吉本新喜劇の未知やすえが、8月に還暦を迎えるのを記念して『未知やすえ60祭 還暦記念特別公演 ~お祝いしてくれなきゃ脳みそストローでちゅーちゅーしちゃうぞ~』を、大阪・なんばグランド花月(NGK)で開催します。ということで、6月8日(木)に発表会見が行われましたが、場所はなぜか大阪・なんばのカラオケ店――。なんと、やすえの念願だったという歌手デビューも決定したんです! 今回は、7月にリリースする初のソロ楽曲のお披露目も兼ねた、ダブルでめでたい記者会見になりました。
還暦記念でやりたいことは歌手デビュー!
やすえといえば、温和でチャーミングなヒロイン役かと思ったら、突如として「脳みそ、ストローでちゅーちゅーしたろか!」とキレる落差で人気を博してきました。また、同じく座員の内場勝則とのおしどり夫婦ぶりも、よく知られたところ。そんなやすえの還暦を記念して、8月7日(月)の誕生日直後の8月11日(金・祝)に特別公演を開催! さらに、やすえには“歌手”という新しい一面が加わります。
会見は、やすえの“ワンマンショー”で華やかに幕開け。披露したのは、デビュー曲の『めっせいじ』です。やさしい歌詞とメロディが心地良い王道アイドルソングで、最後はくるりとターンして還暦のお祝いカラーでもある赤のワンピースがふわりと揺れるという“キラキラ”な演出です。
司会・進行を務めた西川忠志は「何してるんですか! 還暦記念と聞いてたのに、歌手デビューって何ですか?」と驚きを隠せません。会見直前まで「歌手デビュー」について知らされていなかったという西川を尻目に、やすえがこう宣言しました。
「還暦記念イベントもやるんです。そのなかで、自分のやりたいことを考えたときに“歌手デビュー”って決めたんです!」
やすえは「60歳という感覚はあまりなかった」と言いながら、特別公演についても説明します。
「今年に入って、同級生からの年賀状とかに『60歳、がんばろうね』とか『還暦やね』という言葉をいっぱい目にするようになって、改めて60歳って大切な年なのかなと思ったときに、10年前、50歳のときもイベントをやらせてもらったので、還暦という節目に同い年の人やもっと上の人、若い人に『元気やな』って言ってもらえるようなイベントをしたいなと思って。自分から(吉本に)『やります!』と言いました」
アイドルのオーディション受けまくった過去
やすえは、歌手デビューにこだわった理由を「小さいころからの夢だった」と明かします。山口百恵など“昭和のアイドル”に憧れて中学時代からオーディションを受けていたそうで、「『スター誕生!』『ホリプロスカウトキャラバン』とかそういうのを受けて、ぜんぶ落ちて、通ったのが吉本だった」とぶっちゃけました。
そして、アイドル調のプロフィール「やすえの素顔」をパネルにまとめて紹介する一幕も。「理想のタイプの人」の欄に「かさばらない人」と書いたやすえは、「体型的にも存在的にもでしゃばらず、控えめ。あまり私のことを干渉しない小さい人」と説明します。
これに西川がすかさず、「それ、内場さんやん!」とツッコミ。ほかにも「将来の夢」に「内場くんと手を繋いで歩く」と書くなど、相変わらずのおしどり夫婦ぶりを垣間見せました。
令和ではなく“昭和”へのこだわり
デビュー曲『めっせいじ』では初めて作詞を担当。“アイドル・未知やすえ”としてこだわった点を力説します。
「難しかったですね。昭和とはいえ、アイドルを目指しているのでアイドルっぽい初恋? のような、キュンとするドキドキの初恋の歌詞を書こうと思ったけど、あまりに遠い昔なので忘れてしまったということで(笑)。大切な皆さんにメッセージを届けるつもりで書きました」
そして、最終的には自身の娘のことを思い描いて作詞したと語ります。
「2番の歌詞にある『宝物よ、あなたは』というのは娘に対する思いです。(娘が)学生時代、悩んでいる姿を見ていたときに、笑っている顔を見てホッとしたことがあるんです。総合的には皆さまに伝えたいという歌詞なんですが、もともとは娘に対する思い。スラスラと歌詞が出てきました」
やすえは理想のアイドル像について、こう明かします。
「いまのアイドルのように歌って踊って“身近な存在”ではなく、私たちの時代のアイドルはちょっと遠い存在でキラキラしていて……というイメージです。いまの若い人たちには昭和がまた流行っていたりするし、昭和という自分のなかでいちばん楽しかったころのアイドルを目指してがんばりたいなと思います」
アイドル衣装は紅白狙い!?
この日のやすえの衣装は、赤に白のアクセントが入ったアイドル風のワンピース。「アイドルといえば、紅白でしょう!? 紅白歌合戦を出ようと思われているんでしょう!?」と問い詰める西川ですが、やすえに「圧がすごいから!」とたしなめられていました。
今回の“歌手デビュー”については、新喜劇の仲間たちにも事前に明かしていなかったそうで、「恥ずかしくて……忠志くんにも今日、伝えたぐらいなんです」と話します。夫の内場にも「話は聞いてもらったけど、できあがった曲は聴いてもらっていない」とのことで、「(聴かせるのは)当日のお楽しみにしたいですね」と語りました。
一方、8月11日(金・祝)の還暦記念特別公演では、デビュー曲披露だけでなく、「もちろん新喜劇は必ずやらせていただく」と宣言。そして、「スペシャルなゲストにも来ていただこうかなと考えています。中身はまだ詰められていないですが、いまはひたすら歌の練習に時間を割いています」と明かすと、最後にこう決意表明しました。
「60歳という節目で、自分なりにがんばってきたことを、友だちや仲間に支えられてここまでやってきました。感謝と“まだまだこれからがんばります”を伝えたいです!」