『THE SECOND ～漫才トーナメント～2024』グランドファイナル（5月18日開催）で大会史上最高得点をたたき出して王者となったガクテンソク（よじょう、奥田修二）が、5月31日（金）に東京・池袋の「よしもとアカデミー東京校」で特別授業の講師を務めました。芸歴19年目の2人は、笑いを交えつつ、現役アカデミー生に向けて落ち着いた授業を展開。生徒たちの質問にも丁寧に答えていました。
現役生も拍手で優勝をお祝い！
よしもとアカデミーは、エンターテインメントの世界で活躍する人材を育成する吉本興業の総合教育機関。国内最大規模のお笑い養成所であるNSC（吉本総合芸能学院）をはじめとした5つのスクールで構成され、人気芸人ら豪華講師陣が実践的なカリキュラムで日々授業を行っています。
万雷の拍手のなか、教室に現れたガクテンソクの2人。司会のタケトが「『THE SECOND』の優勝、おめでとうございます！」と称えると、「ありがとうございます」と深く頭を下げ、さらに大きな拍手が教室を包みました。
優勝から2週間ほどたった現在の状況について、奥田は「いやー、忙しい」と笑顔を見せます。とはいえ、夜遅くまで仕事が入ることは少ないそうで、よじょうは「いい感じに仕事も増えて、ちょうどいいおじさんに合ったスケジュールです」と、うれしそうに報告しました。
「みんなで助け合って長くやってほしい」
ガクテンソクは、2005年のM-1グランプリにアマチュアとして出場し、いきなり準決勝まで進出。その後、NSCに入学せずに吉本興業に所属した経緯があります。
奥田は当時について「NSC出身者は友だちがおってええなあと思っていました」と振り返りながら、実体験からNSCで学ぶ意味を力説しました。
「センターマイクまでどうやって行くかもわからなかった。小走りなのか、歩くのか、走るのか……。そういう基本（の習得）に時間がかかったので、ほんまにNSCで習っといたほうがよかったです」
その後、授業は芸人を目指す現役アカデミー生たちとの質疑応答形式で進行しました。「ネタづくりで意識していること」を聞かれた奥田は「ネタのことなら、オレやな。1億対0でオレがつくっているから」と笑わせたうえで、こう答えます。
「最初のうちは、思いついたテーマをやればいいと思うんです。やっているうちに、このテーマは自分には似合わないとかわかってくる。将来的にどこから芽が出るかわからないので、こだわりなくいろんなところにいろんな種を植えて、たくさん試したほうがいいと思います」
その後もさまざまな質問に、王者らしく堂々と、丁寧に答えていったガクテンソク。最後はよじょうが、『THE SECOND』の優勝まで19年かかった自身を引き合いに出して、「なかなか思っている通りに、すぐには売れないと思うんですけど、みんなで助け合って長くやってほしい」とエール。奥田も「（『THE SECOND』の出場資格が得られる）15年以内にケリをつけてください」と参加者に発破をかけていました。
アカデミー生に送る“苦労人”からのアドバイスとは！？
授業後の囲み会見で、奥田は「僕らが始めた19年前と違って、ぼやーっと何となくで（お笑いを）始めてないんだろうなと思いました。明確にやりたいものを持って入学されているのがすごい」と、生徒たちの印象を語ります。
また、よじょうも「おちゃらけている人は、いっさいいなかった。にらんでくる人もいなかったので、イメージと違いました」と、真剣に学ぶ生徒たちに驚いていました。
記者からあらためて、これからエンターテインメントの世界で生きるよしもとアカデミー生へのアドバイスを求められると、奥田は『THE SECOND』で優勝したことで、むかし仕事をしたスタッフと再会することが増えたことを報告。そのうえで、こう話しました。
「一生懸命、一個一個の仕事をやっていたら、そうやって何年後かに生きたりもする。誰かは絶対見てくれていると思うんで、一生懸命全力でやったほうがいいと思います」
さらに、よじょうは自身が『THE SECOND』の決勝でもまったく緊張しなかったという強心臓ぶりを明かしつつ、「アカンほうが当たり前という心構えを持っておくと、ちょっとは気が楽になるんじゃないかな」と、メンタル面のアドバイスを送ります。
そして最後は2人そろって、「いつか仕事でご一緒できることを楽しみにしています」と期待を込めていました。
よしもとアカデミーは2025年度生徒募集を6月1日から開始しています。詳細はこちらから。
