福岡を拠点に活動する漫才師・むなかったん(あらた、ナオキ)によるコンビ名変更後初の単独ライブ『YURIX』が2025年12月27日(土)、よしもと福岡 大和証券劇場で開催されました。この日は、ネタだけでなく観客参加型の対決コーナーも大盛り上がり。むなかったんが観客と最後まで一体になったステージの模様をレポートします。

幼なじみの息の合ったコンビネーション
むなかったんの2人は、福岡県宗像市出身の幼なじみ。高校時代にはトリオを組み、「ハイスクールマンザイ2013」で福岡予選・九州予選を勝ち抜き、全国大会にも進出しました。
大学卒業後はNSC(吉本総合芸能学院)福岡校に2期生として入学。卒業後は「とらんじっと」という名前で、トリオで活動していましたが、2020年に現在のコンビ体制へ移行し、福岡よしもとの若手ユニット「福岡ネクストエイト」のエースとして劇場公演やテレビやラジオに出演して実績を積んできました。
2024年12月に、むなかったんへの改名を発表。きっかけは、福岡の大先輩である博多華丸・大吉の華丸からのアドバイスでした。「覚えやすく親しみやすい名前にしたほうがいい」と地元・宗像市への愛を込めたコンビ名に変えたいま、地元に根ざしながら、全国での飛躍を目指して日々活動しています。

この日の会場は、今回の単独ライブを待ちかねたファンでいっぱい。ライブは、これまでの2人の軌跡に追ったオープニング映像でスタートすると、前半ではテンポよく4本の漫才を披露しました。
年末の時世ものにはじまり、観光大使を務める地元・宗像市、福岡ソフトバンクホークスなど、この1年を総括するかのような話が盛りだくさん。五月雨式に繰り出されるあらたのボケと、それを食い気味に拾うナオキのコンビネーションが客席に笑いを起こします。
幼なじみならではの2人の歴史を感じられるネタもありつつ、息の合った掛け合いとリズム感のあるトークで序盤から会場は爆笑に包まれました。

対決コーナーも大盛り上がり
ライブ後半では、観客参加型の対決コーナー「どっちが勝ったん⁉」が行われました。お客さんは、入場時に配布された札を使って各ゲームの勝者を予想。外れると脱落し、最後まで残った10人がプレゼントを獲得します。
ゲーム①【ロシアンからしシュー】
6個のシュークリームのうち、1個だけが「からし入り」のロシアンルーレット。交互に選んで食べ、からし入りを引いたほうが負けです。2人のインパクトたっぷりのリアクションに、場内からは悲鳴にも近い声が飛び出す盛り上がりでした。
ゲーム②【早押しクイズ】
2人の得意ジャンルから出題されるはずの早押しクイズ対決。全3問で、より多く正解したほうが勝利です。いざ始まるとクイズ内容がかなりトリッキー……。2人が唸りながら回答する姿と、正解時のファンファーレに客席から拍手と歓声が上がります。


ゲーム③【客席マシュマロキャッチ】
それぞれが客席から1人を選び、ステージに向かって投げてもらったマシュマロを口でキャッチできたら勝利です。選ばれたお客さんは責任重大! ここでも、あらたとナオキのキャラクターが光りました。
ゲーム④【びりびりペン選び】
時間が押しまくったため、2人も聞いていなかった「BOXから2本のペンを選び、びりびりペンを選んだほうが負け」という急遽、差し込まれたゲームがラストに。引きが強すぎる(?)あらたがびりびりペンを連続で引き、そのリアクションにも笑いが絶えません。

最終的に、予想を当てた観客が10人以下になるまで2人がジャンケンを繰り返しました。そして、最後まで残った9人のお客さんに、この日の公演ポスターにサインを入れてプレゼントされました。
そして最後にこの日、5本目となる漫才を披露してエンディングへ。2人は、「来年はむなかったんの冠番組ができるように頑張りたい」と抱負を語り、初の単独ライブは幕を閉じました。
「街を歩けないくらい知られるコンビになりたい」
むなかったんの2人がFANYマガジンにコメントを寄せてくれました。
「改名して1年が経って、もっと違和感があるのかなと思っていたんですが、想像以上に“しっくりきている”感覚でした。『どうも、むなかったんです』という名乗りも、一度も間違えることなく言えましたし、自分の中にも自然と馴染んだ1年だったなと思います。地元・宗像にかかわるお仕事も増えましたし、改名によって新しいスタートを切れた年だったなと感じています」(ナオキ)

「今年は、とにかく“声をかけていただく機会が増えた”ことをすごく実感した1年でした。街中でも『応援してます』『写真いいですか?』と声をかけていただいたり、本当にありがたいです。今日の単独ライブも、年末の忙しい時期なのに、このために帰省して来てくださった方がいたりして、“僕たちに会いに来てくれているんだな”と強く感じました。もっと頑張って、いつか街を歩けないくらい知られるコンビになりたいと思います」(あらた)
コンビそろって30才の節目を迎える2026年について、「記憶に残る1年にしたい」と語る2人。単独ライブの満席や、冠番組の実現など、新年への意気込みは尽きません。そして、単独ライブについて「1年に1本と言わず、2本、3本とやれるように頑張っていきます!」と宣言しました。

