川畑泰史が近畿大学で「新喜劇の作り方」を熱く講義!「学生さんが前のめりで、ものすごく楽しかった」

吉本新喜劇の川畑泰史が12月19日(火)、20日(水)の2日間、東大阪市の近畿大学で「新喜劇」をテーマにした特別講義を行いました。「川畑泰史と近大版新喜劇を作ろう」と題された講座には多くの学生が参加。笑いや舞台についての座学に始まり、新喜劇の実践まで、元座長の川畑が楽しくて真剣な講義を繰り広げました。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

新喜劇作りを真剣に楽しむ学生たち

吉本興業と近畿大学は2016年に包括連携協定を締結し、笑いに関する研究や教育に共同で取り組んできました。今回の講座もその一環で、初日は「お笑い」「演劇」「吉本新喜劇」について講義。プロットや脚本のポイント、ベテラン座員と若手座員の配役、稽古と本番の違い、新喜劇の笑いなどについて、川畑自身の経験をもとにレクチャーしました。

迎えた2日目は体験型講義で、台本を使って学生と一緒に「近大版新喜劇」を作ります。この日、使用した台本はNSC(吉本総合芸能学院)で実際に使われていたもの。初日に決めたチームに分かれて、学生たちが芝居を見せ、川畑が改善点をチェックし、それを踏まえて再度芝居をします。川畑は学生に「新喜劇のように、やってみてブラッシュアップというのを体験してもらえたら」と語りかけました。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

台本を片手に熱演する学生たち。自分たちなりに台本をアレンジして、芝居を進めていきます。台本を一から考えてくる気合の入ったチームもあって、川畑は「すごい!」と絶賛しました。

川畑は、セリフのワード選びや言い方、動き、登場人物の関係や設定などをチェックしていきます。とくにボケのセリフについては、「こうしたほうがいい」と具体的にアドバイス。川畑が、セリフに出てくる人物の関連性について例をあげて細かく説明すると、学生たちから笑いが起こるシーンも。すべてのチームが芝居を終えると、15分間のブラッシュアップタイムに入りました。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

より面白い芝居にするための話し合いは、時折、笑いが起こるチームもあれば、台本にいろいろと書き込んでいくチームもあるなど、どこも試行錯誤。なかには川畑に直接、質問をする学生もいます。15分経過しても稽古が終わらないチームもありましたが、川畑は「われわれも合わせきれないまま幕が上がることもある」と言いながら、2回目の芝居がスタートしました。

学生たちは川畑のアドバイスを取り入れて、“進化”させた芝居を披露します。1回目にはなかった歌を入れたり、川畑からの指示以上にセリフをプラスして工夫したチームもありました。川畑はテンポや見やすさ、雰囲気が1回目よりよくなっていると笑顔を見せました。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

川畑にとっても「意味のある時間」に

特別講義の最後は「新喜劇クイズ」。具体的なセリフとそれに対するボケを数パターン挙げて、どれが正解かを考えます。川畑は正解のボケを丁寧に解説する一方、「どちらも正解、でも僕はこっち」と“好み”を明かす問題もありました。

川畑は「時間があれば、みんなで面白いツッコミを考えて、それをパクろうかなと思ってた」と笑わせると、最後にこう挨拶して教壇を降りました。

「いつもは頭の中にあるだけのものを整理して言語化するということが、自分の芸人人生の中でもすごく大きく、意味のある時間を過ごさせてもらいました」

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

講義終了後も学生から質問を受けていた川畑は、「学生さんが前のめりで、やらせてもらってものすごく楽しかった」と笑顔を見せます。そして、次回に向けた意気込みを話しました。

「最近はコミュニケーションを取るのが苦手という若い方が多いと聞いたので、お笑いを使ってコミュニケーションを取っていくようなお話をさせてもらえれば。そして、もう少し深く、新喜劇についてもお伝えしたいと思います」