「吉本新喜劇総選挙」はアキが2連覇達成! 千葉公平が2位大躍進で「“ありがてえ”のひと言」

昨年に引き続き今年も熾烈な戦いが繰り広げられた「吉本新喜劇座員総選挙2023」の結果発表イベントが、8月20日（日）に大阪・YES THEATERで行われました。10月8日（日）になんばグランド花月（NGK）で開催される『吉本新喜劇まつり2023〜選ばれし30名の座員たち〜』のステージに立てる30人は誰なのか？　中間発表からの巻き返しや波乱はあったのか？　25位までに入れなかった座員を対象とする世代別「じゃんけん選抜」の結末は？　気になるイベントの様子を、終演後の記者会見と合わせてお届けします。

注目ポイントは吉田×清水“因縁の対決”

進行役を務めたのはテンダラー（浜本広晃、白川悟実）と、総選挙の発起人である新喜劇の間寛平ゼネラルマネージャー（GM）、座長のすっちー。今年の総投票数が、昨年の77万184票を大きく上回り、85万2666票に達したと発表されると、客席からどよめきが起きました。

4人は、清水けんじが吉田裕に「自分より順位が下だったら座長を代われ」と迫っているといった裏ネタ・楽屋ネタを披露したり、昨年19位に入りながら“不正選挙疑惑”の目を向けられた太田芳伸をイジって笑いを誘います。

そしてこの日の主役である、総選挙にエントリーした80人の座員が会場へ。昨年1位に輝いたアキは、「思った以上に、各地に行っても声をかけてもらい、いいイベントだと思った」と“チャンピオンイヤー”を振り返ります。

15位の奥重に一同総立ちのブーイング！？

まずは25位から21位までを一気に発表。25位の松浦真也は、1位になった場合の公約として掲げていた『マイケル・ジャクソン新喜劇』上演がかなわず肩を落とします。24位の安尾信乃助は「うれしいですか？」「ありがとうございますか？」と自身のギャグで気持ちを表現しました。

選挙活動のため資金を注ぎ込んだにもかかわらず、中間発表から順位を下げたことに納得いかない表情を見せたのは、23位の谷川友梨です。22位には前回ランク外だった西川忠志が入り、マニフェストとして女性役など新たな役柄への挑戦を誓います。森田展義は、昨年からランクを落としながらも21位に食い込みました。

20位から16位も一気に発表。ここまで名前を呼ばれず落ち込んでいたという佐藤太一郎は、フタを開けたら20位で大喜び。19位には新名徹郎が入りました。18位のレイチェルは、ランクインの祝砲として「11月19日（日）に人生初となるなんばグランド花月での単独ライブをやる」と発表！

「願掛けで、中学生のときにおばあちゃんに買ってもらった浴衣を着てきた」という森田まりこは17位。高井俊彦も前回ランク外から16位に入りました。進行役のテンダラー・白川は、自身が率いる「ジ・白川バンド」のボーカルでもある高井の躍進に感無量です。

15位から11位に入ると、会場の空気はさらにヒートアップします。15位に入った奥重敦史には一同総立ちの大ブーイングが！　自分でもランクインの理由がわからないようで、「たぶん不正ですよね？」と自虐コメントで笑わせます。14位には鮫島幸恵、13位には高橋靖子と、マドンナ女優の健闘も光りました。

孫の学校の友だちにまで投票を頼み込んだという寛平GMは、12位に入ってガッツポーズで「ありがとうございます！」と歓喜。11位には、投票方法がわからないという人のためにブログに毎日リンクを貼り続けたという五十嵐サキが入りました。

珠代“神頼みなし”で5位にランクイン

10位からは1人ずつの発表に。10位は小寺真理！　東京・ヨシモト∞ホールで単独ライブのためイベントに出席できなかった小寺ですが、電話で「去年より（順位が）落ちたのはショックですが、すごく楽しい期間を過ごさせていただいた」とコメントを寄せました。

9位で清水けんじの名前が呼ばれると、本人より先に吉田裕がガッツポーズ！　そんな吉田は8位に入りました。吉田は、清水から「座長交代」を迫られたプレッシャーから、「勝てなかったらどうしようと、唇にヘルペスが2個もできた」と明かしながら、ほっとした表情です。

7位の酒井藍は、「せっかく7位にしてもらったんで……」とスカートの中をチラ見せサービスするはずが、まさかのハプニングが起こって大あわて！　6位に入ったベテランの辻本茂雄は、今回の総選挙に不参加だった若手座員に向けて、「もっと勇気もって出てほしい」と呼びかけました。

5位の島田珠代は「今回はおもしろさだけでなく美貌もほしいと思い、たかおみゆきちゃんと、美人の神様がいる八坂神社さんに行ったら……工事中でした」と、神頼みなしでトップ5入りしたことを告白。4位は山田花子で、「毎日、アメブロにリンクを貼りつけてアピールしていた」と話しました。

清水啓之＆森田まりこが歓喜のハグ！

いよいよトップ3の発表です。3位はすっちー！　7月に発表された速報では1位だったため、「くそー！　ぬか喜びさせやがって！」と悔しがります。2位は千葉公平！　前回の10位から一気に2位まで駆け上がり、「こんな関東人をかわいがっていただいて、本当にうれしい」と喜びました。

1位に輝いたのは今年もアキ！　2連覇を決めたアキは、「総選挙がすごく盛り上がっているので、ここから新喜劇全体が盛り上がったらいいなと本当に思っている」と挨拶しました。

10月8日（日）の「吉本新喜劇まつり」に出演できるのは30人。残る5枠は、20代～60代以上の各年代の「じゃんけん選抜」で決まります。ここでも、劇的な展開の連続でした。

60代以上の部は、はじめ1人だったため不戦勝で決定。20代の部は、アイドルユニット・秘蔵っ子でともに活動する小林ゆうと重谷ほたるの最終決戦となり、重谷が勝利しました。30代の部を制したのは清水啓之。妻・森田まりことの歓喜のハグで拍手を浴びます。

40代の部は、服部ひで子が1回のじゃんけんで勝ち残る強運ぶりを発揮。50代の部は、たかおみゆき、森川隆士、今別府直之の対戦でたかおが勝利し、珠代と抱き合って大喜びしました。

寛平GMは、「また来年もやりますのでよろしくお願いします！」と第3回総選挙の開催も明言！　ひときわ大きな拍手が起こり、イベントは幕となりました。

アキ「落ちることの怖さあった」

終演後の会見には、寛平GMを含む上位25人と「じゃんけん選抜」5人が出席。寛平GMは「みんな本当によう頑張った。じゃんけんがこんなに盛り上がるとは。見てて楽しかった」と座員たちを労いました。

王座に輝いたアキは、「2連覇といっても新喜劇はチームなので、こうして盛り上がって、視聴率が上がったり営業が増えたりしたらいい」と期待を寄せながら、追われる立場だった今回の総選挙をこう振り返ります。

「2位や3位になったら、１年間なにしてたんやろうと思っちゃいますし、落ちることの怖さがあった。お祭りといいつつ、順位のドキドキ感はずっとあった」

そして、「お祭りだけで終わらせるのではなく、いろいろ仕掛けていきたい」と決意を新たにしました。

2位の千葉は、「僕としてはびっくり。さかのぼったら、去年の順位（10位）もびっくり」と興奮冷めやらぬ様子で感謝します。

「東京でいろいろやってダメでしたが、お笑いを続けたくて、いままでの何かを生かせる場所はないかと行き着いた場所で、これだけ座員のみなさんにもお客さんにも知っていただけたのが“ありがてえ”のひと言です」

そのうえで千葉は、「せっかく応援していただいているので、来年は打倒アキさんで頑張りたい」と宣言しました。

すっちーは「悔しいのもありますけど、イベント自体がすごく盛り上がったのが、自分も参加しててよかった」と語ります。酒井は「すごくうれしいです。7月7日の速報で7位をいただいて、７７７や！　よし！　1位いけるやん！　と言ってたら……7位でした」と笑いをまじえてコメント。吉田は「いちばんうれしいのは清水さんに勝てたこと」と、ここでも安堵の表情を見せました。

【吉本新喜劇座員総選挙2023　最終結果】
総投票85万2666票（昨年：77万144票）

1位アキ（50,002票）
2位千葉公平（48,494票）
3位すっちー（47,254票）
4位山田花子（37,380票）
5位島田珠代（35,668票）
6位辻本茂雄（34,967票）
7位酒井藍（34,798票）
8位吉田裕（28,587票）
9位清水けんじ（27,658票）
10位小寺真理（24,701票）
11位五十嵐サキ（23,701票）
12位間寛平（22,547票）
13位高橋靖子（20,117票）
14位鮫島幸恵（18,676票）
15位奥重敦史（17,799票）
16位高井俊彦（15,272票）
17位森田まりこ（14,375票）
18位レイチェル（14,320票）
19位新名徹郎（14,162票）
20位佐藤太一郎（13,599票）
21位森田展義（13,590票）
22位西川忠志（13,578票）
23位谷川友梨（13,553票）
24位安尾信乃助（12,593票）
25位松浦真也（12,482票）