世界No.1オーディション番組シリーズの日本版『Japan’s Got Talent』の決勝が2月25日(土)にABEMAで放送され、“男女両声を宿す奇跡のオペラ歌手”Maria Seirenが優勝を果たしました。大会終了後の優勝会見には、「Got Talent」経験者としても知られる大会応援アンバサダーのウエスPとゆりやんレトリィバァも参加。大会を振り返りながら、世界へ羽ばたく思いなどを熱く語りました。
『Japan’s Got Talent』は細かい出場資格はいっさいなし、老若男女問わず、個人でもグループでも応募可能で、歌手、ダンサー、コメディアン、DJ、マジシャンなど、ありとあらゆるジャンルのパフォーマーがしのぎを削る超大型オーディション番組です。
審査員を務めたのは、ダウンタウン・浜田雅功、GACKT、山田孝之、広瀬アリスの4人。かまいたち(濱家隆一、山内健司)の2人が進行役を務めました。
奇跡の歌声で会場を魅了!
この日の決勝では、準決勝進出者38組の中から勝ち抜いた8組(アバンギャルディ、AIRFOOTWORKS、熊本エミ、544 6th Ave、CJDA、KiLa、帝塚山学院ダンス部、Maria Seiren ※出場順)がパフォーマンスを披露。視聴者投票の結果、Maria Seirenが優勝を勝ち取りました。
Maria Seirenは、男声と女声を使い分ける“両声ヴォーカリスト”で、準決勝ではゴールデンブザー(無条件で次のステージへ進出することができる特権)を獲得した実力者です。会見では、優勝の喜びをこう語りました。
「優勝できるかどうか、ものすごくドキドキしていたんですけど、名前を聞いた瞬間に“感無量とはこのことだな”と思ったのと同時に、これがゴールではなくて、世界に向かうスタートだと思いました」
決勝を見守っていたゆりやんは、「(歌唱後に)『宇宙に恋をして平和を願って歌いました』とおっしゃっていたんですけど、地球に収まらないパワーを感じて、本当に素晴らしかったです」と称賛。続けて「やっぱり、『Got Talent』に応募されたのは、我々(ウエスPとゆりやん)のパフォーマンスを見てですか?」と問いかけて笑いを誘います。
これまでに10カ国ほどで「Got Talent」に参加したウエスPも、「あまりいないタイプの歌唱法で、海外で挑戦したらチャンスをつかむんじゃないかと思います。アメリカの『Got Talent』で失格になった僕が言うのもなんですが……」と、その唯一無二の歌声を評価しました。
コンプレックスとの戦いの末の“ギフト”
その特徴的な“両声”の誕生秘話をMaria Seirenが語ります。
「最初は声変わりのときでした。自分の声がどんどん低くなっていくことに耐えられず、 どうにかあのときの“少年のような声”が取り戻せないか……。ひたすら歌ってみたら、突然できるようになったんです。やはり、コンプレックスに立ち向かうということが、 ギフトをもらえたきっかけだったのではないか、と思います」
そんなMaria Seirenが決勝で歌ったのはホルストのクラシック曲『Jupiter』。選曲理由をこう語りました。
「もともと歌詞がない曲なんですけれども、『囚われた魂を解き放って、新しい自分を探そう、見つけよう』と歌詞をつけ直し、アレンジした曲です。私にとって、とても大事な曲。それを両声切り替えで、決勝という場で歌わせていただこうと思ってこの曲を選びました」
その衣装にも大きな意味があったといいます。
「私の音楽の理念にしているのが、『愛と平和とジェンダーフリー』。なので、『LGBT』や『同性婚』など、そういったこともいっぱいありますので、私が決勝の舞台で、ウエディングドレスを着たいなって。(この衣装を着ることで)私は今日、ようやくこの曲と結婚できたという風に思っています」
栄冠を手にしたMaria Seirenには、「世界に羽ばたくための準備費用」としての賞金1,000万円と、ラスベガスでもっとも歴史のあるショーのひとつ『V -The Ultimate Variety Show』への出場権が贈られました。