吉本新喜劇の座員、もじゃ吉田がバレーボールVリーグ1部の強豪、パナソニックパンサーズの選手たちとコラボした公演が、7月2日(日)に大阪・なんばグランド花月(NGK)で行われました。『もじゃ吉田の新喜劇どうでしょう?inなんばグランド花月withパナソニックパンサーズ』と題された舞台には、パンサーズのエースで元日本代表主将の清水邦広選手をはじめとするチームのメンバーやOBの11人が出演。選手たちは新喜劇ならではのボケやコケにも果敢に挑戦してました。
芸人顔負けのボケを披露する選手も!
もじゃ吉田はこれまで、パナソニックパンサーズの公式YouTubeに出演したほか、今年3月のホームゲームで応援出演するなど、チームとの交流を重ねてきました。
そうして実現した今回のコラボ公演には、もじゃをはじめとするフレッシュな座員が中心になって出演。アマチュアバレーボールチームの挫折と再起を新喜劇ならではのドタバタで描きます。サボってばかりで練習に身が入らないチームメンバーには、1年前の大会で大敗した心の傷が……。しかし、新たに咲方響が加入したことでメンバーの情熱に再び火がつき、物語が動き始めます。
もじゃは、佐藤太一郎らにモップがわりに引きずり回されるオープニングから、ツッコミ役として舞台を牽引。さらに、諸見里大介の滑舌ネタに始まり、多和田上人のこぶだいイジりやレイチェルのボイスパーカッション、松浦真也のギター、そして清水啓之の「カーッ!」ならぬ「ハーッ!」まで、ノンストップでボケが繰り出されます。
咲方の友だち役の島田珠代は、ひときわ大きな拍手と笑いのなか、パンティーテックスをはじめとするギャグを連発しました。
パナソニックパンサーズの選手たちは、もじゃのチームの対戦相手として登場。監督役の酒井藍に呼び込まれ、清水邦広、深津英臣、兒玉康成、中村駿介、仲本賢優、今村貴彦、伊藤友健、西川馨太郎、新貴裕、小宮雄一郎の各選手に加え、2021年に引退したOBの福澤達哉さんが現れると、客席から大歓声が上がります。
自己紹介コーナーでは、清水選手が「バレー界イチ、肩幅広いです!」とアピールして笑いを誘ったほか、今村選手や兒玉選手らが芸人顔負けのボケを放り込むなど、舞台度胸は満点! 福澤さんは2年ぶりにユニホームを着て舞台に臨んだそうで、「今日、復帰しました!」と胸を張って拍手を浴びました。
深津選手が珠代とパンティーテックス共演!
新喜劇名物のコケる場面では、ルーキーの西川選手が1人だけコケずに棒立ちするという役回りに。西川選手は酒井に見つめられてもポーカーフェイスを通し、大物ぶりを発揮します。
ほかにも、キャプテン役・池乃めだかのギャグ「♪見下げてごらん〜」で、全員が息の合ったビックリ演技を披露するなどノリノリ。一方、練習やウォーミングアップのシーンで本気モードのスパイクやレシーブを披露し、その迫力に客席がどよめきました。
映像と生の舞台を融合させたクライマックスの試合シーンは爆笑の連続! 選手たちの熱演と、まるでスポ根漫画のような展開に客席も沸きます。試合の勝敗、もじゃと咲方の恋の行方――と、最後まで目が離せない舞台でした。
エンディングで再登場したパナソニックパンサーズ。清水選手は「緊張したけど、これだけ笑いが取れると、スパイクが決まるときぐらい気持ちよかった」とニッコリ。京都出身の福澤選手は「この舞台に立てる日が来るとは」と感激しきりで、「絶対出してくれ」とマネージャーに直訴したエピソードを明かしました。
さらに、諸見里から頭にかぶせられた赤いパンティーを持ったまま登場した深津選手が、珠代とパンティーテックスで競演する場面も! 「履いてませんでした」のひと言にパンサーズ全員がコケるなか、西川選手は劇中の設定を守って棒立ちし続け、またまた大爆笑が起こります。最後は、全員で黒豹をイメージしたパンサーズのポーズをカッコよく決めて、イベントは幕となりました。
今後も毎週出演希望!?
終演後、もじゃ、珠代、そしてパナソニックパンサーズの選手たちが囲み会見に応じました。もじゃは興奮冷めやらぬ様子で、この日の舞台を振り返ります。
「吉本新喜劇のお客さんとパンサーズの皆さんのお客さんが半々ぐらいだったんで、(選手たちが)出てくるまでウケるのかなと思ってたら、めちゃくちゃ笑ってくれて……本当に舞台を楽しんでくれてるんだなとすごくうれしかった」
「球技のなかでバレーボールがいちばん好き」という珠代は、ロサンゼルス五輪(1984年)で活躍した広瀬美代子選手の名前を挙げて、「すごいファイトの持ち主で、私はそこから生き方を変えました」と熱弁。
また、もじゃについて珠代は「むちゃくちゃかわいい後輩で、助けてあげたいと思わせる、そういう人格の持ち主」と話し、「今日は私、もうここで倒れてもいいと思った。新喜劇ってやっぱり愛。もじゃのためならって頑張りました」と振り返りました。
パンサーズの清水選手は「バレーボールの世界で生きてきたので、笑っていただけるって、こんな気持ちいいものなのかと思った。今日の経験を生かして、もっともっと笑いに走っていけたら」とコメント。「あの快感を、これからみんな求め出すと思う」とすっかりハマった様子で、第2弾を提案する珠代に、「週1でお願いします」とリクエストするほどでした。
「新喜劇とバレーボールの共通点は?」と記者に問われると、もじゃは「チームプレー。ミスをカバーし合ったり、助け合いできる部分が共通している」と回答。これに清水選手も「カバーし合うスポーツなので、どこかで修正ができる」とうなずきます。
もじゃが「今日、お笑いで失敗していた人はいる?」と聞くと、清水選手は「たぶん全員、胸張って帰れると思います。僕ら、(笑いの)満足のレベルが低いんだと思います」と返し、一同大爆笑でした。