1月2日(土)に放送された正月恒例の特別番組『新春大売り出し!さんまのまんま』(フジテレビ系)で、今田耕司オススメ芸人として登場したお笑いコンビ・ねこ屋敷(河野菜摘、山崎愛子)。昨年の『NHK新人お笑い大賞』で決勝進出するなど、結成4年目にしてブレークの兆しを見せる要注目コンビを、ファニマガが独占インタビュー! 「違う種類のキモさがぶつかり合っている」と称する2人の素顔に迫ります。
本番は大緊張で「滝のような汗が…」
──『さんまのまんま』出演が決まった時の気持ちから教えてください。
山崎 めちゃくちゃうれしかったですね。お互い大喜びで。
河野 ようやく家族にもちゃんと報告できる仕事がもらえたなと思いました。
山崎 お正月に家族で見る番組ですから、やっと「芸人を頑張ってる」って堂々と言えるというか。
──収録では緊張しましたか?
山崎 私は前日のほうがすごく緊張していて、「本当に出るのかな?」みたいな感じだったんですけど、本番では(自分は)ほとんどセリフもなく動いてるだけのネタだったんで、ぜんぜん緊張しなかったです。でも、相方はずっとソワソワしてて、何回もトイレに行ったり、ずっと1人でブツブツ言ったりしてて、いままで見たことないぐらい緊張してました。
河野 ネタ以外でもアピールできるように、違う歌も作っていったので、前日はちゃんと寝られなかったんです。移動の新幹線で寝ようと思っても緊張しすぎて寝られず、しかも私がずっと歌ってるネタなので「私が(ネタを)飛ばしたらもう終わりだ」とかいろいろ考えてしまって……終わった後、ちょっと吐きましたもん(笑)。
山崎 ネタが終わって話を振られた時、相方とコンマ何秒か目が合ったんですけど、滝のような汗が顔に流れてて(笑)。体調が悪い人の汗のかき方だったので、心配になって私がぜんぶ返してました。
河野 やり終わって安心したのもあったのか、会話がままならなかったですね(笑)。
「私、どこで何してるんだろう」
──おふたりにとって、明石家さんまさんはどんな存在ですか?
山崎 テレビに出ている有名な人ですね。皆さんと一緒です、ホントに。
河野 収録でお会いした時、コロナ(感染拡大防止)っていうのもあって若干距離があり、アクリル板とかも設置されてたので、そこにおられるのにテレビを見てる感覚でした(笑)。
山崎 視界に入るのが、ゲストの広瀬アリスさん、さんまさん、今田耕司さん……もう夢みたいで。現実感がなくて、途中からめっちゃオモロなってきました(笑)。「私、どこで何してるんだろう」って。
──今田さんの印象は?
山崎 私たちを気づかって、受け答えしやすいように話を振ってくださったり、今田さんをイジるショートネタをやった時もマンキン(全力)でツッコんでくださって、すごいやさしくて偉大な方だなと思いました。
──番組出演にあたって、過去に出演した芸人仲間に話を聞いたりしましたか?
山崎 去年、出演した後輩のキャツミにはめちゃくちゃ聞きました。まあ、キャツミだから、あんまり参考にはならなかったですけど(笑)。
河野 私もキャツミに聞いたんですけど、去年は石原さとみさんがゲストで来られてたそうで、「生で石原さとみさんを見た」っていう自慢だけされました(笑)。
歌ネタをここまで続けているとは
──コンビを組んだきっかけを教えてください。
河野 私は女性と組みたかったので、当時、仲がよかったこともあって声をかけました。うまくいかなかったら解散するつもりで……。
山崎 ちゃんとネタを頑張ろう、という感じの子は、すでにピンでやってたりコンビを組んでたりして、気づいたら河野しかいなかった。お互い余ってる感じで、お試しというかノリで組みました。
──NSC(吉本総合芸能学院)大阪在学中に『女芸人No.1決定戦 THE W』で準決勝に進出したり、『オールザッツ漫才』にも出演するなど、早くから注目されてきましたが、3年目を迎えたいまの状況をどうみていますか。
河野 歌ネタをここまで続けてるとは思ってなかったです(笑)。
山崎 ホンマにそうやな。
河野 ノリで作ったネタが『THE W』(準決勝)に行って、『オールザッツ』とか出させてもらって……早めに自分たちの武器というか、個性が見つかってよかったと思いますけど、こんなふうになるとは想像してなかったかも。でも、去年は『NHK新人お笑い大賞』で決勝に進出できたり、テレビもちょこちょこ出させてもらったりしているので、歌ネタはやっぱり大事にしないといけないなって思ってます。
──ネタ作りはどんなふうにしているんですか?
山崎 私がネタの元となるものを6~7割ぐらい作って、そこで河野に相談します。歌詞とか流れとかは私が用意したとしても、曲の部分は河野に頼ることが多いですね。
河野 私は(山崎を)待つ側なんで、どれだけ遅くなろうが、文句は絶対言わないようにしてます。
山崎 ホントに書き上げるのが遅かったりするので、相方には迷惑かけてますね。すごくやさしくて、だいぶ助かってます。
──相方の「ココがすごい!」というところを教えてください。
河野 シンプルに面白いところ。あと、私はすぐ人から影響を受けちゃうんですけど、相方はいい意味でも悪い意味でも流されない。一度決めたことは貫くタイプだと思います。
山崎 (河野は)いままで生きてきて、出会ったことない人種なんで(笑)、いろんな意味で楽しませてくれるところかな。私が絶対にやらないようなミスとか、小っちゃい事件を日常的に起こしてくれるんで、そういうところが面白い。たとえば酒グセの悪さとか……私はお酒をぜんぜん飲まないし、芸人じゃなかったら仲よくならないタイプです。
河野 えー! だいぶマイナスじゃない?
山崎 いや、芸人としてはプラスなのよ。だから、あなたも私も、もう芸人として生きていくしかないのよ(笑)。
アウェーの場でウケるようになりたい
──ほかの芸人に「ココは負けていない!」というところは?
河野 キモさですかね。
山崎 (笑)
河野 どっちもキモすぎるんですよ。違う種類のキモさがぶつかり合ってるというか。
山崎 そうですね、挙動とか表情とかしゃべり方とか言ってることとか、2人ともちょっと……(笑)。前は無理して違うキャラクターを演じることもあったんですけど、ありのままで表現するようになってから、やっぱりキモさが浮き上がってきました。
河野 ここまでキモい人もいないと思うし、しかも2人揃ってですから。
山崎 だから歌ネタをやって、ちょっとキレイな音楽で包んで緩和させてます(笑)。
──尊敬する芸人さんは?
山崎 いっぱいおられるんですけど、私はもともと天竺鼠さんがすごく好きで。で、そこからDr.ハインリッヒさんにすごく憧れて、芸人になる前から単独とか見に行ってました。
河野 私は野性爆弾さんがすごく好きなんです。でも東京にいらっしゃるので、なかなかお会いする機会がなくて……いつかお会いしたいですね。
──2021年は、どんな年にしたいですか? 新年の抱負を聞かせてください。
河野 いろんな先輩や後輩と一緒に、ユニットライブをやりたい。単独(ライブ)より、人と一緒に何かをやって学びたい年ですね。
山崎 東京のライブにいっぱい呼んでもらえるように頑張りたい。どんどんアウェーの場に行って、ウケるようになりたいです。
──最後に、読者にメッセージをお願いします!
山崎 芸歴6年目以下の若手が出演している『Kakeru翔LIVE』(大阪・よしもと漫才劇場)を、もっともっと見に来てください! 私たちも出てますので!
河野 お笑いのパワーですべての生きとし生けるものを救います!
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