理系高校生の青春の祭典『第12回科学の甲子園』開催! 神奈川県の栄光学園が5年ぶり2度目の優勝で歓喜!

出典: FANY マガジン
出典:田中聖太郎写真事務所

科学好きの高校生たちが思考力・技能を競う「第12回科学の甲子園 全国大会」が、3月17日(金)から3月19日(日)の3日間、茨城県つくば市内で開催されました。1チーム6人から8人のチーム戦で行われるこの大会は、高校生たちが協力して科学の難課題に取り組みます。その大会の様子を、初日の開会式から2日目の実技競技、最終日の表彰式までレポートします!

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なお、この「科学の甲子園」については、BSよしもと(265ch)の『ワシんとこ・ポスト』でも取り上げられます。放送は3月23日(木)19:00~21:00で、大会の様子とあわせてその魅力をお届けします。

大会キャラクター「アッピン」のエールに高校生も発奮!

「科学の甲子園」は、科学好きの裾野を広げることと、子どもたちに学力伸長の機会を与えることを目的に2011年度から行われています。昨年は新型コロナの影響で各都道府県会場での分散開催でしたが、今年は2年ぶりに一堂に会して開催されました。
主催は国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)がつとめ、12回目となる今年は668校、7870人の高校生が各都道府県予選にエントリー。それを勝ち抜いた47チームが、全国大会でその知識と技術を競いました。この大会で優勝したチームには、5月にアメリカで行われる全米の科学大会、サイエンスオリンピアドへの出場権が与えられます。

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大会初日の開会式では、主催者挨拶や各チームの紹介などが行われたほか、大会イメージキャラクターのアッピンが登場。高校生たちを笑顔にします。
アッピンは、これから競技にのぞむ学生たちに、手紙でこうエールを送りました。
「2年ぶりにみんなと会えてうれしいです。油断しないで細心の注意を払いながら、チームの仲間、全国から集まったライバルとともに大会を通して素敵な思い出をたくさんつくってください」

悔しさから涙を流す学生も…

初日はその後、筆記競技が行われ、大会2日目は実技競技が行われました。実技は3競技あり、それぞれの課題は、「振り子の実験」、「顕微鏡の組立と観察」、「自律走行カートの製作と制御」です。各チームとも真剣なまなざしで、仲間と相談しながら手を進めていきました。

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実技競技の合間には、東京大学大学院で客員研究員をつとめるピン芸人の黒ラブ教授から、高校生たちに向けたビデオメッセージが送られました。お笑いと科学を融合させた黒ラブ教授のメッセージに、張り詰めた空気が一瞬ゆるみ、高校生たちからは拍手や笑いが起こっていました。

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ドラマが起きたのは、最後の「おかえりフックン船長」と題された「自律走行カート」の実技競技③です。これは、あらかじめ自作して持ち込んだロボットカーを、プログラミングしたマイコンボードで制御し、与えられたミッションをクリアしながら完走を目指すというもの。事前走行ではうまくいかなかったのに成功するチームや、その逆に本番だけ失敗して涙を流すチームなど、競技ならではの緊張と感動がありました。

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そして最終日には、つくば国際会議場の大ホールで表彰式が行われました。筆記競技や各実技競技の成績上位が発表されていく中、見事総合成績1位となったのは神奈川県代表の栄光学園高等学校でした。
発表の瞬間、栄光学園の生徒たちは飛び跳ねてガッツポーズ。お互いの肩や背中を抱き合い、喜びを分かち合います。また壇上にあがると、アッピンに深々と一礼。その後のインタビューでは「アッピンへの信仰心でこの賞を受賞することができました」とボケる余裕まで見せ、喜びを表現しつつも会場を笑わせていました。

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科学甲子園優勝者の将来の夢は!?

表彰式後、栄光学園の生徒たちが会見を行いました。チームを率いたキャプテンで2年生の武田恭平くんは、優勝について「いまだにちょっと信じられない」と実感がわかない様子。ただ、5月にアメリカで行われるサイエンスオリンピアドについては、「日本代表ということなので、変なことはできない。過去に1回先輩が参加していたので、そこで培ったノウハウも生かしつつ、上位を狙っていきたいと思います」と力強くコメントしてくれました。

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チームワークの秘訣について質問がおよぶと、2年生の山口敦史くんは「放課後も実技競技の準備で学校に遅くまで残ったり、普段から連絡を取り合ったりもして関係を深めた」と説明。チームメイトのおかげで優勝できたと喜びを語ります。
同じく2年生の成山優佑くんも、優勝の秘訣は「情熱」と話し、「休日も集まれるときは公民館に集まって勉強した」と、仲間たちとの努力を振り返っていました。

記者から将来の夢について聞かれると、2年生の中村陽斗くんはこう熱く語ります。
「生物分野に携わっていきたいです。生物で合成生物学という分野があるのですが、そこを研究することで社会課題の解決に貢献できると信じているので、その道を進んでいきたいです」
また、他にもそれぞれが「研究者」「医者」「技術者」といった科学好きらしい進路を希望。キャプテンの武田恭平くんも「研究職につきたい。今の研究者はチームで研究を行うことが多いので、科学甲子園で培ったチームワークやリーダーシップを発揮したい」と、頼もしい発言をしていました。

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■受賞チーム一覧
【総合成績】
第1位(文部科学大臣賞 ETS Japan賞):神奈川県 栄光学園高等学校
第2位(科学技術振興機構理事長賞 日本理科教育振興協会賞):奈良県 東大寺学園高等学校
第3位(茨城県知事賞 SHIMADZU賞):愛知県 海陽中等教育学校
第4位(つくば市長賞 旭化成賞):北海道 市立札幌開成中等教育学校

【筆記競技】
第1位(スカパーJSAT賞):福岡県 久留米大学附設高等学校
第2位(内田洋行賞):奈良県 東大寺学園高等学校

【実技競技①】
第1位(トヨタ賞):兵庫県 白陵高等学校
第2位(ケニス賞):北海道 市立札幌開成中等教育学校

【実技競技②】
第1位(学研賞):福岡県 久留米大学附設高等学校
第2位(テクノプロ賞):群馬県 群馬県立前橋女子高等学校

【実技競技③】
第1位(アジレント・テクノロジー賞):愛知県 海陽中等教育学校
第2位(ナリカ賞):山梨県 山梨県立甲府南高等学校

【企業特別賞】
女子生徒応援賞※(帝人賞):岩手県 岩手県立盛岡第一高等学校
※女子生徒3名以上を含むチー ムの中の最優秀校

※「科学の甲子園」について、3月23日(木)19:00~21:00放送のBSよしもと『ワシんとこ・ポスト』でも放送予定です! おたのしみに!

番組概要 

ワシんとこ・ポスト!
放送チャンネル:BSよしもと (BS265ch)
放送日時:3月23日(木)19:00~21:00 生放送  
視聴方法:
【TV】 BS265ch(無料放送)
【スマホ・PC】BSよしもとホームページ(無料配信) 

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