『NHK新人落語大賞』で“NSC出身”笑福亭笑利が大賞! 目指した“ボケない落語”で爆笑さらって男泣き

若手落語家の登竜門『NHK新人落語大賞2026』が10月31日(土)、東京・渋谷のNHK放送センターから生放送され、笑福亭笑利が大賞に輝きました。NSC(吉本総合芸能学院)大阪校26期生の笑利は、創作落語「最近の若い奴は」を口演して勝利を収め男泣き。大賞受賞後の囲み取材では、落語の魅力やネタづくりにかける思い、今後の展望を明かしました。

出典: FANY マガジン
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自信の創作落語「最近の若い奴は」で勝負

『NHK新人落語大賞』に出場できるのは入門15年未満のプロだけで、東京では二ツ目、大阪では二ツ目相当の落語家が対象。今年は東京予選に90人、大阪予選に31人の計121人が参加し、春風亭朝枝、昔昔亭昇、鈴々舎美馬、笑福亭笑利、月亭遊真という5人が本選に進出しました。

この日は、桂文珍、三遊亭萬橘、笑福亭鶴光、立川志らく、露の都、林家彦いち、柳家権太楼が審査員を務めました。

かまいたちや藤崎マーケットと同期である笑利は、NSC卒業後、baseよしもと(かつてあった劇場)のメンバーにも選ばれ、漫才やコントで活動していました。お笑いの世界を離れた時期を経て、2014年に笑福亭鶴笑に入門。

『NHK新人落語大賞』では、3年連続4回目の本選出場。昨年の本選では春風亭一花と同点となり、決選投票の末に惜しくも大賞を逃しました。

今回の本選を前に笑利は、「自分の作ってきた落語の中で、いちばんいいものができた」と自信を見せていました。そして披露したのは、いつの時代にもいる小言を言う先輩のおかしさを描いた創作落語「最近の若い奴は」です。

出典: FANY マガジン
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笑利がネタづくりのテーマに掲げているのは「ボケない」だそうで、ボケているつもりのない登場人物のおかしさを描きたいといいます。“そのままの人のおかしさ”を描いた一席が大ハマりして、会場の爆笑を誘いました。

そして全出場者の演目が終わり、投票の結果、笑利が4票、朝枝が3票を獲得。1票差の接戦を制して笑利が悲願の優勝を遂げました。

受賞後、審査員の権太楼が「1年間、我慢したんだもんね。おめでとう」とねぎらうと、笑利の目から涙が……。これを見た文珍は「笑利君が泣くとは信じられない。勝利の涙っていうやつでね」と声をかけました。

文珍はさらに「こちらに並んでる審査員がそちらへ出れば、みんな落ちるんではないか」と語り、本選出場者たちのレベルの高さをたたえました。

ゲン担ぎの断酒後の1杯は鮨屋で瓶ビール

放送終了後の囲み取材では、笑利が涙の理由や、「ボケない」落語の魅力、今後の目標などを語りました。

――まずは、大賞受賞の気持ちを教えてください。

このNHK新人落語大賞は、「これを超えなければ次のステップに行けない」というつもりで臨んでいたので、本当に嬉しいですし、いまホッとしています。

――受賞を聞いて涙を流した理由は?

やっぱり権太楼師匠に優しくしていただいて……。(権太楼師匠は)厳しいご意見を言われるイメージだったので、師匠から「1年よく頑張ったね」と言われた瞬間に、見てくれてはったんやなと。賞を獲って泣いたのは初めてかもしれないです。

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――この先はどんなことに取り組みたいですか。

僕の中で誰かと戦うモチベーションが、去年ぐらいに消えていて。それより自分という城を大きくしていくことを早くやりたいと思いながら、NHKを獲ることが心残りでずっとあったので。ようやく誰かと戦う段階が終わって、自分の城を築いていくことを、本当に明日からやっていきたいです。

――ネタづくりではどんなことを考えていますか?

ここ最近、「ボケない」をテーマにしていて、(今日の落語も)実はわざとボケてるボケが1個もないんですよ。ああいう変なやつがおって、あの人に絡まれてるっていう状態なだけ。あの人はボケてる意識がいっさいない。

わざとボケてる人ってしんどいじゃないですか。そうではなくて、ほんまにおかしい人がやっぱり面白いと思うので、そういう世界を見せたいです。

――お笑い好きでも落語は見ないという人に、改めて落語の魅力を伝えてもらえますか。

僕も漫才出身なので、お笑い好きな人の気持ちもわかりますし、どうすれば落語に興味を持ってもらえるかをいつも考えています。

それこそ、漫才とかコントってわざとボケてる世界。落語の世界は、人がただいるだけで、それだけでおかしみがある。もう全体の軸がズレてる世界なんで。その笑い方をわかったら、「笑い少ないやん、ボケ少ないやん」という落語に対する目線が変わるのかなと思っています。

――これからどんな落語家になりたいですか。

お笑いファンの方もそうですし、それ以外の方もそうですし、興味のない人たちをどれだけ引き込めるか。ほんまに一期一会で爆笑が取れる落語家を目指していきたいなと思っています。

――ちなみに、今日に向けてゲン担ぎはしましたか。

お酒をやめてました。2022年から今日まで4年間、いっさい飲んでいないですね。賞を全部獲るって決めてやめたので。

――これにて解禁ですね。1杯目は何を飲みますか。

瓶ビールですね。鮨屋で瓶ビールと決めています(笑)。

出典: FANY マガジン
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