こんにちは。芸人ライターのNow on saleのSEOです。
今回は、2月26日(日)に東京・よしもと有楽町シアターで5年ぶりの単独ライブ『ハイライトサーチライト』を開催する、サンシャイン(坂田光、のぶきよ)さんにインタビューさせていただきました。取材後におふたりが「こんなに居酒屋で話すみたいに本音で喋るとは思わなかった」と言っていたように、単独ライブの話だけでなく、“生き様”まで語ることになった熱いインタビューとなりました。できるだけ、ありのままの熱を伝えたいと思います。
ちなみに……このライターの仕事をするようになってから、おそらく3度目の名義変更(瀬尾→降りしきる雨の中で瀬尾→SEO)です。コロコロ変わりますが、これからはSEOでよろしくお願いします。
5年で変わった単独ライブの作り方
――今回5年ぶりに単独ライブを開催するとのことですが、率直にいまのお気持ちはいかがですか?
坂田 めちゃくちゃ脳の使い方が違うなって思うね。っていうのも、この単独をやっていない5年間は、賞レースに焦点を当てたベストネタライブってのをやってて。ちゃんと新ネタを揃えた単独ライブをやるのは久しぶりだから、ネタの色とかバランスも考える感覚を取り戻すのに、だいぶ時間はかかったね。
のぶきよ 単独ライブを1日に2公演やるのも初めてだしね。
――2公演あることで内容も変わってきそうですか?
坂田 もしかしたらアドリブとか入れて、ちょっと変わるかもしれないね。
のぶきよ オレはちょっと公演時間が不安やから、もしかしたら2公演目でキュッとなってるかもしれんね。でもまだ、やらんとわからんな。
――今回の単独では2公演目に配信もありますね
坂田 そう、せっかく配信があるから地方の人でも楽しんでもらえればいいなって。
――坂田さんといえば、音楽にこだわっている印象がありますが、配信では音楽も制限がかかるかと思います
坂田 そう、めっちゃ好きな音楽を好きに使えるのが単独ライブの良さでもあったけど、配信時代になってからそこも考えなきゃいけないから、やっぱこの5年でだいぶ変わったよね。いままではネタ以上に音楽にもこだわってたから。
のぶきよ 単独終わってTwitterとかで「今回のセットリストです」って言って公開してたくらいだからね。
坂田 ただ、ネタの中とかでも音楽って力を持ちすぎるから、そこもいいあんばいでできればと思うね。
のぶきよ 制限ある中でも好きなことを最大限、披露できればベストだね。
“異常”なほどネタ量産し続けた理由
――サンシャインさんは365本コントを作ったり、とにかくネタを量産しますよね。今年は何本くらい作られたのですか?
坂田 今年入ってからは10本くらいかな? むかしは月に2回、主催ライブを開いたり、異常に作りすぎとったから。
――365本作ろうとか、目標を立てるのってどちらからなんですか?
坂田 何かやろう、って言い出すのは、だいたいオレからやね。
――それについていくのぶきよさんが、本当にすごいと思います
坂田 ありがたいな、って思うよ。
のぶきよ もちろんやる前は、しんどいやろうなってのはあるよ。でも、やった後のことを想像したときに、ぜったいプラスにはなるやろうなって思ったんよ。やらずにダメより、やってダメだったときのほうが、納得して次に進めるって思ったから。
坂田 まあ、今回の単独はのびのびと好きなネタをやろうかなって思ってるよ。
――そこから使えるネタがあればいいな、という感じですか?
坂田 そうそう。もともと数を作ってた理由も、自分たちに合うネタはどんななのかとか、自分たちの武器は何なのかを探るためにやっていたのがあって。自分たちの武器が何となくわかってきたから、もうそんな数を作る時期でもないのかなって思うね。
単独タイトルに込められた思い
――単独のタイトルには、どのような思いがあるのでしょうか?
坂田 オレ、タイトルにはめちゃくちゃこだわりたいんよ。架空の単独ライブのタイトル考えたりするの好きやしな。
のぶきよ 実はほかにも候補はあったんよ。
坂田 「それはそれはもう」とかね。
のぶきよ ちょっと怖いやろ(笑)。
坂田 「スープには間に合わなかった」とか、「スープと森とペン」とか。
――スープが好きなんですね?
坂田 オレ、スープが好きなんよ、本当に。
――今回のタイトル『ハイライトサーチライト』に込められた思いというのは?
坂田 今回の単独でやりたいこと、軸となるもののイメージにぴったりなのが『ハイライトサーチライト』だったんよ。楽しい時だけが人生のハイライトじゃなくって、最低な時も人生のハイライトになるよなって。そのときはどん底でも、まわりから見たら輝いて見えるなって思って。
オレ自身の人生を振り返ったときも、まわりから面白がられるときって、自分がめっちゃツラかったり、悲しかったりするときなんよね。お前は泣いているほうがいいって。
のぶきよ それが、コンビとしての色にもなってるんよね。よく言われるもん、サンシャインは報われないほうがいいって。
坂田 それはそれはもう、だね。
――確かに先日、坂田さんが1カ月ホームレス生活を送らざるを得なくなったときの話、めちゃくちゃ笑いましたもん。
坂田 彼女にフラれて、家も追い出されて、オレはめっちゃショックだったけどね。でも、、まわりはいい意味で笑ってくれるんよね。マジで芸人でよかったと思うわ。いろんな人が家に泊めてくれたりして助けてくれて。なんなら、泊まる予約が入りすぎて何人か断ったりしてたからね。
――サンシャインさんって、ずっと本気だからいいんですよね。だから、まわりにも人が集まるんだと思います。
坂田 まあそうね、本気で生きたいよね。オレの中でひとつテーマがあって、「夢中でありたい」ってのがあるのよ。
――芸人なんて、夢の中にいるようなもんですからね。
のぶきよ お前も坂田っぽいところあるよな。
坂田 全員を笑わせたいって気持ちは、もちろんあるんよ。でも本当を言えば、学校のクラスに1人はいるような、ぬるい地獄をずっと生きている人たちにガッと刺さるような存在でありたいと思ってるんよね。
オレが中高の田舎の田んぼ道で銀杏BOYZとかサンボマスターとかガガガSPに喰らわされたように、そうありたいって。
――まさに「サーチライト」ですね!
坂田 「スポットライト」じゃなくって、「サーチライト」で無理矢理に照らしてやりたい。
「ロックな生き様」と「感情を揺らす」ということ
――やっぱ、坂田さんって根底がロックなんですよね。
坂田 そうね、本当に。
――のぶきよさんは、ロックって何だと思いますか?
のぶきよ マジわかってないと思うけど、なんとなく、こういう人が心を動かすことができるんだってのはわかってきたよ。1、2年目のころは芸人なんてネタをするもんだと思ってたんよ。でも、芸歴を重ねるうちに、どんな悲しい状況でも笑いを取ってる人がいて。その人は人生で笑いを取ってるんだ、って理解はできるようになってきたよ。
坂田 ロックって生き方だもんな。
のぶきよ 才能やと思うよ、坂田とかロックでいられる人って。
坂田 最近もトークライブで、のぶきよがオレに「お前はいろいろやろうとせずに、感情揺らしに専念してくれ」って言いよったからね。今年の目標、「感情揺らし」にしたもん。
のぶきよ ぜったい坂田は、そのほうがいいと思ったからね。
――最後に、単独ライブの意気込みをお聞かせください。
坂田 爆笑とったるで!
のぶきよ 頑張りわっしょい!
――そのまま書きますよ?(笑)
坂田 こんくらいのほうが、ほかの記事と差別化できるやろ(笑)。
本当に、今回のインタビューは僕にとってもありがたいものになりました。改めて自分が芸人をまだ続けている理由や、どうありたいのかを見つめ直すいい機会となりました。
僕が学生のときにTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTやBLANKEY JET CITYの音楽に喰らわされたように、サンシャインさんは誰かの一筋の光になろうとしている。音楽だって、映画だって、お笑いだって、誰かの救いになりえるのだ!
この記事も、今度の単独ライブも、誰かのサーチライトになることを願って、記事を締めさせていただきます。
公演概要
サンシャイン単独ライブ「ハイライトサーチライト」
日時:2月26日(日) ①開場15:30 開演16:00 ②開場18:30 開演19:00
場所:よしもと有楽町シアター
チケット:前売3000円 配信1500円(②のみ)
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