漫才の旬は今! 脂の乗った漫才師達を見逃すな! M-1トレーニングレポート

6月。梅雨の季節です。梅雨が明けると暑い夏が始まります。この時期に旬を迎えるものをご存知でしょうか?

そう、それが漫才です。

今や年末の大イベント『M-1グランプリ』。芸人にとって人生が変わる、人生を変える大事な賞レースです。それに向けて漫才師達はネタを作り磨いていきます。

この時期になると漫才師達は、今年勝負するネタを厳選し始め、舞台で叩いていきます。この時期から出番の気合の入れ方、ギアの入れ方が明らかに変わっていくのです。なので、漫才師達の旬の時期と言われています。

今回の記事は、6月11日(金)に開催されました、『M-1グランプリ2021』に向けたネタライブ『M-1トレーニング』のレポート記事となります。

ご案内は私、ビスケッティの岩橋です。

最高の環境でのライブ・M-1予選を完全再現

出典: FANY マガジン

『M-1トレーニング』はネタ時間4分。これはM-1準々決勝以降のネタ時間と同じ。本番さながらの環境で漫才を披露しより面白いネタにしていただくというコンセプトがあります。各ブロック毎に漫才師達がネタを披露し、その後選出された数組でMCとのトークを展開していきます。

今回のMCは何度もM-1ファイナリストとなっているトータルテンボス。

出典: FANY マガジン

「すごい厳かな雰囲気ですね……」と口にするのは藤田さん。これもM-1が持つ雰囲気なのでしょう。

僕も芸人の端くれ。勿論毎年参加させていただいています。参加させていただいているからこそわかる独特の雰囲気というものがあるのです。緊張感と言いますか。それまで再現できているのは、賞レースのリハーサルとしては最高の環境だと思います。

その緊張感をほぐす様にオープニングトークから流石の掛け合いで盛り上げていきます。

ネタスタート! 多種多様なネタが次々に

早速ネタがスタート。そこで驚いたのが出囃子です。M-1予選でも流れるあの曲。あの曲を聞くと緊張感も高まりますが、アドレナリンが一気に出ます。恐らく全芸人そうだと思います。

「俺たちが一番面白い」

そう思って舞台に出ていくことでしょう。

トップバッターはバビロン。

出典: FANY マガジン

持ち味でもあるパワフルな漫才で舞台上も会場もヒートアップしていきました。

1ブロック目のネタが終わりトークコーナーへ。
1ブロック目からはフランスピアノと蛙亭。トークテーマは共通で“コンビ間の決まり”というもの。

出典: FANY マガジン

フランスピアノのおふたりは賞レースの時に、カメラの前で拳を合わせたりネタの練習をやると発表。「密着のカメラで使うとしたらこれだろ」と思いながらやっているそうです。

蛙亭はネタを作っていない方がものを準備するというコンビ間の決まりを発表。だが中野がいつも、ものを間違えたりミスをするので「こいつなんもできねぇやん」と思っているとのことでした。

各コンビがエピソードを出したと思ったら、お互いにどんどん出していきます。正にエピソードトークの応酬。漫才だけではなく、トークでも戦いが始まっている雰囲気がありました。

2ブロック目には、去年のM-1で旋風を巻き起こしたおいでやすこがが登場。ピン芸人同士でのユニットとしてではなく、今や漫才師としての雰囲気も出てきていました。

出典: FANY マガジン

2ブロック目のトークコーナーはアントワネットとおいでやすこが。

出典: FANY マガジン

アントワネットの山口さんがボケ過ぎて話が全然始まらなかったのですが、コンビ共通で声が通りづらいので「大きい声出していこう」と毎回舞台前に言っているそうです。

そこでおいでやすこがも「僕らも大きい声出そうって言って舞台に出ていきますよ」と言い、芸人として大事なことなのだなと感心しました。

おいでやすこがはピン芸人同士なので共通のルーティンなどはないが、アキレス腱は伸ばしていますと発言。実はネタ中結構動いているので危ないからとの理由でした。

3ブロック目には2年連続ファイナリストとなったインディアンスが登場。ハイテンションのまま貫禄も見せつける圧巻の漫才でした。

出典: FANY マガジン

3ブロック目のトークコーナーはモンローズとインディアンス。

出典: FANY マガジン

今回の出演者の中でも特に元気なモンローズの宮本さんとインディアンスの田渕さん。それを見てトータルテンボスの藤田さんも「田渕と元気で競ってる奴あまり見ないぜ」と感心していました。

そこからは各コンビのネタ合わせの話で盛り上がっていました。
モンローズはマエノさんがネタ作りを担当し、全ての方針や仕事もマエノさんが主導を握っているとのこと。そこで宮本さんは「要するに僕は下請けですね」との関係性での話で会場が笑いに包まれていました。終始テンション高いトークブロックでした。

M-1戦士の戦いはもう始まっている

以上でM-1トレーニングは終了。観させていただいた感想としては、かなり満足できるイベントだなと思いました。M-1にかける熱量も感じることができるし、トークでも漫才に関するお話を沢山聞くことができます。

これから始まる予選に向けて、漫才師もお客様も共に盛り上がっていきましょう! 我々ビスケッティも勿論頑張ります。

今後もM-1トレーニングは開催されていくので会場、もしくはオンラインで是非ご覧ください!

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イベント概要

M-1トレーニング

開催:6月11日(金)
会場:一ツ橋ホール
MC:トータルテンボス
出演:アイロンヘッド、おいでやすこが、蛙亭、大自然、バビロン、インディアンス、アントワネット(ワタナベエンターテインメント)、女将(K-PRO)、真空ジェシカ(プロダクション人力舎)、ニュークレープ(浅井企画)、ひつじねいり(マセキ芸能社)、フランスピアノ(グレープカンパニー)、モンローズ(サンミュージックプロダクション)、シンクロニシティ(フリー)、フレンチぶる(ケイダッシュステージ)

次回以降もM-1戦士たちが続々参戦!

公演情報
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