都議会議員選挙が終わりました。僕個人としては都民になって初めての都議選ということで、非常に楽しみにしていたのですが、結果、想像以上でした。
地元宝塚に住んでいた頃に経験した地方議会選挙は、投票率も低く、選挙に行く人はすでに投票先が決まっている感じで、なんだか他人事のような空気でした。その後、大阪に引っ越してから参加した選挙は、宝塚では感じたことのない熱気がありました。都構想や万博など、わかりやすいトピックが多かったこともあると思いますが、有権者が自分事として選挙に参加している感じがしました。
そして、東京に来て初めての都議選、もちろん今まさに国難と言えるほどの問題を抱えている日本の首都の議会選挙なわけですから、きっと熱いだろうと予想はしていたんです。ある程度の予想はしていたんですが、
いやいや、あっっっっっつすぎ! これが一都市の議会選挙かいな!
と予想以上でした。

投票率は前回より5ポイントほど増えて47.9%と5割を切っているわけですが、東京の有権者数は1000万人なので、50万人増えたわけです。これでこんなダイナミックな結果になるんだったら、国政選挙で5ポイント増えたら、一体どうなっちゃうんだ!?と、選挙好きの僕は思うわけです。そんな流れでやってくるのが参議院選挙でございます。投票日は7月20日です。
、、ん? 7月20日? 3連休の中日? 投票率下げに来てない? 都議選で投票率が5ポイント増えて困った人たちがこの日に決めたんじゃ、、なんてことあるわけないか! 国民の代表であり、国民の声を届けるのが仕事の政治家が、自分の保身のために国民が投票しにくい日に設定するなんてあり得ないよね! たまたまこの日になったんでしょうね! 俺のバカバカ!
ここからは、参院選の争点をまとめていきます。皆様の投票行動の一助となれたら幸いです。
まずは『物価高対策』です。物価高については過去のコラムで書いたのでこちらもお読みいただきつつ、
『ガクテンソク奥田のGossip Times』vol.54 最近なにかと話題の「物価高」を奥田が解説!(https://magazine.fany.lol/221885/)
まずわかりやすい対策として
『給付』か『減税』か
で意見が分かれています。今のところ、与党が給付、野党が減税を打ち出しています。同じ減税でも所得減税やガソリン減税や消費減税、消費減税に関しても期間限定や食料品限定など政党によってバラバラですが、大きく分けたらこの二つです。これは単純にどの世代に向けての政策かどうかです。
今の日本の人口の3割弱は65歳以上です。世帯で見ると5割以上の世帯に65歳以上の人がいる状態です。こういう世代は、国からもらっているお金の方が納税額より多いので、普段からお金をもらっている世代には給付金の方が実感がわきます。減税というと普段から納税している現役世代のほうが実感が湧きやすいので、現役世代向け、これから納税していく若い世代向けの政策といえます。
ただ、消費減税に関しては全世代に効果があると思うので、全党一致で打ち出せば良いと思うのですが、
一度下げると次に上げることが難しくなる
という理由から、与党は打ち出していませんし、野党も最初は打ち出していない党がありました。
、、、? けっこう勝手にサラッと上げてきたイメージなんやけど、上げるのって難しいんや! いや、常に国家財政のことを考えてらっしゃる先生方が難しいとおっしゃるんだから、きっと難しいんだろう! 絶対にそうや! 俺のバカバカ!

さらなる物価高対策として、与党は、補助金を活用した生活支援を重視しています。具体的には、低所得者世帯へのさらなる給付金や、電気・ガス料金の負担軽減策などを公約に盛り込んでいます。
一方、野党側では、価格転嫁の仕組みや構造的な賃上げの促進など、より中長期的な視点での対策が必要だとする意見なんかもあります。今はウクライナ戦争や円安で物の仕入れ値が上がってインフレを起こしています。上がった仕入れ値を売値に乗せられる企業ならいいですが、
「値段上がったらあんたのところの商品買わへんで!」
と言われたら困る中小企業も多いので、価格転嫁できない分を労働者の給料から引いて現状維持みたいなことも起きています。そうならないようにさせつつ、しっかり賃金を上げていこうということです。こちらも全体的というよりは労働者向けの政策といった感じですね。
政府与党も賃上げや経済成長のことを公約には掲げていますが、それは『2040年を目指した公約』とのことなので、次の選挙の公約とはちょっと違いますが見てみましょう。
・平均所得、今より5割以上上昇
・名目GDP1000兆円の経済に
おー、これはなかなか凄そうですね! 給料1.5倍、今のGDPが600兆円くらいなのでGDPも1.5倍ということですね! これは期待しちゃうなぁ、、ん? ちょっと待って、あと15年で5割増ってことは年間約2.8%ずつ上げていくのを目指すのよね? で、今の日本のインフレ率って3.5%やから、この調子で15年インフレが続いたら、物の値段って60%以上上がってない? 値段6割増で給料5割増? 足りてないやん! あと、名目GDPやと物価が上がれば勝手に1000兆円までいくと思う! 実質GDPでの目標を教えて!
とまぁ、物価高対策でも色々な見え方ができます。他にも社会保障制度や防衛政策なんかもありますが、争点の見え方は有権者次第です。
若い世代なら、自分たちが年とった時に年金もらえんの? 増税の負担は将来どれくらいになってんの? 「将来不安」や「税負担」が気になると思います。さらには雇用環境や教育・子育て支援などの公約を重視している政党を見つけるのが良いかもしれません。
お年寄り世代なら、年金の安定や医療サービスの充実ですよね。今まで払ってきたんやから、その分ちゃんと還元してもらうでという気持ちもよくわかります。だとしたら、今の与党はとてもよくやってくれていると思います。引き続き頑張ってもらいましょう。
今回の選挙で初めて選挙にいくという人は、もう日々の暮らしの不満をぶつけましょう。なんでもええから物の値段下げて給料上げてくれ!というストレートな思いを受け止めてくれる政党はきっとあると思います。
で、この43歳現役世代のバリバリ独身男性の僕がどこに属しているかというと、
、、え? 全部なんやけど! どうしよ! まだまだ調べて渾身の一票を投じたいと思います。

※あくまでも本連載は個人の見解です。