国内最大級の国際協力イベント『グローバルフェスタ JAPAN 2024』が9月28日(土)、29日(日)の2日間、東京・新宿住友ビル三角広場と新宿中央公園で開催されました。2日目のメインステージのイベントにはココリコ・田中直樹が登場。カンボジアで行われている地雷除去活動について学ぶトークショーに参加しました。
地雷除去装備の重さにびっくり
『グローバルフェスタ JAPAN』は、外務省と国際協力機構(JICA)、国際協力NGOセンター(JANIC)が共催し、国内外で活躍するNGO・NPO、国際・政府機関、大使館、学生団体、企業などさまざまな団体が参加するイベントです。
ココリコ・田中が参加したトークショー「世界をつなぐ平和への願い ~地雷除去支援でミライを紡ぐ~」には、「日本地雷処理を支援する会(JMAS)」事務局長の徳益喜平氏、企画担当理事の立花尊顯氏、カンボジア復興支援担当の式美樹氏、コマツの柳樂篤司氏、外務省国際協力局審議官の日下部英紀氏が登壇しました。
ココリコ・田中は、国際協力の最前線で活躍する日本人を描いたドラマ『ファーストステップ3 ~世界をつなぐ平和への願い~』(BSよしもと)で、JMASの職員役を演じています。
トークショーでは、JMASの立花氏が地雷の模型を見せたり、地雷の見つけ方を教えたりしながら、地雷除去活動の実態を紹介しました。実際に地雷除去作業員が使用するヘルメットや防護服、地雷探知機といった装備一式を着用した田中は、あまりの重さに驚いた表情を浮かべます。
「すごく重いです。ヘルメットも想像より重かったですし、探知機もかなりの重さです。これを装備して、さらに緊張感が加わるなかで何時間も作業するとなると、疲労は計り知れないと思います」
地雷除去後のインフラ整備も支援
コマツの柳樂氏は、活動の目標について「地雷除去が最終ゴールではありません」と話します。コマツとJMASは、地雷除去以外にもカンボジアの道路整備や農業支援、学校建設に携わっていて、現地の人たちが自立できる環境を作っていくことをゴールに据えていると説明しました。
これを聞いた田中は、改めて活動の意義を感じた様子でこう話します。
「(地雷を)除去をして終わりではなく、その先の生活も含めてケアをしていく。現地の方が、生まれた場所で当たり前に生活できるようにすることは、とても大きなことだと思います」
その後も、重機を利用した地雷除去作業などについて話を聞き、トークショーは終了。最後に田中は、集まった観客に次のように語りかけました。
「僕も今回、ドラマの役を通して、世界中に 1億個、地雷が埋まっていることを知りました。自分も知らなかったので、やはり知っていくことは大事だなと思います」
田中「カンボジアに行ってみたい」
イベント終了後、ココリコ・田中とコマツの柳樂氏、JMAS事務局長の徳益氏に話を聞きました。
――本日のイベントの感想を教えてください。
田中 地雷除去について詳しくお話をうかがえて、とても勉強になりました。実際に防護服も着させていただいたんですが、重くて暑いなかで緊張感のある作業を行う大変さを、少しだけ実感することができました。
――現地で作業している方々の話を聞いて、どう感じましたか?
田中 やはり知らなかったことだらけなので、世界の地雷に関する状況を、自分も伝えていかなくてはいけないと思いました。『ファーストステップ3』に出演して、世界には地雷で住む場所や親を失ってしまう子どもたちが多くいる事実を知り、ショックを受けましたが、そうした事実を自分ももっと発信していけたらと思います。
――柳樂さんと、徳益さんは、これまでのカンボジアでの活動を振り返って、どのようなやりがいや手ごたえを感じていますか。
柳樂 30年前のカンボジアはいまよりも、もっと重たい雰囲気でした。戦争が終わったばかりで、足のない方もたくさんおられました。でも、それからどんどん復興していくことで、人々は変わってきています。いまでは日本よりもエネルギーを感じるかもしれません。
田中 それは嬉しいですね!
柳樂 田中さんがもしカンボジアに行かれると、おそらく子どもたちは「よくぞ、日本から来てくれました」と手を振ってきますよ。その、ものすごく純粋でキラキラした目を見ると、逆にエネルギーをもらうんです。
徳益 地雷がなくなって、小学校も綺麗に建て替えられて、嬉しそうに勉強している子どもたちの顔を見ると、私もやはり活動をやってきて良かったなと思いますね。
田中 素晴らしいですね! 地雷除去だけではなく、道路や学校を造るなど、その後の生活まで含めて、責任をもって支援されていることが本当にすごいと思います。
――そうした支援活動は、国際社会における日本の信用にも繋がりますよね。
柳樂 おっしゃる通りで、「日本人がここまで助けてくれるんだ」と感謝をしてもらうことは、日本にとってもメリットがあると考えています。地雷に苦しむ現地の方を支援する過程で、日本を好きになっていただければ、両国の良好な関係にもつながると思います。
徳益 海外にも地雷除去の団体はありますが、われわれのようにスタッフが常駐して、技術支援をしている団体はありません。これは、日本が信用を得ることにも繋がると思っています。
――最後に今後、地雷除去活動にかかわってみたいという若い人や、国際協力活動に参加したい人へメッセージをお願いします。
徳益 まずは地雷に関する現地の状況や、われわれの活動について知っていただきたいです。そして、国際協力のために自分のできることを考え、実行していただきたいと思います。
柳樂 まずは勇気をもって、1歩を踏み出すことが大切だと思っています。そして、国際協力の活動を行うには、専門性とコミュニケーション能力を身につけていただきたいと思います。
田中 まずは若い方がこの状況を知ることがいちばん大事だと思います。地雷除去のことをもっと知ってもらえるよう、自分もこうしたイベントなどに積極的に参加できたらと思いました。
徳益 田中さんのように、メディアなどで影響力を持って発信することは、われわれにはできません。それも、とても大切な国際貢献だと思います。ぜひ発信をしていただきたいですし、よかったらカンボジアの現場もご覧になってください。
田中 ぜひ、行ってみたいです!
ドラマ「ファーストステップ3~世界をつなぐ平和への願い~」は外務省のYouTubeチャンネルで視聴できます。
外務省YouTubeチャンネルはこちらから。