『ガクテンソク奥田のGossip Times』vol.52 衰退期に入っているテレビ…未来につながるヒントは過去のテレビのゴシップ!?

ガクテンソク奥田のGossip Times

国内外で噂されている、ニュース、芸能、オカルトなど、ウソかホントかわからない様々なゴシップを紹介。このコラムで是非『ゴシップ通』になってください。

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私ごとではありますが本が出ました! ガクテンソク奥田初エッセイ『何者かになりたくて』でございます! 全国の書店でお買い求めいただけますし、各種ECサイトでも購入できますので、ぜひともチェックしてみてください!こちらはただの告知です! 本編とは一切関係ございません! すいません!

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

本の告知からスタートしましたが、今月も元気に始めてまいりましょう、ゴシ〜ップ・ タイムス!

今月のオープニングは懐かしのテレビ番組『クイズ!世界はSWOW BY ショーバイ!』での「ミリオ〜ン・スロット!」というキメ台詞からいただきました。こちらのオープニングは本編とは少しだけ関係があります。

今回のテーマは、ズバリ『テレビ』です。もちろん家電の方ではなくメディアの方です。まぁ家電の方でもメーカーによっては買い替えを促進するため、時限爆弾的に故障するように作られているなんてゴシップもありますが、僕はそのメーカーのテレビを13年使っているので、結局『個体差』という普通の結論に至りそうです。

しかし、メディアとしてのテレビは確実に苦境に立たされています。この状況を良くしようと様々な方が尽力されていると思いますが、それを打破する答えはきっと誰も持っていないのだろうと思います。ではこういう時どうすべきか?

答えはゴシップが知っている!!!!

そう! こういう時こそゴシップの出番なのです!

ここまで大きくなった、いや大きくなりすぎたといってもいいテレビですから、ここまでに発展する要因となったゴシップが必ずあったはずなんです。今まさに衰退期に入っているテレビですが、逆にいえばようやく過去を振り返るタイミングに入ったともいえます。未来を見るのも大事ですが、未来が見えないならば過去を見ることも大事です。なので過去のテレビのゴシップを振り返り、未来につながる何かしらのヒントを見つけ出そうというのが今回のテーマとなります。

そもそもテレビ放送が始まったのは1953年。まずNHKが放送を開始し、その年に初の民放として日本テレビが放送を開始します。そのあとTBS、テレビ朝日、フジテレビが開局します。

今ではNHKがお堅いイメージで、民放の方が柔らかいイメージですが、テレビ放送が始まった頃は、民放がお堅いニュースのイメージで、NHKがスポーツや音楽やドラマなど、寛容というイメージだったそうです。それは、民放側に読売、朝日、毎日の大手新聞3社が付いていたことが要因だといわれています。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

しかし、まだまだテレビの普及率はさほど高くなく、メディアのど真ん中は新聞で、娯楽のど真ん中は映画だといわれていた時代に、これからの発信の最大手はテレビに移行していくのではないかと考えた人物がいます。それが、田中角栄です。

39歳で郵政大臣になった田中角栄(←普通に書いたけど今の俺の3つ下やん!)は、まずテレビの放映免許を地方にも広く交付して、さらに民放テレビ局と新聞社の統合を始めます。

今だと、たとえば読売新聞系列が日本テレビで、日本テレビ系列のテレビ局が各地方にあるというイメージですが、そもそも全部違う事業者だったのを、田中角栄がなかなか強引に一本化したんです。それ以前は朝日新聞がTBSと連携していて、毎日新聞がテレビ朝日と連携したりしてたんです。

あ! この角栄の政策に関しては賛否両論がめっちゃありますが、今回は一つの事実として書いているので、気になる方は『角栄 テレビ 負の遺産』とかで調べたら色々出てくると思いますのでよかったら。

さらに一本化したと同時に、一つの番組を違う系列で放送することを禁止しました。その結果、各系列にそれぞれの色が出てくるようになります。

日本テレビは、やはり民放第一号でもありますから、メディアとしてテレビにできることを広く模索するようになります。『キューピー3分クッキング』『笑点』『火曜サスペンス劇場』『今日の出来事』などの長寿番組が多いことや、24時間テレビのようなチャリティー番組があるのもその名残りかもしれません。

TBSは系列局が多かったので、地域のニュースを報道するネットワークが強いという特徴があり「報道のTBS」と呼ばれるようになります。
今では日本国内だけでなく、海外にも事業所を設置したり、海外のテレビ局と連携したりして、ネットワークをグローバルに展開しています。

フジテレビは日本初のアニメーション『鉄腕アトム』を放送する放送局です。その6年後には『サザエさん』の放送も開始します。今でもアニメは強いですよね。さらに『笑っていいとも!』などの有名なバラエティ番組も多数放送することになるので、自由度の高い番組制作が特徴となります。

テレビ朝日は、元々は教育専門チャンネルでした。ある時から全ジャンルの番組を制作するようになりますが、長寿番組を見てみると『ドラえもん』『クレヨンしんちゃん』といったアニメや、戦隊シリーズや仮面ライダーなどの特撮モノなど、子供向けの番組が多いようにも思えます。

高度経済成長による所得増加で家電としてのテレビは日本中に普及し、こういった政策によりメディアとしてのテレビも日本中にスムーズに、ダイナミックに、爆速的に広がっていきます。そして、僕が一番テレビを見ていた大好きな80年代90年代を経て、2000年ごろから衰退していき、今に至っています。

もっといろいろと書きたかったんですが、あまりにも長くなりそうなのでこの辺りでまとめに入ります。テレビ局を最初の数まで減らすのは良い事だとは思いませんし、業界の構造ごと変えられるような政治家が出てくるとは思いませんが、

各系列ごとに色を出す

これって、すぐに出来そうじゃないですか?っていうか、同業他社と競う上でめちゃくちゃ当たり前ですし一番効率的だと思うんです。一時期に比べてお金がないといわれているテレビですが、今でも日本のソフトコンテンツの制作費の50%は地上波テレビの制作費だといわれています。そのお金をどう使うか。そしてどう次に活かすか次第だと思うんです。

「テレビは一過性のコンテンツだ。画面は小さく、画質も悪い。視聴者も『ながら見』、手間暇かけて凝った映像ではなく、安く早くそれなりに撮れる監督がいればよい」
 
この言葉は、1970年代の映画業界側から語られたテレビに対する意見です。そしてスクリーンは、その小さなテレビ画面に負けていきます。この状況って、今のテレビ画面とスマホ画面との関係性にそっくりじゃないですか? おそらくテレビも、あの頃の映画のように、いつからかあぐらをかいてしまっていたんでしょう。
 
けど、まだ間に合うと思います。いや、そうだと信じたい。だって僕は、今もテレビが大好きだから。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

※あくまでも本連載は個人の見解です。

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