関西の演劇を盛り上げるべく、話題のテレビドラマや映画からヒントを得たオリジナル舞台を製作・上演するプロジェクト『関西演劇企画』。その第2弾公演 舞台小説『奇喜怪快(ききかいかい)』が3月25日(水)~30日(月)に大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA SSホールで、また4月3日(金)~12日(日)に東京・新宿シアターモリエールで上演されます。“現代怪談演劇”であるこの公演を前に、主要キャストの宮脇優、里中将道、2丁拳銃(小堀裕之、川谷修士)に見どころや舞台にかける思いを聞きました。

『奇喜怪快』は、小泉八雲の世界観にインスパイアされた舞台で、怪談作品に描かれるキャラクターをモチーフにした人物たちが多数登場。怪しくも優しく、心温まる世界が描かれます。
『奇喜怪快』<あらすじ>
匿名の言葉に心を削られ、居場所を失った高校生・小泉カイ(宮脇優)。怪談好きという“個性”が、彼を孤独へと追い込んでいく。そんな彼が辿り着いたのは、社会からはみ出した者たちが集う不思議な寺「善幸寺」。そこで出会うのは、人ならざる者たちと、クセだらけの優しさ。怪談と現実が交錯するなか、カイの運命は静かに動き出す――。
怖くて、可笑しくて、そしてどこか希望が灯る、現代怪談演劇。
もののけなのか人間なのかよくわからない役
――まずは皆さんの役どころを教えてください。
宮脇 僕が演じる「小泉カイ」くんは、いろいろな言葉に傷ついて居場所を失ってしまった高校生です。追い込まれてたどり着いた先で、同じように居場所のない者たちと出会い、葛藤を乗り越えていきます。
里中 僕が演じる「雨宮悠斗」は、カイが通う高校の担任です。いわゆる熱血教師とは違いますが、一歩引いて生徒に寄り添おうとする、いい意味で少し普通ではない教師です。

2丁拳銃・川谷 2人ともまだ1回しか本読みしていないのに、すごいな。僕は自分がどんな役なのか、まだわかってないですよ(笑)。なんとなくわかっているのは、もののけなのか人間なのかよくわからない役で、ダマすことのできない詐欺師みたいな役ということです。
2丁拳銃・小堀 僕はカイが通う学校の教頭先生の役です。今日は、それを意識した格好で来ました。
川谷 全然やん。スカジャンやん。
小堀 まあ、元気なテンション高めの校長先生なので。
川谷 教頭な。もう間違えてるやん。
一同 (笑)

SNSの誹謗中傷問題も描く
――台本を読んでみて、どんな印象を持ちましたか?
宮脇 いまの時代に観てほしい作品だなと、すごく思いました。SNSの誹謗中傷の問題も描いているんですけど、僕もこの問題は早く終わってほしいと思うんですよ。
――SNSの誹謗中傷は大きな問題ですからね
川谷 そうですね。見ないようにはしていますけど……。なんか暗くなりますもんね。世の中の人がみんな悪口を言ってるんちゃうかみたいなね。
宮脇 SNSを更新すると、勝手に流れてくるんですよ。誰かがさらされたとか、目にしたくなくても見えちゃうものなんで、すごい嫌だなと思っています。
里中 SNSがあることで、まわりを気にして生きないといけない人が増えたのがすごい悲しいですよね。

川谷 いろんな発言を気にしちゃいますもんね。本来ならSNSって助け合うもののはずだと思うんですよ。モメあう場ではないはずなのに、なんで意見を言いあう場になってしまったのか。そういうことも考えられる作品にしていきたいと思いますね。
小堀 僕は、誹謗中傷(されること)が多いんですよ。「なにしとんねん」という声がようあるんですけど、あえて見るようにしてます。あえて見て、その腹立ちの反発で芸を頑張ろうと。燃料にしないとやってられないんでね。
川谷 強いですねー、それは。
小堀 ただ、あんまりお酒を飲んでいるときは読まんようにしています。言い返したりしちゃうんで。
川谷 それは、いちばんあかん(笑)。会社にもお酒飲みながらSNSやるなよって、言われてるから。

――ほかにも、この作品の魅力は?
川谷 いろいろな怪談のキャラクターをモチーフにした登場人物が出てくるのは、すごく楽しめると思います。怪談好きの方や『ばけばけ』を見ている方も楽しめるし、怖いだけではなく、ほっこりとする世界観も魅力だと思いますね。
里中 小泉八雲さんの怪談話は、起きた出来事より、出来事のあとに人の中に残る思いを見事に描いていると思います。言葉にできない、心の奥にある本当の思いを表現している。今回のお話も表現的に、それと通ずるものがありますね。
「力を貸してあげようかな(笑)」
――「関西演劇企画」という企画については、どう感じていますか?
宮脇 僕は大阪の高槻に住んでいたのですけど、初めて舞台を見たのは東京でした。大阪で舞台に触れる機会は本当に少なくって、あったとしても高校の校外学習くらいだったんです。そういう意味では、関西でお芝居に触れるきっかけをつくるお手伝いができたらと思います。

里中 同じ気持ちですね。大阪で演劇はなかなかないので、大阪出身者として力になれるのが嬉しいです。
小堀 東京と関西では全然、量が違いますよね。そんななか、(関西演劇企画は)規模がすごい。本気で、関西でも手軽に演劇を見られるようにしようとしてはるので、力を貸してあげようかなと思ってます(笑)。僕は東京・下北沢のスズナリみたいなところが本当に好きなので。
川谷 確かに。大阪にもスズナリみたいな感じの場所ができたらいいなと思うんで、その力になりたいですね。
2丁拳銃の芸歴が年齢よりも上!?
――今回は、俳優と芸人というキャスティングです。
宮脇 僕は、自分のイベントでもコントをやったりするくらいお笑いが好きなので、(2丁拳銃との共演が)すごく嬉しいです。本職の芸人さんと一緒に笑いを取るのは緊張しますけど、僕も舞台上で笑ってしまうと思うので、笑わないように頑張りたいです。
里中 僕も、2丁拳銃さんを昔からテレビで観ていました。もちろんM-1も。だから、本当に嬉しいです。「丁度ええ」(のネタ)が好きです。
川谷 うわー、嬉しい。
小堀 あー、かわいい。聞いたところ、里中くんは32歳。それで僕らの芸歴が33年目なんですよ。恐ろしい。

川谷 僕らが「はい、どーも」って言ってるときに、「オギャー」やったんや。
小堀 僕も、こういうかわいい男の子たちが大好きなので、ワクワクしているんですよ。飲みに行ったり、仲良くなって、LINEを聞きたいと思います。
川谷 コミュニケーションをとって、お芝居に生かすんですね?
小堀 はい! よろしくお願いします!(深くお辞儀)
宮脇&里中 (笑)
「小堀の演出家気取りはやめてほしい!」
――2丁拳銃の2人は、久しぶりの相方との共演ですね
川谷 もうほんまに久しぶりに2人でお芝居に出るので、なんか感慨深いものがありますね。10年以上ぶりかもしれない。
里中 そこに携われるのが嬉しいです。
川谷 ただ、小堀君はほんまに、すぐ演出をしたがるんですよ。「こうしましょう」と言い出すんで、その不安はあります。演出家じゃないのに演出家気取りをするのはやめてほしい。

小堀 1カ月も大阪に稽古で行くので、めっちゃ(演出が)できますよ。
川谷 それを、やめてほしいのよ(笑)。自分のところはいいんですけど、自分が出ていないところを言うやん。
小堀 (演出をするから)役者さんにはめっちゃ好かれるか、めっちゃ嫌われるかなんです。
川谷 賭けるな、そんなとこ。
一同 (笑)
――ちなみに宮脇さんと里中さんは、小堀さんの演技指導は受けてみたいですか?
里中 もう、ぜひ!
宮脇 受けたいです。(作・演出の高梨由と)おふたりに演出してもらえるなんて、楽しそうだなと思います。
川谷 あかんあかん。高梨さんですよ、演出は。
小堀 任せとき!
川谷 うぜー。めっちゃイヤや。(頭を抱える)
一同 (笑)

「いくつになっても変われる」気持ちになる作品
――それでは最後に、メッセージをお願いします
宮脇 コメディ要素も強いので、全世代に観ていただきたいですし、高校生やSNSの使い方に悩んでいる人たちにも観ていただき、作品を通して考える機会を持ってほしいなと思います。
里中 怖さと重さもある物語なんですけど、それ以上に人の温度や、温かさがある作品です。難しい話ではないので、小さい子から大人の方まで、どなたが観ても心に刺さる作品だと思います。
小堀 僕らは、昔めちゃくちゃ人気があったんですよ。
川谷 なんやねん、それ(笑)。
小堀 そのときのファンの方たちは、いま40代、50代くらいなんですよね。その方たちにも「まだまだ元気やぞ」というところを見せたいですね。
川谷 たしかに。大人もいろんな悩みもあるでしょうから。若者たちとの接し方がいい方向に変わるかもしれないし、「いくつになっても変われる」という気持ちにもなれるので、大人世代の方にも来てほしいですね。

公演概要
舞台小説『奇喜怪快(ききかいかい)』
作・演出:高梨 由(PandA)
主催:吉本興業/ネルケプランニング/ゴーチ・ブラザーズ/サンライズプロモーション大阪
【大阪公演】
3月25日(水)18:30 開演
3月26日(木)18:30 開演
3月27日(金)①14:00 開演 ②18:30 開演
3月28日(土)①12:00 開演 ②16:30 開演
3月29日(日)①12:00 開演 ②16:30 開演
3月30日(月)12:00 開演
※開場は開演の30分前
会場:COOL JAPAN PARK OSAKA SSホール
出演:宮脇 優、里中将道/レイチェル(吉本新喜劇)、早川丈二、上山航平、大原万由子、高島一菜、星野沙羽/小堀裕之(2丁拳銃)、川谷修士(2丁拳銃)
【東京公演】
4月03日(金)18:30 開演
4月04日(土)①12:00 開演 ②16:30 開演
4月05日(日)①12:00 開演 ②16:30 開演
4月07日(火)14:00 開演
4月08日(水)①14:00 開演 ②18:30 開演
4月09日(木)18:30 開演
4月10日(金)①14:00 開演 ②18:30 開演
4月11日(土)①12:00 開演 ②16:30 開演
4月12日(日)①12:00 開演 ②16:30 開演
※開場は開演の30分前
会場:新宿シアターモリエール
出演:宮脇 優、里中将道/黒瀬義明、早川丈二、上山航平、大原万由子、高島一菜、星野沙羽/小堀裕之(2丁拳銃)、川谷修士(2丁拳銃)
公式サイト:https://w-engekiproject.com/
公式Instagram:https://www.instagram.com/w_engekiproject/
<チケット情報>
料金: 8,500円(全席指定・税込)
FANYチケット:https://ticket.yoshimoto.co.jp/
イープラス:https://eplus.jp/kikikaikai/
チケットぴあ:https://w.pia.jp/t/kikikaikai/
ローソンチケット:https://l-tike.com/kikikaikai/
CNプレイガイド:https://www.cnplayguide.com/kikikaikai/
