いらっしゃる方はぜひオンラインで予約をしてからいらっしゃってください!
──4000人を集めたのは稲田さんが魅力的だからだと思います。おふたりが感じる稲田さんの魅力、写真展の魅力はどんなところにあると思いますか?
仁木 個人的な話は何を聞いても答えてくれないけど、セミヌードだけはしてくれる。その「ふり幅」ですね。
kento 見に行った芸人がみんなSNSで拡散していましたけど、これだけの芸人が告知するってなかなかないことですし、みんなイナちゃんに告知を頼まれたわけでもない。僕たちも好きで行って、好きで宣伝しているんです。イナちゃんは、本当にみんなから愛されているなと思いますし、写真展には14年間積み重ねてきた芸人人生のすべてが詰まっていると思います。
仁木 写真展は人生を飾っていたよね。
稲田 ……2人ともこの取材で爪痕を残さんでええで? コレじゃ売れへんで?
――(笑)。最後に、この記事を読んでいる方にメッセージをお願いします!
仁木 いま、気軽に摂取できるパワースポットです。パワーを得たいんだったらぜひ行ってください。より深く紅しょうがを好きになると思います。
稲田 嬉しいですね。
kento 一言でまとめるとしたら「稲田美紀とはこのことだ」ということですね。
稲田 (笑)
kento これを見たら稲田美紀のことを絶対に好きになるし、さらに好きになる。お笑い、性格、見た目、全部の集大成。すべてが集まったパワーを感じ取れるのでぜひ見に行っていただきたいです。
──最後に稲田さんもお願いします。
稲田 ……こんな2人みたいに思わなくていいです。何も考えずに来てほしいです(笑)。
Kento 最初はそうだったのよ? 行ったらみんな人生観が変わるんですよ! コンタクトをつける前と後くらい違うから! もうつけてないころには戻れないでしょ?
稲田 そんなに変わらんから(笑)。個人的には「(会場がある)南堀江にフラッと遊びに行ったら写真展がやっていた」くらいの気持ちで来ていただけたら嬉しいです。
文・写真=浜瀬将樹
開催概要
「MARRY MIKI」
会場:LOKKI gallery
(大阪市西区南堀江1丁目1番12号 平和ビル3階)
期間:12月14日(土)~12月17日(火)
※最終受付は終了時間の30分前
・14日(土)11:00-20:00
・15日(日)10:00-19:00
・16日(月)11:00-18:00
・17日(火)11:00-19:00
入場料:無料(オンライン予約必須・2人まで予約可能)
<オンライン予約方法>
毎日8:00から当日分の予約のみ受付いたします。翌日以降の予約は受け付けておりませんので、ご了承ください。
オンライン予約はこちらから。
※6歳以下のお子様は予約人数に含めずにご入場いただけます。必ず保護者様の同伴の上、ご入場ください。
※オンライン予約した方のみ、ご入場いただけます。
※呼び出しがございましたら、予約時間内にお越しください。
※予約人数の上限に達した枠は予約できません。
■グッズ
・ポストカード 1枚 500円(全5種)
・マグネット 2,000円