3月25日(金)に発売されるしずる・村上純の自伝的エッセイ『裸々』(KADOKAWA)の出版を記念した特別番組「『裸々』出版記念生放送~なかよし芸人たちの本音トーク~」が、ニコニコ生放送で配信されました。番組には本人に加え、作家としても活躍するピース・又吉直樹とジャルジャル・福徳秀介が出演し、馴染みの芸人同士ならではのぶっちゃけトークを展開! 放送終了後には、村上とMCを務めた後輩の相席スタート・山添寛がインタビューに答えました。
真っすぐなまでに歪なコンビの記録書。恥ずかしすぎる僕の吐瀉物。本人には一生言えない、池田(相方のKAƵMA)への恋文——自身がそう表現する通り、村上のお笑い人生が赤裸々に綴られた『裸々』。
コロナ禍によって仕事が減った村上がメディアプラットフォーム「note」に書き始めたエッセイがもとになった作品で、冴えなかった子ども時代に芸人を目指したきっかけや、尊敬する先輩・又吉との親交、若手のころの謹慎事件のウラ話。さらに、相方との壮絶な仲違いとその先で見つけたものについてなど、これまでの歩みがありのままに描かれています。
ジャルジャル福徳が「ダサい」を連呼
3月20日(日)に配信されたニコニコ生放送では、まず前半の対談ゲストとして福徳が登場。村上とは過去に『爆笑レッドカーペット』(フジテレビ系)や『爆笑レッドシアター』(フジテレビ系)で共演するなどして、“西のジャルジャル、東のしずる”と言われました。
そんな古くからのコント師仲間の福徳は、『裸々』を読んだ感想を聞かれると、「本当にダサい。純度100%のダサさ」と言い切ります。
「本当にきれいなダサさで、めちゃくちゃいいんよ。みんなどっかでダサさを隠しているなか、こんなにダサさを出せるのは見事。村上は見た目はシュッとしてて、考えがダサくて、行動が可愛い。本当に人間力が高い」
“ダサい”を連呼された村上は「そんなにダサいんだ……」と苦笑いしつつ、福徳の笑いを交えた称賛を素直に喜んでいる様子でした。
最も尊敬する先輩・又吉も絶賛!
後半の対談ゲストは、村上が「最も尊敬している」という又吉。作中に「相方のKAƵMAの次の分量で多く出てくる」(村上)そうで、又吉は「読ませてもらってビックリした。村上って、こんなに俺のこと好いてくれてたんや」と笑顔を見せます。
『裸々』の執筆に関してたびたびアドバイスしたという又吉は、「おもしろかった。僕は村上やしずるをよく知ってるけど、知らない人、興味がない人が読んでもおもしろいものになってる」と絶賛し、その魅力を語りました。
「純は好きな人のことをすごくちゃんと観察して、よくわかってる。(この本は)池田のこともわかるし、純がどういうやつなのかもすごくよくわかる。ほんで、なぜかオレのこともよくわかる(笑)」
配信中には、村上と又吉が思い出話で盛り上がる場面も。初対面のとき、KAƵMAが誤って又吉にタメ口で話しかけたというエピソードや、又吉の誕生日会で朝まで飲み明かしたことなどを振り返っていました。
最後に又吉は本を手に持つと、「全お笑いファンにぜひ読んでいただきたい。2000年代、2010年代のお笑いのことがよくわかる本になっております。『火花』と一緒に買ってください」と作品をアピール。「『火花』と並べられたらイヤだよ……」と困惑しつつもうれしそうな村上は、改めて視聴者にこう語りかけました。
「書き始めたときにオチは決まってなかったんですが、しずるっていうコンビでやってきたから、やっぱりどうしても(最後は)KAƵMAの話になりました。もし、しずるにちょっとでも興味があったり、芸人に興味があったら、1つのコンビの18年間を知ってもらいたいです」
山添「じつは純さんは人間味があって愛されるべき人」
生配信終了後、村上と、ふだんからカラオケや飲食をともにする仲だというMCの山添の2人がインタビューに答えました。
——生配信、お疲れさまでした。村上さんは、付き合いの長い又吉さん、福徳さん、山添さんと自身の著書について話してみてどうでしたか?
村上 仲いい芸人メンバーが来てくれたのがうれしかったです。やっぱりこの人たちを好きでよかったと。自分にはメリットがないのに、この本の魅力をなんとか伝えようとしてくれて、しかもそこに笑いを交えてくれる。芸人の好きな部分をぜんぶ見ました。
——特に、印象に残った言葉はありますか?
村上 決していい言葉ではないはずなんですけど、福徳さんが「ダサい」って言ってくれたのが、いい意味で印象に残りました。福徳さんの言ってる表情とか言い方を見たら、僕の“ダサさ”を楽しんでくれてるのかなと。「やっぱりオレってダサいんだ」みたいにも思いましたけど(笑)。でも、見てくれた人がそれで読んでみようと思ってくれたならよかったです。
山添 聞いてて、めちゃくちゃ誉め言葉やと思いました。僕は今日、MCをするのに、あえて視聴者目線に立つために読まずにいたんですけど、あの発言でめっちゃ読みたくなりましたね。僕は純さんにお世話になってて、じつは人間味があって愛されるべき人だと知ってるので、それがこの本に詰まってるかと思うとワクワクします。
——山添さんから見て、村上さんの魅力とは?
山添 まさに先輩である福徳さんからすれば“ダサさ”であり、後輩の僕からしたら“人間味”で、包み隠さず繕わない感じのおもしろさとカッコよさがありますね。あと、福徳さんと又吉さんがおっしゃっていた通り、本当に細かい気持ちの動きまで鮮明に覚えてる人なので、だからこういう本を書けるんやろうなと。僕はすぐ忘れてしまうタイプなんで、すごい才能だなと思います。
——村上さんにシュッとしているというイメージを持っている人が多そうなので、この本で新しい一面が伝わるかもしれないですね。
村上 シュッとして見られたいというのは、最初に自分が思って始めたことなんで、自分で蒔いた種なんですけどね(笑)。
——村上さんとしては、この本でどれくらい自分を表現できたと思いますか?
村上 うーん、自分では100%で書いたとは思ってます。ただ、池田は「お前、むかし問題になったことぜんぶ書いてなかっただろ。あれを書いてないから信じないよ」って言ってたけど。「お前、もっと炎上したことあっただろ」って(笑)。
山添 『裏・裸々』も書けそうですね(笑)。
——そういえば山添さんは、2020年11月に「しずる村上さんにTwitterをやめさせる会」というライブを開催しましたよね。なぜ辞めさせたかったんですか?
山添 そうですね、精力的に動いてはいました(笑)。端的に話しますと、後輩から見たしずるさんというブランド、格式がまずありまして。それが、村上純という先輩があまりにTwitterを乱発されるもんで、その格式にひびが入り出してると。
村上 (笑)
山添 すごく手の届きやすい先輩になってる。“コント師”という崇高なものではなくなっていくように感じたので、仲良くならせていただいたのをきっかけに、僕が責任を持って辞めさせようと。そういう意図ですね。
——村上さんのSNS発信に対してそんな感じだったならば、今回のエッセイについてはどうだったんですか?
山添 正直なことをいうと、「しずる村上さんにTwitterをやめさせる会」も、僕がみんなよりも先に気づいてた“純さんの人間味”を出していきたいという裏目的があったんです。なので、今回の本が純さんの“人間味爆発本”なのだとしたら、こんなにうれしいことはないですね。
——村上さんは山添さんのどういうところが好きなんですか?
村上 山添は隠すことをしないので、裏を感じないですね。先輩に対しても、ミニコントとかでイジってきたりしますけど、そういうのも気持ちがいいんで、一緒にいて楽しいという感じです。
やっぱり芸人って意地悪な目線も絶対にあったほうがよくて、そういう意地悪な目線のセンスも好きなので。まあ傍から見てるぶんにはいいけど、自分がされるのは怖いんですけどね。今日も何回かありましたけど。
山添 (笑)。僕が純さんを好きなところは、5年上の先輩なのに、飲みに誘っていただいても(自分が)お酒を飲まずにゴハンだけ食べられるところです。ふつう、お酒飲んだほうがいいやろうなと思うじゃないですか。そこでライスとお刺身だけを頼める先輩なんで。
——気を使わない仲なんですね。
村上 それは僕が、又吉さんとか福徳さんに対するのでも同じですね。特に又吉さんとはよくゴハンに行きますけど、気を使わなくていい感じでいさせてくれる。だから飲んでるときに寝ちゃったりするんですよ。怒らないので(笑)。
——最後に村上さん、改めて著書の見どころについてお願いします。
村上 芸人として18年も生きていれば、ジェットコースターみたいな人生になってると思うんで、もしよかったらそれを楽しんでいただきたいです。
あとはジャケ買いをしてほしいですね。デザインがめちゃめちゃかわいいんで、お笑いに興味がない人にもジャケ買いをしていただければと思います。読んでもらっちゃえば、興味を持ってもらえるようには書けたつもりなので、僕のことを知らない人もそれで見ていただきたいです。
書籍概要
『裸々』
著者:村上純
発売日 : 3月25日(金)
出版社 : KADOKAWA
定価:1.870円
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