今田耕司が松本人志から忠告された「酒やめろ」の真意…依存症啓発サポーター発表会で「あの言葉がなかったら」

お笑い芸人の今田耕司が1月22日(土)、都内で開かれた「依存症啓発サポーター活動発表会」に登場しました。「依存症啓発サポーター」は、アルコールやギャンブル、薬物などの依存症に関する知識や理解を広め、依存症の人やその家族を支援するための厚生労働省の取り組みで、今田は昨年度に引き続いて就任。今回は、薬物依存症から立ち直った俳優の高知東生を招き、特別対談などが行われました。

出典: FANY マガジン
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「いつでもやめられると思った」

これまでの活動で、依存症は誰もがなりうる病気であり、そして回復できる病気でもあることを学んだという今田。「(依存症になるのは)意志が弱いせいなんじゃないかとか思っていたんですけど、そうじゃなかった」と認識を改めたと言いながら、「いちばん大事なのは、つまずいた方が、もう一度、社会に受け入れられるセカンドチャンスがあること。失敗した人こそ、いろいろな経験を積んでいるというプラスな考え方に持っていけるようになれば」と語ります。

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イベントでは、2016年に覚せい剤と大麻の所持容疑で逮捕された高知と、依存症について対談。逮捕された当時の心境について「どう生きていったらいいかわからないし、どう反省の気持ちを世間に伝えればいいのかもわからない。正直、(自分は)いなくなったほうがいいんじゃないかとまで考えた」と明かす高知の言葉に、今田は神妙な面持ちで聞き入ります。

初めて薬物を経験したときのことを「全然たいしたことないと思って拍子抜けした。こんなのいつでもやめられると思った」という高知は、当時、薬物を友人と仲間意識を共有するための道具として、酒を酌み交わすのに近い感覚で使用していたといいます。

しかし、いつしかコントロールできなくなっていったそうで、「(薬物が)クセになっていた。家族も仕事も大事だと思っていたのに、いつの間にか優先順位が変わっていった」と苦しそうに振り返ります。ときには薬物を使うために、わざとストレスを増やすようなこともしていて、そんな自分を「どうしたんだ、オレ?」と感じていたとのこと。

出典: FANY マガジン
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このままでは捕まってしまう、すべてが終わってしまうとわかっているのにやめられず、苦しみ続けた結果、逮捕された瞬間の心境をこう語りました。

「『ついに来たか』という気持ちと、これでやめられるという安心の気持ちがあった。だから警察に『来てくれて、ありがとうございます』って言ってしまったんです」

逮捕されるまで自分が依存症だと思っていなかったという高知は、「依存症は“甘さ”や“弱さ”ではなく、病気。なによりも大事なのは、正しい知識と情報を持った人と、どれだけ早くつながれるかということ。僕は医療と民間団体の連携のおかげで回復できているし、この2つは本当に大切だと思う」と実感を込めて訴えました。

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20代から10年以上“断酒”

現在は依存症の啓発活動をしているという高知は、自ら企画監修・製作総指揮を務め、出演もしたミニドラマ『依存症家族あるある』を紹介。「啓発ドラマというより、ひとりでも多くの人に楽しく見てもらいたいので、コメディやホラーの要素を入れたりしながら作りました」と力を込めます。

「少しでも多くの人に、依存症は誰にでも起こりうるんだということを知ってもらいたい。いまはコロナで心のバランスを崩してしまう人もいるだろうし、気づくと依存症になっていて、どうすることもできないということもありうると思う。薬物依存に限らず、生きづらさや苦しさを感じている人へのメッセージにもなっていると思います」

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報道陣から「続編を作るとしたら、今田さんに出演をオファーしますか?」と聞かれると、「絶対にお願いしたい」と即答する高知。今田も「なんといっても(人気ドラマの)『下町ロケット』に出てますからね!」と自信満々に返し、笑いを誘います。

また、「依存症にならない努力や工夫をしたことは?」と聞かれた今田は「実は若いころ、お酒でそうなりかけてたかもしれないんですけど……」と打ち明けながら、しみじみとこう振り返りました。

「22歳のときに(ダウンタウンの)松本さんに『いつかおまえは酒で失敗するから、1回、酒をやめたほうがいい』と言われて、そこから10年以上飲まなかったんです。いま思うと、もしあのときそう言ってもらえなかったら、どうなっていたんだろう。依存症になっていたかも……と思うと、あのとき言ってもらえてよかったと思います」

出典: FANY マガジン
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依存症啓発のシンボルマークである「Butterfly Heart」のトレーナーを着た今田と高知の2人は、最後に改めて「広めよう、バタフライハート!」と声を合わせてメッセージを伝えました。

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