ロコディ兎から「スゴイ奴がおる」と言われた中村圭太とは!? 福岡ネクストエイト唯一のピン芸人を徹底解剖

福岡よしもと(吉本興業福岡支社)の次世代を背負う芸歴9年以下の若手芸人8組によるユニット「福岡ネクストエイト」で唯一のピン芸人、中村圭太。近ごろは“武者修行”として東京や大阪の劇場に立つことも増えた中村は、実はコンビ志望だといいます。今回はそんな中村に直撃! ピン芸人になった経緯や、コンビになりたい理由、尊敬する先輩芸人の話に加え、7月1日(土)、2日(日)に開催される「福岡ネクストエイト全力公演 第一回『チャッカ』」への意気込みを聞きました。

出典: FANY マガジン
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コンビを目指してトリオから脱退

——「福岡ネクストエイト」では唯一のピン芸人ですが、もとからピン志望だったんですか?

いえ、ずっとコンビ希望なんです。漫才がやりたいというのもあるし、このままずっと1人でやっていける気がしないというのもあるので、いまもコンビを組みたいと思って相方を探しています。

——「相方がいたらいいのにな」と思うのはどんなときですか。

ずっとですね。ネタを作っていても「これ、もう1人おったらなぁ」とかですね。あとはシンプルに、舞台に1人で立っているのがいつも怖いんです。僕が何かをしゃべったときに、何かを返してくれる誰かがいないかなぁ、と。いま抱えているストレスの9割が“相方がいないこと”なんですよね……。

出典: FANY マガジン
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——中村さんが芸人の世界に入ったきっかけを教えてください。

小学校のときに出し物会で友だちと漫才をやったり、テレビで『笑いの金メダル』(テレビ朝日系)とかネタ番組を見たり、お笑いはずっと好きでした。とくにブラックマヨネーズ(小杉竜一、吉田敬)さんが大好きで、『M-1グランプリ』を見て「すげー!」と思ってからずっと好きなんです。
で、高校を卒業して友だちと大阪のNSC(吉本総合芸能学院)に入学しようとしていたんですけど、相手が「行くのをやめる」と言い出しまして、僕も1人で大阪に行くのは怖いな、と思ってやめてしまいました。そのまま就職しては仕事を辞めたり……とのらりくらりと過ごしていたら、福岡でもNSCができると聞いて、1期生で入学しました。

——その時は1人で入学したんですか。

そうです。それでNSC在学中に、いま「ネクストエイト」のメンバーでもあるカーネギー(松相遼、さわとおる)とトリオを組みました。

——はじめはトリオだったんですね。

もともとは、さわから「コンビを組もう」と誘われまして、仮で組むことになったんですけど、僕が松相と仲良くなって。あとあと聞いたら、さわが「このままだと中村と松相がコンビを組むかもしれない」と思ったらしく、それならば3人でやってみよう、となりました。でも結局、僕はコンビが組みたい気持ちは変わらず、結局、カーネギーから僕1人が抜けました。

出典: FANY マガジン
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——それから相方探しの旅が今日まで続いているんですね。

はい。かれこれ、もう3年以上。相方を探す旅は思ったより長くなりました。いまの福岡よしもとのコンビやトリオがぜんぶ解散してくれたらもう一度、相方探しができるチャンスがあるかもしれません(笑)。
社員の方から「外(吉本以外)から連れてきてもいいよ」と言ってもらえて話を進めていたんですけど、つい先日、相手の都合でその話も立ち消えになってしまい、また振り出しに戻ってしまいました。僕は、コンビを組んでやっと(芸歴が)スタートだと思っているので、まだ始まっていないんです。だから、いまは僕の中ではまだ“0年目”なんです。

——相方を早く見つけたいですね。

はい、探します。本気なんです。みんな、ウソだと思ってるみたいなんですけど……。

東京・大阪の劇場へ武者修行!

——「ネクストエイト」が結成されて半年が過ぎましたが、変化はありましたか。

武者修行として東京や大阪の劇場に行かせてもらえることが増えたのが、めちゃ大きいです。東京・大阪の先輩方に顔を覚えてもらえるので、共演したときでもよくしてもらったり、舞台で自分を出すことができるようになってきました。
反対に、先輩方が福岡の劇場に来られることも多いので、存在を知ってもらってることで「こいつはここで喋らせておこう」と判断してくださったり、連携が取れるようにもなりました。

出典: FANY マガジン
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——とくに気にかけてくれる先輩は?

僕は大阪に武者修行に行くことが多いので、大阪だと20世紀の木本(悠斗)さんとか、ヘンダーソン(子安裕樹、中村フー)のおふたり。ニッポンの社長・辻さんもよく絡んできてくれました。会うたびに「よう会うな~」みたいな感じで話しかけてくださるのでありがたかったです。

——先輩芸人と面識があるのはプラスですね。

そうですね。舞台袖で、ハイレベルネタを見られるのはすごくいい経験になります。“きっと簡単には同じ舞台に立てないだろう”という先輩とも同じ日に舞台に立てるのが福岡の劇場のいいところですね。

——同じ日の出番で感激した先輩は?

ブラックマヨネーズさんと寄席で同じ日の出番が入ったときは、めちゃめちゃワクワクしました。その日はもう自分はウケようがスベろうがどうでもよかった(笑)。完全に心が少年時代に戻ってしまいました。

——東京での劇場出番も少しずつ増えていると聞きました。

こないだ東京で4日間の武者修行に出ていまして、神保町(よしもと漫才劇場)、ヨシモト∞ホール、大宮(ラクーンよしもと劇場)を回って、そのときにできるだけ東京の先輩方ともしゃべってきました。
東京・大阪の劇場出番のときは、「これが福岡か」とナメられないように自信のあるネタだけ持っていくんですけど、「せっかくだから、いろいろ試せ」と言われても「試せるかい!」です(笑)。

出典: FANY マガジン
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4日間は、酸いも甘いも……という感じでした。「全然よくねぇなぁ」と落ち込む日もあれば、「いままでで、いちばんウケたんじゃないか!?」という日もあって癒やされました。この経験のおかげで今後は東京の劇場でもやりやすくなるんじゃないかと思います。

——4月に大阪・よしもと漫才劇場で開催された「マンゲキ×神保町×福岡 全日本グランプリ 〜Under-9〜」では、MCのロングコートダディ・兎さんに「今回、スゴイ奴がいる」と言われていましたね。

舞台上で兎さんが「(中村圭太が)大阪に来たら、芸人が舞台袖にネタを見に来る」と言ってくださり、ハードルが上がりきった状態でしっかり最下位を取りました(笑)。逆に良かったです、変な順位よりスベりきったほうが。いい目立ち方ができました。
でも、本当にラッキーだと思っています。東京や大阪の先輩から「おもしろいらしいな」と声をかけてもらえると、それだけでモチベーションがだいぶ上がるし、お客さんにも見てもらいやすくなるかなと思うので。

7月の公演で「もっとグンと伸びる!」

——7月1日(土)、2日(日)には、福岡ネクストエイトのメンバーでの公演が開催されます。

じつは「ネクストエイト」8組だけの公演というのは、最初の『福岡ネクストエイトお披露目公演』だけだったので、正直、「ネクストエイトとは、いったい何なんだ」と思っていたんですけど、ついにユニットだけの公演が決まりました。

出典: FANY マガジン
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——公演の構成・演出を担当するのがマンボウやしろさんなんですね。

僕自身もまだボヤッとしか把握していないんですけど、マンボウやしろさんが何かを仕込んでくれているみたいです。ほかにも、「ネクストエイト」のメンバーそれぞれがいま、SNSでチャレンジをしていて、それが関係してくると思います。全員が、一人ひとり目立てる内容になっているんじゃないかな。この公演を見れば、ネクストエイトのメンバーが深く知れるようになっていると思います。

——公演のビジュアルも完成して、8組がスーツ姿で気合が入っているのが伝わってきます。

これまで、僕らはすごいプロジェクトのメンバーに選ばれたという自覚があまりなかったと思うんですけど、やっと、みんな芽生え始めたんじゃないですかね。だから、この公演をきっかけにネクストエイトがもっとグンと伸びるんじゃないかなと期待しています!

公演概要

福岡ネクストエイト全力公演 第一回「チャッカ」

出典: FANY マガジン

日時:
7月1日(土) 13:30開場 14:00開演
7月2日(日) 13:30開場 14:00開演
場所:よしもと福岡 ダイワファンドラップ劇場
出演:とらんじっと/インクルージョン/中村圭太/カーネギー/ザ・ローリングモンキー/出目?/太宰/パスタとパスタ
構成・演出:マンボウやしろ
チケット:前売2,500円 当日3,000円 配信1,500円
※オンライン配信チケットは後日発売予定

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