吉本新喜劇座員の千葉公平と元和牛の水田信二による異色ユニットが、9月7日(土)に京都・よしもと祇園花月で初ライブを開催しました。『THE GION COMBINATION LIVE~千葉公平×水田信二~』と題されたこの公演では、水田が書いた漫才とコントに加え、新喜劇を披露。お互いに持ち味を発揮しつつ、新鮮な一面を見せるライブになりました。
ユニット漫才からスタート
このイベントのきっかけは、YouTube「よしもと祇園花月チャンネル」での共演。千葉がコンビ(ギンナナ)解散後、吉本新喜劇に所属することになったきっかけや、水田のプライベートなどをざっくばらんに語り合い、意気投合しました。
ライブがスタートすると、オープニングから漫才を披露して観客を喜ばせます。コンビ名は、祇園花月の隣にある喫茶店の店名を拝借して「コロラド」。2人とも漫才をするのは久しぶりで、千葉に至っては実に5年ぶりなので緊張気味です。
千葉が水田と漫才をすることに恐縮しながら、「だって、(和牛は)すごいコンビだったんだよ!?」と客席に問いかけると、水田は「すごいコンビでしたー!」と胸を張り、お客さんは大笑い。15分以上に及ぶ漫才は、お互いの結婚生活や新喜劇の話題など、さまざまな角度から笑いに変えて、終始、笑いに包まれました。
続いてはコントを披露。千葉が、あることに対して電話でクレームを入れるシチュエーションからネタが始まりますが、電話口のアナウンスがやたらと長く、なんとも歯がゆい展開。最後はまさかのオチで、お客さんは大ウケでした。
新喜劇のボケとツッコミに感激する水田
後半の新喜劇には、千葉と水田だけでなく、囲碁将棋(文田大介、根建太一)も出演! そのほか、高橋靖子、太田芳伸、瀧見信行、もじゃ吉田、大黒笑けいけい、けんたくんといった顔ぶれも新喜劇初挑戦の水田を盛り上げます。
タイトルは「兄弟の絆にいらんことすな」。花月旅館の向かいにあるうどん店の店主・千葉は、旅館の女将・靖子に恋心を寄せています。うどん店のバイト・水田と番頭の瀧見は千葉の恋を応援しますが、旅館に借金取りの太田たちがやってきて事態は一変。
音信不通の女将の弟・けいいち(大黒笑けいけい)が借金をしたというのです。そんなさなかにけいいちが旅館に帰ってきて……。借金取りの太田が「邪魔すんで~」と入ってくると、「邪魔すんねやったら帰って~」という、新喜劇おなじみのくだりを水田が決めて、ガッツポーズ!
その後も繰り出される新喜劇ならではのフリ、ボケ、ツッコミのたびに水田は「フーッ!!」と喜びを噛み締め、太田に「あいつ、なんやねん!」とツッコまれていました。さらに、借金取りの太田の助っ人役として、囲碁将棋の2人が登場! 舞台を大いに盛り上げました。
「バリバリのころの千葉さんを思い出した」
エンディングでは、千葉、水田、囲碁将棋がステージに。千葉は「何とかなるもんですね!」と満足そうに語ります。千葉のことを「直属のアニキ」と慕う囲碁将棋の2人は、「千葉さんが、東京でコントやMCをやられていたバリバリのころを思い出した」と懐かしそう。根建はこの日のステージについて、「漫才、コントがガチすぎて、即興コンビがやるネタじゃない」と、そのクオリティの高さに舌を巻きました。
千葉と水田のネタ合わせのエピソードを明かす一幕も。最初の打ち合わせで水田がネタ台本を持ってきたそうで、千葉は「あ……マジのやつだ」と受け止めたものの、「最初はできる気がしなかった」といいます。
千葉は「ぶっちゃけ、水田くんは冷徹な人だと思っていた」とも。しかし、実際に練習が始まると水田はいつも笑顔だったそうで、練習後には水田から「セリフ通りじゃなくていいので、千葉さんの言葉でやっちゃってください!」という優しい言葉が並ぶLINEが送られてきたのだとか。これには、千葉も「女だったら抱かれてるなって……」とすっかり惚れ込んだ様子でした。
一方の水田も「めちゃくちゃ楽しかったです!」と笑顔で語り、お互いにいい刺激を受けたユニットライブとなりました。