『ガクテンソク奥田のGossip Times』vol.57 今回の参議院議員選挙でわかったこととは!?

ガクテンソク奥田のGossip Times

国内外で噂されている、ニュース、芸能、オカルトなど、ウソかホントかわからない様々なゴシップを紹介。このコラムで是非『ゴシップ通』になってください。

国内外で噂されている、ニュース、芸能、オカルトなど、ウソかホントかわからない様々なゴシップを紹介。このコラムで是非『ゴシップ通』になってください。

7月23日(水)と24日(木)は、ロフトプラスワンさん30周年記念ということで、『奥田先生と田渕くんの本当は楽しい社会科』というイベントを2デイズやらせていただきました。両日とも満席を頂戴しまして、来てくださった皆さまに感謝です。本当にありがとうございました。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

初日はやはり投開票日の3日後ということで、20日(日)に行われた『参議院議員選挙』について話させていただきました。イベントの日から数日経ちまして、さらに詳しいデータが出揃ってきたので、こちらのコラムでも参議院選挙について書かせていただきたいと思います。

ただ、イベントと一緒では楽しくないですし、イベントは『社会科』ですが、こちらのコラムのテーマは『ゴシップ』ですので、その辺りを意識した感じで書いていきます。

投票率から見てみます。今回の投票率が58.51%でした。日本の有権者数が1億417万9274人なので、6095万5293人が投票したわけです。前回の52.05%より6.46ポイント上昇しました。前回の時より日本の人口は減っていますので正確な数字ではありませんが、約650万人ほど増えたことになります。しっかり数字で見るとどうですか? 投票人数からみたら1割くらいなので多く見えます。ただ、全有権者数から見たら少ない印象も受けます。

ちなみに、参議院選挙の選挙区の区割りは都道府県なので、都道府県別の投票率を見ると一番高かったのが山形県の62.55%で、一番低かったのが徳島県の50.48%でした。ただ、徳島県は高知県と合同選挙区なので、選挙区で一番低かったのは栃木県の53.56%でした。山形県も栃木県も当選者が1人だけの『1人区』で、山形県の当選者は無所属の方で、栃木県の当選者は自民党の方でした。

ほぉー。おもしろいですなぁ。

さらにおもしろいのが、栃木県の比例代表の投票率が、選挙区の投票率より、0.01%高いんですよ。選挙区は無効投票で、比例だけちゃんと投票したってことです。おもしろすぎ。

こういう細かい数字が知りたいときは、総務省が発表している『選挙結果調』を見ると全て書かれています。99ページあるのでマジでやることがない時にはオススメです。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

では、次に各党の獲得議席数を、議席の増減と共に見ていきます。

自民39議席(-13)
立憲22議席(±0)
国民17議席(+13)
参政14議席(+14)
公明8議席 (-6)
維新7議席 (+2)
共産3議席 (-4)
れいわ3議席(+1)
保守2議席 (+2)
社民1議席 (±0)
みらい1議席(+1)
無所属8議席(-2)

まぁ、これくらいは各種メディアで発表されていることなので、もういっちょ深い数字を見てみます。こういう時こそ『選挙結果調』の出番です。前回の得票数に対して、今回の得票数の増減を%で表してくれてます。たとえば自民党の選挙区だと、前回が2060万3298.241票獲得していて、今回が1447万0016.925票だったので、-613万3281.316票となり、-29.77%になります。では今回議席を獲得した政党の選挙区での比率をみていきます。

自民-29.77%
立憲+11.84%
国民+252.23%
参政+359.03%
公明-11.80%
維新-37.62%
共産-22.13%
れいわ+90.12%
社民+69.23%
無所属-8.44%
(保守、みらいは前回立候補者なし)

前回得票数が少なかったところほど数字は大きくなりますし、逆も然りです。しかし、かなり数字の幅がありますね。

わかります。もう数字に飽きた頃合いだとは思うのですが、最後に比例での数字も見てください。数字は最後にして、さすがにそろそろまとめますので。

自民-29.84%
立憲+9.24%
国民+141.18%
参政+319.88%
公明-15.71%
維新-44.23%
共産-20.83%
れいわ+67.30%
社民-3.23%
(保守、みらいは前回立候補者なし。無所属は政党に所属していないので比例なし)

はぁー。いっぱい数字書いた。半角と全角の使い分けめんどくさかったー!

けど、数字を並べると見えてくるものってありますよね。パーセンテージで見れば、持っていた票を一番失ったのは維新なんです。そして、与党や歴史ある野党が失った票は国民、参政、れいわに流れて、最大野党の立憲にはさほど流れなかったということがわかります。社民の選挙区の%は大きいですが、前回が約17万票、今回が30万票だったのでその分の伸び率ですが、議席獲得には至っていません。

よく日本の政治は『保守対リベラル』という構図にされがちです。それぞれの意味はぜひチャットGPTなどで補完していただくとして、そんな単純なものではないと思っています。

たとえば、減税や積極財政のような経済政策は、保守派が訴えそうな政策ですが、保守派であるはずの自民は消極的で、リベラルであるはずのれいわは積極的です。

リベラルと保守には『社会的思想』という横軸の他に、『経済的思想』という縦軸があると思います。社会的には保守だけど経済的にはリベラルということもありますし、その逆もあるわけです。世の中、簡単に割り切れるもんじゃないってことが、今回の選挙でより分かった気がします。

もともと自民党を叩いていた人が、今は『石破がんばれ』のデモをやっているわけですから。

出典: FANY マガジン
出典: FANY マガジン

※あくまでも本連載は個人の見解です。

関連記事

関連ライブ配信

関連ライブ