目指すは“西の笑点”!? 『BSよしもと特選落語会』で発起人・月亭方正が「大喜利は上方らしいドタバタを」

月亭八方、桂かい枝、林家菊丸、月亭方正、桂三語ら吉本の落語家10人が出演する『BSよしもと特選落語会』が、12月8日(木)に大阪の天満天神繁昌亭で開催されました。噺家たちは古典、新作、さらに大喜利を繰り広げ、会場は爆笑のうずに! 今回は、年明けの1月3日(火)に「BSよしもと」で放送予定のこの落語会の模様をレポートします。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

桂ぽんぽ娘の暴走にお手上げ状態

先陣を切ったのは桂三語。師匠の六代 桂文枝が三枝時代に創作した『青い瞳をした会長さん』を口演、「とかくこの世は住みにくい……」というマクラで惹きつけました。

林家染丸の弟子の林家菊丸は『湯屋番』を披露。はんなりとした女性の演技に定評のある菊丸は、その真骨頂を見せつつも、妄想癖のはげしいアホな男を好演しました。

五代目桂文枝の弟子である桂かい枝は、自由奔放に振る舞う親子の言動が笑いを誘う『初天神』をこってりと。お正月のにぎやかな雰囲気も、臨場感たっぷりに伝えました。

続いては大喜利コーナーです。菊丸が司会を務め、月亭希遊、桂小留、桂三幸、桂ぽんぽ娘、笑福亭笑利が回答者となって大暴れ。こと爆弾発言を多発したぽんぽ娘には菊丸もお手上げ状態。そんな姿も笑いを誘いました。アシスタントを務めた月亭羽織も急遽、参戦するなど、にぎやかに展開。バラエティ色の強い、テレビ番組『笑点』(日本テレビ系)さながらの構成で盛り上げました。

中入りを経て月亭方正が高座へ。マクラではかつて出演していた情報番組のウラ話なども交え笑いを誘います。そしてダジャレで沸かせる『十徳』でにぎわせました。

大トリは月亭八方。「ちゃちゃっとやりますわ」とマクラで言いつつも、江戸時代の名工・左甚五郎が登場する古典落語『竹の水仙』をじっくりと聞かせ、甚五郎や宿屋夫婦、大名とその家来など、さまざまな登場人物を魅力的に演じました。

月亭八方も大喜利コーナーに参戦!?

落語会を終えて、『BSよしもと特選落語会』発起人である方正はこう話しました。

「各一門の色が出た“吉本落語”のいいところをお見せできたと思いますし、楽屋もすごく和やかで、吉本の和が出ていました。やっぱり出演者の皆さんのなかで”吉本興業110周年”がどこかにあるんですよね。110周年を盛り上げたいという思いが落語家一人ひとりにあるから、今回、うまいことできたのだと思いました」

演芸番組の金字塔である『笑点』に比肩する番組をやりたいと常々、考えているという方正。

「もうずっとうちの師匠にもお願いしているんです。”東の笑点”に並ぶような”西の〇〇”をやりましょうよって。そういう番組とか、イベントをすることが落語に興味を持ってもらうきっかけのひとつになると思うんです。もちろんネタもですが、それプラスもうひとつというものを模索しているので、今回はいい機会になりました」

若手の噺家たちが躍動した今回の大喜利コーナーについても、方正はさらなる高みを目指しているようで、こう話します。

「僕が言うのもナンやけど、もっとドタバタしたらいいと思います。予定調和を崩していって、上方らしいドタバタを。”何やってんだ、西は!?”と思ってもらえるようなものが僕はいいと思います」

その大喜利については、終演後に八方が「次回は大喜利コーナーに出る」と明言。「師匠が出ると約束してくださいました!」と喜ぶ方正は、「ただ、張り扇はスライムみたいな柔らかいものになると思います(笑)。でも、そうやって約束をしてくださることが僕らの力にもなるので、すごくありがたいですね」と語っていました。

番組概要

『BSよしもと新春落語の会』

放送日時:2023年1月3日(火)19:00-21:00
内容:新春特別落語企画!よしもとの落語家による特別公演! 12月6日(火)に天満天神繁昌亭で開催された「BSよしもと特選落語会」の様子をお届けします。テレビでお馴染みの月亭八方・月亭方正から、実力派の桂かい枝・林家菊丸、そのほかフレッシュな若手噺家の出演。落語あり、大喜利あり、笑いあふれる2時間で初笑い!

出演:月亭八方/林家菊丸/桂かい枝/月亭方正/桂三語/【大喜利】桂三幸・桂ぽんぽ娘・桂小留・笑福亭笑利・月亭希遊
お茶子:月亭八織
三味線:佐々木千華

【BSよしもとの視聴方法について】
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