先月は自民党総裁選の予想をする“総裁選おじさん”略して『ソサセおじ』として予想を発表したわけですが、そして見事に予想を外したわけですが、今月もめげずにがんばりますので、何卒、最後までお読みください。何卒。

外した理由としましては、投票日の前々日くらいから岸田さん、麻生さん、菅さんなどの重鎮の動きが当初の予想と変わっていったことと、自民党所属の国会議員が、参院選の結果に対してかなり危機感を持っていたことだと思います。
もうちょいのほほんとしてるのかと思ってましたが、さすがにあぐらをかいてる場合じゃないとおもったんでしょうね。
「いやいや、いつだってあぐらなんてかいてたらあかんのよ? あなた達は僕らに雇われてるんだからね?」
というわけで、新しい自民党総裁には高市早苗さんが選ばれました。高市さん曰く
「ワーク・ライフ・バランスという言葉を捨てる」
とのことなので、がんばっていただきたいところです。もちろん、身体には気をつけていただきつつね。
そういえば、この発言がちょっと取り沙汰されてましたね。相変わらずの揚げ足取りで安心しました。
さて今回は、その高市さんが任命した副総裁、さらに三役(幹事長、政調会長、総務会長)の方々を見るとおもしろいことが見つかったのでこちらでご報告いたします。

まず副総裁の麻生さんは、母方のおじいちゃんが吉田茂というのは有名なお話です。サンフランシスコ講和条約のあの方です。バカヤロー解散とかも有名です。そんな吉田茂さんの奥様は大久保利通のひ孫にあたります。超有名ですよね。明治維新の立役者の1人ですから。なので麻生さんは大久保利通の玄孫(やしゃご)、大久保利通は麻生さんのひいひいおじいちゃんとなります。ちなみに麻生さんの妹さんは三笠宮寛仁親王妃信子様です。
なんというか“ぶっとい”ですよね。
幹事長には鈴木俊一さんが就かれました。お父さんが第70代総理大臣の鈴木善幸さん。そして鈴木さんのお姉様の旦那さんは麻生さんです。鈴木さんは麻生さんの義理のお兄さんとなります。
なんか、さらに麻生さんがぶっとくなりましたね。
総務会長は有村治子さん。有村さんは薩摩藩の家臣だった有村家の末裔です。
あれ? また薩摩だ。
ひいひいおじいちゃんの兄弟に有村次左衛門という方がいて、桜田門外の変の首謀者の1人です。そしてもう1人の兄弟の有村俊斎は、婿養子に入り海江田信義という名前に変わります。この方は貴族院、元老院の議員を務めた政治家でもあります。さらにこの方の娘さんの旦那さんは東郷平八郎です。日露戦争の時の海軍大将です。日本海海戦の方です。
有村さんも違う角度でぶっとい感じがしますね。
そもそも今の日本の政治体制は明治から始まっていて、明治維新に多大な功績を残した薩摩藩(鹿児島)と長州藩(山口)出身の人が明治初期から政府の要職を占めていました。なんならこの二藩と縁がない人は総理大臣になれないとまで言われていたほどです。
しかし、政調会長の小林鷹之さんの家系を調べてみますと、非世襲議員で一般的な家庭にお生まれでした。
ネットでちょっと調べてみると、お父さんがエリート商社マンであるとか、奥様が東大卒の弁護士であるとか、ご本人が開成中学・高校、東大法学部を卒業後に大蔵省(財務省)入り、ハーバード大に留学したなどの情報がすぐに出てきたので、普通にご本人がバリバリできる人ってことなのでしょう。
なので、今ではかなり薄まってはきてるのでしょうが、やはり『藩閥政治』の名残はあるのだと思います。そもそも高市さんが非世襲なので、その名残を使って正当性を持たせたのかもしれません。
せっかくですから、閣僚の皆さまの『名残』も調べてみたところ、林芳正総務大臣が代々政治一家の四世議員で、お母さんの兄が長州の木戸孝允を輩出した木戸家に婿入りしていました。
はい。出てきました長州。
お母さんの兄なので血の繋がりはないようですが、それでも繋がりはあるということですよね。政治ってややこしいですが、こういう見方をすると、ちょっとロマン、いや浪漫を感じませんか?

※あくまでも本連載は個人の見解です。
