オジサン芸人たちがさまざまな企画ではしゃぎ倒すバラエティ番組『オジサンズ8』が、3月25日(火)17:00からFANYチャンネルで配信スタートします。出演はガクテンソク(よじょう、奥田修二)、ザ・パンチ(パンチ浜崎、ノーパンチ松尾)、マシンガンズ(滝沢秀一、西堀亮)、金属バット(小林圭輔、友保隼平)というアラフォー・アラフィフ世代の芸人8人。今回、この新番組についてガクテンソクと金属バットの4人にインタビュー! すでに複数回の収録を終えた彼らに、番組誕生の経緯や見どころをたっぷり語ってもらいました。

金属バットはいったん断った!?
──新しく始まる『オジサンズ8』は、どんな経緯で始まったのでしょうか?
奥田 スタートは僕の思いつきなんです。去年5月に『THE SECOND~漫才トーナメント~2024』で優勝したあと、会社(吉本興業)の皆さんとお話したときに「THE SECONDの世代の人たちが、実はいちばんテレビに出たいんですよ」と伝えて。若い人は「そんなにテレビに出たくない」みたいなことを言うてますけど、オジサンたちは出たいんですよと。
友保 むかしに見てたようなね。
奥田 そう、むかし見てたようなムチャクチャなやつに出たい。ノーコンプラとまでは言わないですけど、「コンプラ緩めの番組に出たい世代って僕らですよ。若手発掘はもういいでしょ」と。
友保 若手は勝手に出てくるんですから。「もうええでしょう」(Netflixドラマ『地面師たち』でピエール瀧が演じる元司法書士の決めゼリフ)ですよ。
よじょう ちょい古いな(笑)。
一同 (笑)
奥田 ちょい古い。オジサンは2、3年ぐらいの遅れはあってないようなもんですから。
友保 来年もピエール瀧をやってますよ(笑)。
奥田 だから「新しいカギ、言うてる場合か」と。「時代は古い南京錠ですよ。『古い南京錠』というタイトルの番組をやりましょうよ」と。
友保 新しいカギのライバルで。
奥田 というのが始まりで、「誰をキャスティングするか」となって、僕が最初に伝えたのが、いまの4組(ガクテンソク、ザ・パンチ、マシンガンズ、金属バット)です。オジサンが無理せずワチャワチャする番組になったらいいなと。一応それは、できてますね。面白いか面白くないかは知らないですけど(笑)。

──金属バットさんは、この企画の話を聞いたとき、どう思いましたか。
小林 話を受けたとかじゃなかったんですよ。なんか決定事項みたいな感じで言われて。
奥田 「出ることになってるから」って。
友保 いったん断ってみたんですけど、案の定、そのまま始まりました。
一同 (笑)
奥田 そこは、ちゃんと外堀から埋めて。金属バットは断るんで、断らせないようにね(笑)。
小林 あと、「ガクテンソクさんが『THE SECOND』で直接、倒した人だけ呼んでるな」と思いました。
よじょう 確かに。
友保 確かにね。屍を集めたような。ほんまやわ。
小林 「こいつらは俺らより下やん」って決定してるやつら。
奥田 だから俺、MCしやすいんや……。
友保 1回、クンロク(脅し)入れてるから(笑)。「こいつらは文句を言わんやろう」と思えてるからや。なんか点数表がちらつくなと思ったら。
奥田 深層心理でしたね、これは。気づいてなかった(笑)。

オジサンたちは「引くこと」ができる
──すでに何本か収録は終わっているとのことですが、収録の手応えはどうでしょう?
小林 ライブと変わらんすね。
奥田 そう、ライブですね。
よじょう ライブだけど、ええ意味でゴチャゴチャしてない。みんな、人が前に出ているときは待つし。
奥田 ワチャワチャはしてますけど、ゴチャゴチャはしないです。オジサンは引くんで。10年前や15年前の「自分で笑いを取らな」はないもんね。
よじょう&小林&友保 ない(笑)。
奥田 ふつうに1人がスッて立ったら、全員がスッてしゃがむ。で、必要やったら全員で神輿に乗せて「ワッショイ、ワッショイ」できるのが僕ら世代ですから。
──もうチームワークができていると。先ほど「ムチャクチャやりたい」と言ってましたけど、それはどうですか?
奥田 いや、ムチャクチャよね。
友保 主に(マシンガンズの)滝沢さんがムチャクチャでしたね。ムチャというか「奇」でしたね。奇行種。
よじょう たしかに(笑)。
奥田 われわれがみんなで一緒に行こうとするなかで、ひとりだけ、群れと違う動きで急に走り出してどっか行く。
友保 どっか行って大暴れして。で、日が暮れてきたらちゃんと眠くなる。
奥田 ゴミ(の清掃員)やってるから。朝早いからあの人。
一同 (笑)

マシンガンズ・滝沢の弁当に一同驚愕
──『オジサンズ8』はユニークな企画の数々も特長です。すでに収録したなかで、印象に残っている企画についても教えてください。
奥田 「オジサンだらけのタイマン運動会」(1人ずつチャレンジする競技を選び、「こいつにだったら勝てそう」と思う芸人を指名してタイマンで対決するというもの。負けたら即罰ゲーム)は面白かったっすね。キーパーメインのPKとかね。
友保 あんなPKないで(笑)。
奥田 めちゃくちゃキーパーが止めて、サドンデスに行ったんですよ(笑)。
友保 あと、あれも面白かったな。ただただ、ずっとキャッチボールするやつ。
小林 あそこ、使われるんか?(笑)
奥田 あそこがどれぐらい使われているかによるけど。
友保 使われてたら、この世でいちばんギガの無駄使いですよ。めちゃくちゃ面白かった。
奥田 やっぱりスポーツって面白いですね。オジサンのスポーツね。

友保 あと、運動会の弁当もよかったですよね。各々の。
奥田 運動会なんで自分の手作りお弁当をみんなが持ってきたんですよ。僕はこのメンバーの中で唯一の独身なんで、基本的にすべて自分で手作りして。
──みなさん、お弁当を持参したんですか?
友保 奥田さんが作った海苔の佃煮を超えるものはないです。それまでずっと、奥田さんの左の薬指に点線で指輪が見えてたんですけど、佃煮食った瞬間、消えたんですよ。「あ、もう一生、この人は1人やな」って思いましたわ。
一同 (笑)
よじょう そういえば弁当でも滝沢さん、やってたよな。
友保 やってましたね。なんか木を食ってましたよね(笑)。
よじょう なんか木みたいなのを食べてた(笑)。
奥田 しかも四隅に盛り塩みたいに紅しょうがを乗せてて。あれ、なんやったの? 紅しょうがで、(お弁当の中が)結界みたいな感じになってた。で、真ん中にやばい木の枝。
小林 湧いてきた可能性もありますもんね。紅しょうがの力で、あの木が出てきたのかも。
奥田 「それ、木の枝ですか」っつって、先を見たら、ちょっと牙みたいなのも生えてて。口の中にある口みたいな。
友保 エイリアンの2個目の口みたいなやつ。それを、おもちゃみたいに触ってたでしょ。「うまいよ、これ」って。ほんまに奇行種でしたね。
一同 (笑)

「ビジネスホテルで快適に過ごせた人いないんで」
──ほかにも面白かった企画はありますか?
友保 「居酒屋オーダー『わかってるな~』選手権」(くじで『恋人』『家族』『後輩』などの同行者を決め、実際の居酒屋のメニュー表を見ながら、センスのあるファーストオーダー3品を選ぶ企画。周囲から「わかってるな~」と共感されることを目指す)は、だいぶよかったですね。めちゃめちゃ面白かった。
小林 あれは(芸能人)格付けチェックを超えるコンテンツやから。
よじょう めっちゃ盛り上がって、収録が延びたもんな。
奥田 ほんまに午前中に運動会をせずに、万全の状態でもう1回やりたいな。運動会をやってたから、ちょっと「帰りたい」も入ってたから。
よじょう しっかり疲れてたから(笑)。
小林 あと、この企画だけ酒が入ってたから、それで(収録が)延びた説もある。
友保 運動会したから体にガンガン、酒が沁みてくんですよ(笑)。

奥田 あと滝沢さんは、居酒屋オーダーだけ力を見せてたな。
友保 父親でしたね。
奥田 そう。設定が「子どもと」ってなった瞬間に、「よかった」と思ったよな。「これ、人の親なん?」って午前中からずっと思ってたんですけど。
友保 ちゃんと親でしたね(笑)。「居酒屋オーダー『わかってるな~』選手権」はもっとやりたいですね。あと、「ビジネスホテル王決定戦」(ロケや営業が多い芸人が、ビジネスホテルでの快適な過ごし方を紹介し、もっとも快適な過ごし方を紹介できた人が勝利)も、だいぶおもろかったですね。
奥田 ビジネスホテルって、快適に過ごせた人いないんで。われわれは何回も泊まるから理屈がわかってるけど、初めて泊まった人は「あれ? 冷蔵庫がちっちゃいぞ」とか。
友保 「ヘンな椅子があるな」とか。
奥田 その辺をちゃんと教えてあげる。ビジネスホテル側がスポンサーにつくべき企画ですよ。
よじょう 確かに。
奥田 居酒屋企画も、お店にプラスですしね。めちゃくちゃ笑ってますけど、誰も傷つけてないんですよ、実は。
友保 確かに。ぺこぱ、ミルクボーイさんと同じですよ。
奥田 ミルクボーイは傷つけてるけどな。なんでコーンフレークが(ミルクボーイに)送られてくるの? ディスってるやろ、あれ。
一同 (笑)
隠れターゲットは若者!? 「TikTok見ない人は全員見て」
──この番組は、どんな人に見てほしいですか?
奥田 ふだんTikTokを見ない人かな。TikTokを見ない人は全員に見てほしい。
友保 TikTokの尺で俺らはもう耐えられないですもんね。
奥田 耐えられへん(笑)。TikTokの尺やと、キャッチボールも2ラリーで終わりやから。何が面白いかわからへんやん。
友保 おっちゃんが、ただただ素手でキャッチボールして「おー!」とか言ってるだけやし。おもろないホームビデオや(笑)。
奥田 だからYouTubeのショート動画とか、Instagramのリール、TikTokをもう2口、3口食べたいってふだん思ってる人は、(この番組が)お腹いっぱいになるまで提供してますよと。
──となると、ターゲットは若者ではないんですね。
奥田 いや、若者の中にもそういう子が僕はいると思うんですよ。
友保 あ、なるほど。
奥田 「あのイケてるグループがTikTokを見てるんや。俺は見いひんけどな」みたいなやつがいるはずなんですよ。
友保 ほな、「ビジネスホテル王決定戦、見たろ」って。
よじょう しぶいね~!(笑)
友保 おらんて、そんなガキ(笑)。
奥田 「ビジネスホテルに泊まりたいな」ってなるヤツがいるはずなんですよ。
友保 嬉しいですけどね。それでお年玉を貯めて自分で泊まりに行ったりしたら。
奥田 聖地巡礼みたいに「うわー! ほんまに冷蔵庫が正方形や!」ってやってほしいな。
友保 「夜9時からオートレースやってる!」とか言ってほしいですね(笑)。

──それでは最後に番組を見る人たちに、メッセージをお願いします!
奥田 いちばん若い金属バットが39歳。上は(マシンガンズの)西堀さんが50歳。上と下ではひと回りぐらいの差はあるんですけど、子どものときの11年って、すごいお兄さんって感じがする。でも、もう30歳を超えたら、そこの差はないんですよ。
友保 一緒。
奥田 11年なんて一緒なんですよ。「オジサン」という一括りになるんですよ。その事実を楽しんでほしいですよね。
──金属バットさんはどうですか?
小林 これ、内容はおそらく面白いとは思うんですよ。ただ、いちばん問題なのが「見るすべが難しい」ってことです。
一同 (笑)
奥田 俺たちも、わかってないからな。
小林 なんとか、たどり着いてほしい。
友保 オジサン世代はいちばん見ないでしょうね。オジサンがスマホで「FANY」なんか打つわけないですから(笑)。
小林 絶対打たへん。
よじょう 「FANYってなんやねん」ってなる。
奥田 そやな。オジサンは2回以上クリックしたら詐欺だと思うから。英語やし。
一同 (笑)
奥田 オジサン世代は1回、痛い目を見てるから。1回、迷惑メールがいっぱい来るようになっちゃったことがあるから、できればワンクリックで行けるように。
友保 一撃でね。
よじょう そやね。記事に「FANYチャンネル」のリンクを書いといてください(笑)。

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