日本の対外発信拠点『ジャパン・ハウスロサンゼルス(JHLA)』の累計入館者がこのほど、100万人を超えました。
日本の多様な魅力や様々な政策・取組を発信

「ジャパン・ハウス」は、外務省が日本の多様な魅力や様々な政策・取組を発信する施設として設置した対外発信拠点で 、オープン以来、 日本の伝統や文化・アート、ライフスタイル等に焦点を当てた企画展、多様なワークショップやセミナー、プログラム等を通じて、日本の様々な魅力を北米の方々に発信するとともに、日本へのより深い理解を育んできました。
6月21日(現地時間)には、記念すべき入館者となったジェフさんとダグさんに、海部優子館長が、JHLA内で日本の優れた製品や工芸品を厳選して紹介する「WAZAショップ」の商品を詰め合わせたギフトバスケットを贈呈、曽根健孝・在ロサンゼルス日本国総領事も駆けつけ、一緒に100万人突破をお祝いしました。

二人は当日開催された映画関連プログラムに参加するため来館。過去にも映画や大阪・関西万博のイベントに参加しており、「いつもプログラムを楽しませてもらっています。提供される情報と食事の内容が素晴らしい。日本の文化が大好き。今週から日本語のレッスンも始めました。JHLAのスタッフを相手に日本語の練習をしに来るかも」と話していました。
JHLAは2017年に一部オープンし、翌2018年8月に全館オープン。アカデミー賞の授賞式会場を擁するオベーションハリウッド内にあり、約224平方メートル広さの展示ギャラリー、多様な文化体験ができるイベントスペース、そしてWAZAショップのほか、ミシュラン一つ星の懐石料理レストラン「UKA」などで構成されています。
展示ギャラリーは定期的に入れ替わる企画展を無料で公開し、これまでに「ポケモンX工芸展―美とわざの大発見―」や「日本の大工道具展」など、伝統的な職人技から現代のポップカルチャーに至るまで幅広いテーマの展覧会を開催。
イベントスペースでは、日本企業や政府組織、地方自治体などと連携した映画や日本食・酒、アート作品の紹介、地方創生イベントやビジネスプロモーション、展覧会と連動したワークショップなど、異文化間の対話を促進する多彩な企画プログラムを展開しています。
現在、展示ギャラリーでは、NHK及びNEPとの連携により、革新的な映像技術を駆使して歴史ドラマや武士文化を紹介する「NEO-JAPONISM | SAMURAI AND BEYOND」展を開催中です。
過去開催の展示会例
■「POKÉMON X KOGEI | Playful Encounters of Pokémon and Japanese Craft」

(ポケモンX工芸展、2023年7月~2024年1月)
国立工芸館で好評を博した企画展をベースに構成。世界的に人気の「ポケモン」と日本の工芸を融合させた本展覧会。20名の工芸作家による約70点の作品を展示し、陶磁、漆芸、染織、金工など、多様な素材と技法で表現されたポケモンたちは、工芸の新たな可能性を示し、幅広い年齢層の観客を魅了、17万人以の来場者を記録しました。
■「The Art of the Ramen Bowl」

(ラーメンどんぶりの芸術展、2022年3月~7月)
世界的に有名なアーティスト30人がデザインした独創的な陶器のラーメンどんぶりとレンゲに焦点を当てた展覧会です。今では代表的な日本食となったラーメンの歴史と文化にも触れながら、どんぶりの奥深さを紹介しました。
■「LIFE CYCLES: A Bamboo Exploration with Tanabe Chikuunsai IV」

(ライフサイクル:四代田辺竹雲斎による竹の探求展、2022年7月~2023年1月)
日本の竹工芸家による竹を素材に用いた大規模な現代アート、インスタレーション作品展。竹林を未来に残していくことの重要性を強調しました。(Photo by Tadayuki Minamoto)
■「Masters of Carpentry: Melding Forest, Skill and Spirit」
(木と技と心:日本の大工道具展、2024年11月~2025年1月)
日本の優れた大工の技術と精神性に焦点を当てたこの展覧会は、竹中大工道具館との連携により実現しました。
実物大の茶室模型の展示や、木材と自然との調和を重視する日本の建築哲学を紹介し、来館者に深い感銘を与えました。
■「KUMIHIMO | The Art of Japanese Silk Braiding by DOMYO」
(組紐展:DOMYO未来へつなぐ日本の絹糸、2021年12月~2022年3月)
日本の伝統的な絹の組紐技術とその歴史、そして未来への可能性を紹介しました。
■「Movie & Bitesシリーズ 『School Lunch of Ashiya City』」

「Movie & Bites」は映画と日本食をテーマに日本文化を紹介するイベントシリーズです。
2024年12月には、ロサンゼルス市の教育関係者や専門家に向け、日本の学校給食の文化が描かれた映画を紹介し、学校給食メニューを試食する機会を提供しました。
■「The Colors Within 『Live Talk & Drawing with Naoko Yamada』」

例年、ロサンゼルスで開催される「Animation is Film Festival」のコミュニティパートナーとして、同映画祭で上映される日本作品の宣伝支援を行っています。2024年は日本アニメ界新進気鋭の女性監督として知られる山田尚子監督の「The Colors Within」(きみの色)の特別上映会と山田監督本人によるトークイベントを行いました。
■「地方自治体のプロモーション・イベント」

地方自治体のインバウンド・プロモーションの場としても多数利用されており、2024年度は、7件の地方創生イベントを支援。これらのイベントでは、ロサンゼルスの旅行会社やレストラン、スーパー、ホテル等の企業関係者を招いての観光促進や地方の物産に関するプレゼンテーションが行われ、商談会や県産品を使った料理の試食等も実施されました。
海部優子館長 コメント

「ハリウッドの中心で日本の様々な魅力に触れる機会を提供し、日米の文化交流や日本への理解・関心を促進できたことを光栄に思います。今後ともより多くの来館者においでいただき、日本の素晴らしさを皆様にお伝えできるよう、新たな展覧会や対面・オンラインでのプログラムを提供することに努めてまいります」
JAPAN HOUSE 概要

ジャパン・ハウスは、 戦略的対外発信の強化に向けた取組の一環として、外務省が世界3都市(サンパウロ、ロサンゼルス、ロンドン)に設置した対外発信拠点です。いずれの施設も、日本の文化などを紹介する展示スペース、物販、飲食(カフェ・レストラン)などを有し、企画展や講演、ワークショップなどを通じて、日本の多様な魅力(伝統文化からポップカルチャー、ハイテク、食、デザインなど)、政策や取組を発信し、親日派・知日派の裾野の一層の拡大をはかることを目的としています。