吉本新喜劇の高井俊彦“30周年&50歳”公演でこの日限りのランディーズ復活! ジ・白川バンドで歌いまくり&FUJIWARA原西の暴走も!?

吉本新喜劇の高井俊彦が、誕生日である8月27日(水)に大阪・なんばグランド花月で芸歴30周年&生誕50年記念公演を行いました。この日の『高井俊彦新喜劇』には、新喜劇の人気者に加え、テンダラー・白川悟実やFUJIWARA・原西孝幸、そして高井の元相方である中川貴志らがゲストとして登場。新喜劇だけでなく歌やダンス、バンドパフォーマンスもたっぷりと詰め込んだ“高井俊彦全部のせ”のステージで、詰めかけた観客を魅了しました。

出典: FANY マガジン
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“鼻に釘”と“ダンス”で幕開け

高井はNSC(吉本総合芸術学院)大阪に15期生として入学し、同期の中川とランディーズを結成。baseよしもとやうめだ花月を拠点に活動するかたわら、芸人ダンスユニット・WEST SIDEとしてデビューしてアイドル的な人気を誇りました。2007年に吉本新喜劇に入団してからは、ツッコミ役として頭角を現し、実力派座員としてさまざまな公演に出演。さらに、テンダラー・白川がリーダーを務めるジ・白川バンドではボーカルを務めています。

開演時間になると、高井から観客に向けたメッセージが流れ始めます。

「この晴れの日を迎えることができましたのも、ひとえに皆々様が熱くずっと応援していただいたおかげ。私自身が誰よりも、いちばん楽しませていただきます!」

拍子木の音ともに幕が上がり、高座でおじぎをする高井の姿が。まずは、“鼻の穴に釘を刺す”という若手時代からの特技を披露します。かすかな悲鳴も上がるなか、神妙な面持ちで釘を打ちつけました。

出典: FANY マガジン
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続いて、着物からの早着替えでカラースーツを身にまとい、高井が「ウエッサイー!」(WEST SIDE)ならぬ「50ッサイー!」(50 SIDE)の雄叫びを上げると、島田珠代、西川忠志、FUJIWARA・原西、テンダラー・白川、安尾信乃助が勢いよく舞台へ! 高井を含めて全員が50才オーバーという顔ぶれが、ハイテンションなダンスやラップで客席を沸かせます。

そして、若手時代から現在までの高井の写真が次々と映し出される、エモさ炸裂のオープニングVTRを経て、いよいよ本編の新喜劇が開幕です!

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ジ・白川バンドがパフォーマンス!

高井演じる主人公は、妻に先立たれ、娘を男手ひとつで育てる50歳のサラリーマン。夢を諦められず、娘に隠れてバンド活動をしていますが、「アイドルになりたい」という娘の夢は素直に応援できず、ケンカが絶えません。

そんな高井が、仲間と組んでいるバンド(ジ・白川バンド)でオーディションに出場することになり、ライブハウスの店長やスタッフ、悪徳芸能会社、クセ強なアーティストたちが入り乱れて物語が展開します。

高井は、個性豊かな出演者のボケに、ひとつ残らずツッコんで爆笑を巻き起こす一方、悩める中年男の悲哀を確かな演技力で表現。亡くなった妻に向けて心情を吐露するシーンや、娘と心を通わせるシーンでは、観客を思わずホロリとさせます。

出典: FANY マガジン
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50歳の誕生日プレゼントとばかりに、座員たちも大暴れ。珠代のギャグ“シンガポールの昆虫”やヤンシー&マリコンヌの“リンボーダンス”に巻き込まれ、高井がボヤきながらも全力で挑戦する姿が大きな笑いを起こしました。

もちろん、ジ・白川バンドのパフォーマンスもたっぷり用意され、オリジナル曲『ひと休み』『ヒッシノパッチ』を熱唱。また、グッズのタオルを客席に降りて実際に販売する一幕もありました。タオルが飛ぶように売れて、高井もびっくりです。

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珠代「昔はカッコよかったのに…」?

忠志と珠代は、高井が飛び込み営業で訪れたライブハウスの、店長&スタッフ役で登場。高井に求愛ギャグをたっぷりお見舞いした珠代は、「あんなに昔はカッコよかったのに……」とイジり倒し! “パンティーテックス”や“パンティーライナー”を披露して壁にぶつけられるシーンもフルコースでお届けしました。

忠志もエキセントリックなキャラクター全開。妖艶に高井を誘う魔性の男になりきり、珠代の求愛ギャグを“忠志スタイル”で演じます。珠代とのアドリブ合戦では、高井が「かなわん!」とお手上げになるほどのカオスな世界を生み出しました。

ほかにも、「お疲れさまですか?」に始まる飄々としたボケで笑わせた後輩役の安尾や、見るからに悪どそうな顔つきで芸能会社社長を演じる佐藤太一郎、父に対して素直になれない複雑な心情を演じた娘役の小林ゆう、萌え度満点のアニメ声とのギャップでも笑わせた岡田直子ら、個性豊かな座員たちが持ち味を発揮。

松浦真也&森田まりことレイチェルは、それぞれオーディション出場者として音ネタ・歌ネタをパフォーマンスしました。

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高井「心よりありがとうございました!」

ゲストとの絡みもたっぷり。白川は、高井の先輩でバンド仲間という役どころで登場し、テンダラーの漫才で見せる人のいい雰囲気はそのままに、ふだんは見せないボケ役としてのポテンシャルも発揮します。

芸能会社社長の部下として紹介されたのがFUJIWARA・原西。高井は、7月の間寛平GM会見で「僕がツッコみたいと思っている人」として、原西の名前を上げていました。原西は、「俺やで!」で自己紹介すると、名刺がわりにギャグを連発。森田とのゴリラネタや、珠代とのギャガー対決など、新喜劇ならではのコラボも満載です。

出典: FANY マガジン
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高井とかつてお笑いコンビ・ランディーズを組んでいた中川が電気工事の親方役で登場すると、客席からひときわ大きな歓声が上がります。お決まりのしつこいノリを延々と繰り出すうちに、気づけば舞台には高井と2人だけ。

フリートークを思わせる入りから、ついには舞台中央にサンパチマイクがせり上がり、ランディーズの出囃子が鳴り響きます。そこから5年ぶりとなる、この日限りの“再々復活”を果たしたランディーズの2人が、ファンなら誰もが知っている「琴欧州ゲーム」など珠玉のネタを披露しました。

出典: FANY マガジン
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そして、クライマックスでは芸能会社社長らが詐欺師だったと発覚し、人質にとられた娘を取り戻すべく高井が大奮闘。CHAGE and ASKAの名曲『SAY YES』にのせ、スローモーションで繰り広げられるボケ合戦が爆笑を巻き起こします。

父と娘の和解シーンでは、高井と小林の熱演に白川が涙してしまうまさかの場面もありつつ、ラストはもちろんジ・白川バンドのパフォーマンス! 『タオルをまわせ』でまたまた会場はヒートアップして、大団円を迎えました。

予定時間を大幅にオーバーしてしまい、カーテンコールではしゃべる時間がほとんど残されていませんでしたが、高井は観客に「心よりありがとうございました!」と感謝。高井は終演後に1階エントランスでお見送りに立ち、最後の最後までおもてなしにあふれたイベントになりました。

出典: FANY マガジン
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