7人組演劇ユニット「メトロンズ」の第8回公演『遠藤さんの叔父さんが死んだけど旅行は行きたい』が、4月30日(水)~5月11日(日)の期間、東京・赤坂レッドシアターで上演中です。今回の舞台は“他人の叔父の死”というタブーに触れた問題作。初日の本番直前のゲネプロを終えたばかりの7人が囲み取材に応じ、見どころを語ってくれました。

今回は過去最大の16ステージ
「メトロンズ」はしずる(池田一真、純)、ライス(関町知弘、田所仁)、サルゴリラ(児玉智洋、赤羽健壱)という実力派コント師3組に、作家・演出家の中村元樹を加えた演劇ユニットです。
2021年の第1回公演以来、年2回のペースで公演を行い、回を重ねるごとに注目度を高めてきました。昨年の第7回公演では初の2週間公演を完走し、過去最多の動員数を記録。今回はそれを上回る、過去最大となる全16公演です。

脚本を担当したしずる・池田は、「今回はコメディーではなく、人間ドラマを書いた」と説明します。しかし、脚本には随所にメトロンズならではの笑いのエッセンスが散りばめられていて、人間ドラマとしての深みとコント師集団としての持ち味が両立された作品となっています。
“他人の叔父の死”によって社員旅行の開催が揺らぐなか、「行きたいけれど、そうとは言えない人たち」の心の揺れを巧みに描いた舞台です。
「遠藤さんの叔父さんが死んだけど旅行は行きたい」あらすじ
自動車工場の洗車部署で働く6人。仕事を仕切る遠藤(池田一真)が、親睦を深めようと旅行を提案。場所は、飯島(関町知弘)の知り合いがガイドをしている宮古島に決まる。胸を躍らせる面々だったが、旅行の4日前に遠藤の叔父の訃報が入る。みんな、遠藤の不参加が頭をよぎるが、彼らを待っていたのは「旅行の中止」だった。遠藤の落胆ぶりや飯島の昔死んだ叔父の話などから、旅行中止は当然の結果という雰囲気になるが、ほかの4人は思う――。
「行っても良いんじゃない?」
“他人の叔父の死”というタブーに触れた問題作。

しずる・純「いちばん笑い声を聞けた気がする」
ゲネプロ終了後の囲み取材では、全員が手応えを感じた様子。しずる・純が「過去のゲネでいちばん笑い声を聞けた気がする」と語ると、ライス・関町も「すごい手応えがあったので、(アドリブを)もうちょっと足せそう」と自信をのぞかせました。
ライス・田所も「いままでで、いちばん手応えがあった」としつつ、「脚本の池田が『ここ絶対いちばんウケるぞ!』と言っていたところだけ、全然ウケなかった」と苦笑い。池田本人も「まさかウケないとは。びっくりしました」と認めて、会場が笑いに包まれました。


演出を手がけた中村は、作品の魅力について「池田から脚本をもらったときに、“本当とウソの隙間に転がっている面白さ”があると感じた」と話します。その“本当とウソの隙間”を強調するために、「演技や見せ方に、あえて違和感や不自然さを残して仕上げた」と、演出のこだわりを明かしました。
メトロンズの今後の展望について話が及ぶと、リーダーのサルゴリラ・児玉は「続けるということですね。60代になってもやっていきたいと思っています。将来的には1カ月公演も目指したいです」とコメント。さらに「メトロンズで映像にも挑戦したい。たとえば、この作品を映画にしたい」と意欲を見せると、メンバー全員が賛同しました。
最強コント師集団が、舞台を超えて活躍の場を広げる可能性を感じさせるメトロンズの最新公演。ぜったい見逃せない作品に仕上がっています!

公演概要
メトロンズ第8回公演 『遠藤さんの叔父さんが死んだけど旅行は行きたい』
出演:しずる(池田一真、純)、ライス(関町知弘、田所仁)、サルゴリラ(児玉智洋、赤羽健壱)
脚本:池田一真
演出:中村元樹
主催:吉本興業株式会社
会場:赤坂RED/THEATER (港区赤坂3-10-9 赤坂グランベルホテルB2F)
【スケジュール】
4月30日(水)17:00 開演
5月01日(木)17:00 開演
5月02日(金)13:00 開演
5月03日(土)13:00 開演/17:00 開演
5月04日(日)13:00 開演
5月05日(月)13:00 開演/17:00 開演
5月06日(火)13:00 開演
5月07日(水)13:00 開演/17:00 開演
5月08日(木)13:00 開演
5月09日(金)17:00 開演
5月10日(土)13:00 開演/17:00 開演
5月11日(日)13:00 開演
メトロンズ公式サイトはこちらから。