BSよしもとと全国の自治体がタッグを組む地域創生イベント「うた自慢まち自慢」の大阪市24区版が、12月11日(月)に大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA SSホールで開催されました。全国の市町村の首長を先頭に、地域一丸となってまちの魅力を全国へと発信する“のど自慢大会”であるこのイベント。その特別編となる「大阪市24区大会決勝戦」は、予選を勝ち上がってきた5つの区の区長が、自慢の歌声と趣向を凝らしたパフォーマンスで地元の魅力をPRしました。
司会に西川きよし、審査員にオール巨人(オール阪神・巨人)、♡さゆり(かつみ♡さゆり)、ナビゲーターに浅越ゴエ(ザ・プラン9)、福本愛菜と、吉本芸人&タレントたちも集結。応援に詰めかけた区民たちとともに、イベントを大いに盛り上げました。このイベントの模様は12月30日(土)15:00〜17:00にBSよしもとで放送予定です。
住みます芸人たちが自分の区を熱烈アピール
きよしがかつて司会を努めた伝説の人気番組「素人名人会」でおなじみのバンド「ごもくめし」の伴奏に乗せて、“鐘つき”を担当する西川かの子が鐘の音を響かせると、きよし、ゴエ、福本が舞台へ。審査を行うのは、オール巨人、♡さゆり、京阪神のエリア情報誌「Meets Regional」の松尾修平編集長、吉本の地方創生プロジェクト総責任者の泉正隆・よしもとエリアアクション社長です。
この日の舞台に立つのは、各区が制作した1分間の「まちの魅力PR動画」による1次審査を通過した5つの区。パフォーマンスのあとにはこの動画も上映され、両方を合わせた評価で結果が決まります。
トップバッターは此花区。樹木のかぶりものを着た髙橋英樹区長を中心に、花に扮したメンバー、地元・住吉神社だんじり会の和太鼓奏者がズラリと並び、大阪・関西万博のテーマソングであるコブクロの『この地球の続きを』を歌いました。
此花区住みます芸人・かりんとう(かわばたくん、宮本昌彦)からは、「むちゃくちゃやさしい人がいっぱい。3歳の娘と散歩してたらおばあちゃんがおこづかいをくれる」「万博の1000日前からイベントを行って盛り上がっている」と熱烈アピールも。
♡さゆりは「ダンスがこれだけ揃っているのは、どれだけ練習されていたのか。チームワークを見ました」と拍手を送りました。
続いては西淀川区。中島政人区長がたった1人で登場すると、玉置浩二の『メロディー』を熱唱します。歌い終えた中島区長は、「地元の皆さんの顔を思い浮かべながら目を閉じて歌った」とひと言。
松尾編集長は「千船(西淀川区の地名)あたりのスナックの光景を見ているよう」と情報誌編集長ならではのコメント。巨人も「緊張感が伝わってきて、それが心地よかった。かっこいいし歌もうまい」と絶賛します。西淀川区住みます芸人・スキンケア大学(ちかや、吉野大)は、「海外の方もたくさん住んでいて、人情味がある街」とまちの魅力を解説しました。
ラップ、弾き語り、合唱……バラエティに富んだ熱戦に!
3番手・生野区の筋原章博区長は、なんとキャップにパーカ、ダボダボのパンツというヒップホップスタイル。地元で活動するラッパーのvite(ヴァイト)や大阪府立わかば高等学校で学ぶネパール国籍の学生など、バラエティ豊かなメンバーでラップを披露しました。
79歳になる町会長が歌詞を書き、viteが曲に仕上げたオリジナルで、「さっきまで稽古してました。必死でやりました」と筋原区長。
生野区住みます芸人・田津原理音も、区民の5人に1人が外国人というグローバルなまちであることに加え、「物づくりの街で、メガネやゴムの工場などが有名。銭湯が大阪市の中でいちばん多く、コリアタウンをはじめどこに行ってもおいしいものが食べられる」と熱弁!
大正区の古川吉隆区長は、着物姿にギターを抱えて登場。歌詞を公募して制作したオリジナル曲『昭和山の歌』を、三線やギター、コーラスを担当する区職員とともに歌います。昭和山とは、大正区を一望できる高さ33メートルの人工山。沖縄、奄美、九州をルーツとする人たちが多く住んでいるエリアのため、着用しているのも沖縄の着物です。
「ギターを弾きながら歌を歌われるなんて難しいのにすごい!」と感動する♡さゆり。大正区住みます芸人・ZUMA(しんこだ、ひかる)は「すごくチームワークがよくて、人情の街。おいしい沖縄料理もたくさんある。ぜひ遊びにきて!」と呼びかけました。
トリを飾ったのは都島区。藤岡慶子区長が、区内で活動する2つのコーラスグループを率いて、『切手のないおくりもの』を聴かせます。年齢もさまざまなグループには、なんと96歳のおばあちゃんも!
都島区住みます芸人・ボロボロバイセコー(山中良介、福井大介)は、「区の団結力があることプラス、人情にもあふれている。飲み屋ばかりではなくオシャレなスポットも増えている」と力説。♡さゆりは「皆さんの一体感で、ちょっと泣きそうになりました」、松尾編集長は「大団円という感じ。イベントのエンディングのようで感動しました」と、審査も軒並み高評価でした。
結果発表を待つ間、まずは巨人が自慢の喉を披露。鳥羽一郎の『帰港節』を力強く歌い上げると、客席には自然と手拍子が広がります。さらに、観客による“飛び入りタイム” でも盛り上がりました。
厳正なる審査の結果、優勝は都島区に! 大歓声が上がり、舞台上も客席も沸きに沸きます。藤岡区長は「胸いっぱい。とても素敵な皆さんと交流できたことが本当にうれしい。これから万博に向けて皆さんで盛り上げていきたい」と喜びを爆発させていました。
きよし、残りの都道府県を46年かけて回る!?
イベント終了後、藤岡区長ときよし、巨人、♡さゆり、かの子が囲み会見を行いました。
昨年は沖縄県の首長が集まって行われた「まち自慢うた自慢」ですが、「大阪は勝るとも劣らないぐらいのパワフルさ。本当に真面目にお稽古されてここに登場されたのがよくわかった」と健闘をたたえるきよし。
巨人は「1人で歌った区長さんも、僕は高得点やったんですけど、(都島区は)あれだけたくさんいてはるのに個人個人が手を抜かずにやっておられたのがすごいと感じました」と語ります。これには♡さゆりも、「後ろのほうで、絶対に前から見えない方も、全力で笑顔で歌ってはるんですよ。私も、見えへんとこでも一生懸命やらなあかんなあと思いました」とうなずきました。
一方、鐘つきの大役を終えたかの子は、「(初めてなのに)一発で叩けたことが、私ごとながらびっくり。DNAに組み込まれていた」と笑顔。ただ、すべての区が素晴らしいパフォーマンスを見せたため、鐘1回で強制終了する機会がなかった、とも。
「皆さんの団結力と、一生懸命やられてる感じが、ジワジワと伝わりすぎ、結局、連打に次ぐ連打となってしまいました」とうれしそうに語りました。
優勝した藤岡区長は「一人ひとりが力を合わせたら、優勝という結果をいただけて、本当に感慨深くてありがたく思っております」と喜びを語ります。
幅広い年齢層のメンバーが親しみやすい曲であることと、歌詞の素晴らしさが決め手になり、『切手のないおくりもの』を歌唱曲に。9月の区民まつりまでに何度か練習し、決勝戦進出が決まってから、さらに稽古を重ねて臨みました。藤岡区長は「今日いただいた皆さんの思いを力に、次に向けていろいろ頑張っていきたい」と決意を新たにしました。
昨年の沖縄県、今回の大阪市と年1回のペースで実現したこの「うた自慢まち自慢」イベント。このあとも各都道府県が続くのか?との質問が出ると、「あと46年、やる?」とかの子に振られたきよしが「いけるやろう、それぐらい!」と堂々宣言していました。