アーティストとして活動する芸人のたいぞうが今年、芸歴30周年を迎えるのを記念して、3月16日（木）から大阪・なんばのLAUGH & PEACE ART GALLERY OSAKAで『たいぞうさんが30周年なので、AU12人とコラボレーションしてみました展』が始まりました。初日には、たいぞう本人とアーティストの神野翼、THEO HAZEとのユニット「コトホギーズ」によるパフォーマンスを披露。インタビューでは、これまでの30年を振り返ったほか、今回のイベントへの思いを語りました。
たいぞうがアート集団とコラボ
今回、たいぞうは現代アートグループ「AU（Art Unidentified）」のアーティストたちとコラボしています。「AU」は1975年に結成されたグループで、かつて代表を務めた故・嶋本昭三氏（1928年〜2013年）は、たいぞうがアートを始めるきっかけとなった師匠的存在でもあります。
今回のイベントに参加したのは、ARTIST miu、大野えつし、カラフルウーゴ、金澄子、神野翼、塩見孝明、高田雄平、THEO HAZE、中尾公紀、松井コーヘー、松田真魚、八木智弘という12人のアーティストたち。彼らが作品を半分制作し、それを受け取ったたいぞうが完成させるというコンセプトです。
トリオユニットでパフォーマンスも披露
作品がずらりと並んだギャラリーには多くの人が来場し、アーティストとたいぞうのコラボ作品に見入っていました。
中央に真っ白いカンバスが置かれたギャラリーに、「コトホギーズ」のメンバーの1人、THEO HAZEが登場。「寿ぐ（ことほぐ）」という、古来の「萬歳」に由来する言葉から命名されたユニットは、アートとお笑いの架け橋になるというコンセプトで結成されました。
THEO HAZEが三味線を奏で始めると、たいぞうと神野翼が「みなさんこんにちは〜！ コトホギーズでーす！」と挨拶しながら登場。たいぞうがストーリーを、神野が絵を担当して、「桃太郎」をテーマにした絵を描き始めます。
たいぞうの即興漫才のようなトークに応えるように神野がカンバスに描き、THEO HAZEの三味線の音色がそんな2人のやりとりに呼応します。独創的なパフォーマンスの最後は、たいぞうの「今年で吉本に入って30周年、僕が僕のことをお祝いしたいと思います。あっぱれ〜！」という言葉で締めくくられました。
長いようであっという間の30年
パフォーマンス後、たいぞうは漫才、新喜劇、ピン芸人、アーティストとさまざまな経験をしてきた自身の芸歴について、「長かったけどあっという間だった」と振り返ります。そして、「いろいろ学べた30年。それを活かして今後、また自分なりに飛躍していきたい」と力を込めました。
多彩な経歴のなかでも、とくに印象深いことは「やっぱり（島田）紳助師匠との（番組で）絵を描くきっかけになったこと」とのこと。番組で絵を描き始めたことが、いまの活動につながっていることを振り返りました。
たいぞうは、今回のイベントが「お笑いとアートの架け橋のような展覧会になれれば」と話します。「コトホギーズ」結成のきっかけは、たいぞうと同じ嶋本氏を師匠に仰ぐ神野とつながったことで、その2人のインスタライブにゲストとして参加したTHEO HAZEと意気投合したそうです。
神野は当初、作品を作ってアーティストトークをするくらいかと思っていたそうで、「こんなところで（パフォーマンスを）すると思っていなかった。ブレーン（THEO HAZE）が加わってから、いつの間にか着物を着て太鼓を叩くことに……」とぼやいて笑わせました。
一方のたいぞうは、今回のパフォーマンスについて「新喜劇のノリでいった」と言います。
「声デカかったでしょ、（新喜劇では）あれくらい出してたんです。僕は技術がなくて芝居とかが下手なんで、元気でいくキャラクター。元気を久しぶりに出しました」
ユニットとしての活動は今後も不定期で続けていく予定で、絵画のほうも注文を受けながらやっていきたいと意気込みながら、「年を取ったから夢がなくなったじゃなくて、年を取っても夢を持てるような年のとり方をしていきたい！」とアピールしました。
『たいぞうさんが30周年なので、AU12人とコラボレーションしてみました展』は、3月30日（木）まで開催。展示作品は購入できるほか、初日に行われた「コトホギーズ」のパフォーマンスがゲリラ的に行われる可能性も！？
たいぞうは3月21日（火・祝）に香川県高松市のサンポートホール高松で行われる「よしもと美術館inサンポート高松」のトークショーにも参加する予定です。
展覧会概要
『たいぞうさんが30周年なので、AU12人とコラボレーションしてみました展』
開催日程：3月16日(木)～3月30日(木)
時間：13:00～18:00
定休日：火・水
会場：LAUGH & PEACE ART GALLERY OSAKA
入場料：無料
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