お笑いコンビのエルフ(荒川、はる)が主催するイベント『ギャルFES』が、いよいよ11月3日(月・祝)に川崎・CLUB CITTA’で開催されます。今回は、「ギャル」と「お笑い」と「音楽」が交わるこの特別なフェスに向けて、絶賛準備中の2人を直撃。イベントに向けた思いや準備の舞台裏に加え、YouTubeで話題沸騰の新曲『まじかるふれーばー』にまつわるエピソードもたっぷり語ってもらいました!

荒川「泥水すすってでも頑張る!」
――今回のフェスが企画された経緯を教えてください。
荒川 『真夏のぶちアゲ運動会~本気でドッジボールします~』(8月に国立代々木競技場で開催されたエルフ主催のドッジボールイベント)のときに、もともと“ギャルフェスをやるかも”みたいに言われてたんです。でも、そのときは『いや、さすがにやったことないんで難しいかもしれないですね』と断って、いったんは流れたんですよ。
でも、このドッジボール大会が思いのほか成功して、『じゃあ、次はギャルフェスやりましょうよ!』という話になって。そこから気づいたらここまで来た、って感じです(笑)。いまは、“こういうことをしたい”“こうなったらいいな”っていうのを固めながら、内容を詰めていってるところです
はる 私は、ほんとに何もしてないです(笑)。もう荒川が全部やってくれてて、私はほんとにお客さんと一緒に情報解禁を待ったりしてるぐらい。楽しそうな芸人さんやアーティストさんが来てくださるので、すごくわくわくしてます。
――ゲストはどうやって決まったんですか?
荒川 “ギャルを呼んだ”って感じですかね(笑)。
はる ふだんからお世話になっている方々だったり、後輩や先輩ですね。
荒川 あとは、やっぱりフェスなので、トニーフランクさんとかラニーノーズさん、アイロンヘッドさんとか、音楽をしっかりやられてる方々も……。とにかく、私たちが好きな人たちに声をかけさせていただきました。
11月3日は祝日で、ほかにもいろんなイベントがあるなか、別のお仕事のあとに来てくださる方もいて、ほんまに感謝しかないです。音楽なんて何もできひんのに、“フェスやります”って言って、それでも“行くで!”って言ってくれて。
それに、こんな手探りのライブのチケットを買ってくれたお客さんにも、ほんまハグしたいぐらい(笑)。お客さんにも、信じてくれたスタッフさんにも、ほんとに感謝してますね。しかも一流のアーティストさんたちまで来てくれるってなったからには、自分がいちばん頑張らなあかんなって思ってます。もう、泥水すすってでも頑張ります。

荒川「“みんな可愛くなればいいな”っていう気持ちです」
――出演するアーティストについて聞かせてください。
はる OCTPATHの栗田(航兵)さんは荒川がラジオでご一緒してて、私たちのYouTubeにも出てもらったことがあります。他のメンバーの方もイベントでお会いしたことはあるんですけど、全員そろってっていうのはなかなかなくて。でも、いつ会ってもめちゃくちゃ笑顔で気さくで面白い方たちなので、ほんと楽しみです。
荒川 OCTPATHさんはライブも見に行かせてもらってて。ほんとにすごいし、面白いし。栗田くんと仲がいいからというより、ライブ見て“出てほしい!”って素直に思ってお願いしました。……“推し”は別にいるんですけど。
はる えっ、栗田さんちゃうんや!?(笑)
荒川 ちゃうねん(笑)。誰かは内緒ですけど。
――シンガーソングライターの コレサワさんも出演します。
はる 曲、めっちゃ聴かせてもらってて、大好きだったんで、まさか来ていただけるなんて……って感じです。
荒川 大阪時代から聴かせていただいてて。酸いも甘いも歌ってくれるし、それを可愛く表現されるし。今回オファーさせていただいたらすぐお返事くださって、もうその時点で“恩”を感じてます。たぶん、ふつうやったら“なんやこれ、どんな仕事なんやろ”って思うと思うんですけど(笑)。それでも来てくださるのは、ほんまに感謝です!
――リリースには“出演者がギャルになる”とありましたが……。
荒川 それも、いま打ち合わせでいろいろ話してるところですね。私としては、“みんな可愛くなればいいな”っていう気持ちです。女装すること=ギャルだとは思ってないので、みんながそれぞれの“可愛い”姿を見せてくれたらいいなって思ってます。
――出演する芸人やアーティストの中で、「この人ちょっと注目かも」という人はいますか?
荒川 全員ヤバそうではありますね(笑)。でも、誰か一人というなら、アイロンヘッドのナポリさん。出演のお願いをしたときに、『いつも挑戦しててすごいな』って言ってくださって、なんかその言葉がすごく嬉しくて。だから、ナポリさんはやっぱり特別に注目してます。
はる もちろん全員なんですけど、強いて言うならめぞんですかね。吉野(おいなり君)くんは荒川がめっちゃ可愛がってて、もう1人の原(一刻)くんは全力でツッコんでくれるし、ボケも面白い。で、この2人が何よりギャルフェスを心から楽しみにしてくれてるんです。
荒川 そうなん?
はる そう。喫煙所で一緒になったとき、“楽しみですね〜”って言ってくれて。ほんまに心の底から待ってくれてる感じがして、めっちゃ嬉しかった。
荒川 うそぉ!? 1回も言われたことないけど(笑)。
はる 原には昨日、ちょうど言われたで。
荒川 会話途切れたからとかじゃなくて?(笑)
はる ちゃうちゃう(笑)。ほんまに楽しみにしてる感じやった。
荒川 それ嬉しいな。紅しょうがの稲田(美紀)さんも、お願いしますって連絡したら『連絡いらんで。楽しいんやから出るに決まってるやん』って言ってくれて。ほんま嬉しかったですね。

はる「もう、ふざけるわけにはいかなかった(笑)」
――今回は初の挑戦として楽曲のパフォーマンスもあるそうですね。その中の1曲『まじかるふれーばー』のMVがYouTubeに上がっていますが、こちらのコンセプトは?
荒川 コントの延長線上ではあるんですけど、はるさんが歌うんやったら、こういう“THEアイドル”みたいな感じがいいかなって。ふだん、そういうタイプじゃないからこそ、逆にいいんちゃうかなって思ったんです。衣装もスタイリストさんが考えて作ってくださったんですけど、めっちゃ可愛くてびっくりしました。
――仕上がったMVを見てみてどうでした?
はる もう、詳細何も知らなくて(笑)。完成したのを見た瞬間、めちゃくちゃ笑っちゃいました。面白すぎて。“え、こんなすごいことになるん?”って。あれはほんまにびっくりしましたね。
――はるさんは、言われるがままにやってたんですか?
はる はい、言われたことはちゃんとやろうって思って。
荒川 レコーディングのとき、作曲家さんと私で“こうしましょう、ああしましょう”ってけっこう真剣に話してて。私が仮で歌ってみたりもしてたんですよ。そのやり取りを見ながら、たぶん、はるさんは「あ、これ本気でやらなあかんやつかも」って感じ取ってくれたんやと思う(笑)。
はる そう!(笑)
荒川 なので、「じゃあ、はるさんお願いします」ってなった瞬間、練習してないはずやのに、気合い入ってて。「あ、これはふざけたらあかんやつやって、たぶん思ったんやろな」って思いました。めっちゃ可愛い声出してくれてて……。
はる もう、ふざけるわけにはいかなかった(笑)。
荒川 それが面白かったです。こんな感じでやって、みたいな細かい指示も出してないのに、空気で感じ取ってくれてましたね。
――いつもとは違うとても可愛い声で驚きました。
荒川 すごいですよね。はるさんは、もともとエルフの女優志望やから……。
はる いや、違いますって!(笑)
荒川 なんでもできるタイプやなとは思ってました(笑)。
――YouTubeのコメント欄でも、「はるさんの声がすごくいい」と絶賛されています。
はる 歌っていくなか、ブースの外から荒川と作曲家さんが「もうちょっとリズムこうして」とか、「もう少し高く」とか、「セリフもっと可愛い感じで言える?」とか、いろいろアドバイスくれて。それを聞きながら何回も録り直していきました。
――実際に歌ってみて、「またやってみたい」となりましたか?
はる いや〜、難しすぎたんで(笑)。荒川が仮で歌ってくれたのを聞きながら合わせていったんですけど、プロの人って毎回、こんなことしてるんやって思いました。時間もすごいかかるし、集中力もいるし。私、たぶんあれは無理ですね。ほんまに難しかったです。
――エルフが、いままで歌を歌ってなかったのは意外でした。今回実現したのは、だれかのアイデアだったんですか?
荒川 そうなんです。音楽部の社員さんから「音楽やってみませんか?」って提案していただいて。自分、けっこう自我が強いタイプなんですけど(笑)、そうやって“自分の思考以外から急に降ってくること”って意外と好きなんですよ。自分で“これやりたい!”って突き進むのも大事やけど、誰かから突然、「こういうのやってみたら?」って言われたときに、1回それを受け止めてやってみるのも大事かなって思っていて。
だから今回も、提案を受けて“じゃあ全力でやらせてもらおう”と思いました。ただ……ちょっと時期がね、賞レースとカブりすぎてて(笑)。ほんまにパンクしそうで、“どうしよう!”って思ってる最中なんですけど。でも、全力で頑張りたいです。

荒川「コヤブソニックに出てみたいんです!」
――ドッジボール大会、ギャルフェスとさまざま開催していますが、こうしたイベントに対する思いを聞かせてください。
はる ドッジボール大会のときは、もともと自分が好きやったものがこういうイベントに繋がって。お客さんから「楽しかったです!」って、いまだに言ってもらえるのが、ほんまに嬉しいですね。今回もそういうふうに思ってもらえるライブにしたいなって思います。
荒川 ドッジボールは、イベントを担当してくれた社員さんがそのまま出世したぐらい成功したんで。それが出世の理由かどうかは、わからないですけど(笑)。
――反響は大きかったですか?
はる ほんとに大きかったです。会社の中でも、いままで話したことない大人の人から声をかけてもらえるようになったり。共演者さんからも「第2回やってや!」って言ってもらえるし、それもめっちゃ嬉しい。“ドッジボール好きでよかったな”って改めて思いました。まさか、こんなかたちで実を結ぶとは思ってなかったです。
――これからやってみたいイベントのアイデアや展望はありますか?
荒川 ドッジボールは、共演者さんから「またやって」という声もあるし、出なかった芸人さんで「次あるなら出たい」と言ってくださる方も多いんです。だから、またふつうにみんなで遊びたいし、やりたいなって思いますね。
はる 私は、ドッジボール大会とキックベース大会の2部構成とかやりたいです(笑)。サッカーボール1個あったらできるし。ドッジボールしてるときに、“みんなのキックベース姿も見たいな”って勝手に思ってて。みんなでワイワイできるし、見てる側も盛り上がるんちゃうかなって。ドッジボール大会のときも、お客さんがスポーツ観戦みたいに応援してくれてたんですよ。
――スポーツはやるほうも、見るほうも楽しいですね。
荒川 ドッジボールはほんまに楽しかったですね。仲いい人たちが集まってたし、みんなの“怒るボケ”とかもお客さんがちゃんとわかってくれてて(笑)。3,000人で“ノリ”が共有できてる一体感がすごかったです。あと、個人的に出たいイベントがあって……。ちょっと言うのは恥ずかしいんですけど(笑)、コヤブソニックに出てみたいんです!
――アーティストとして?
荒川 はい、音楽側で。いつか小籔(千豊)さんに言おうと思ってるんです。せっかく曲を作らせてもらった以上、自分がいちばん出たいイベントに出たいなって。コヤブソニック、毎年ずっと見てるんですよ。言うのめっちゃ恥ずかしい(笑)。見出しにしないでくださいね。
ほんまに“お父さんに言う”みたいな感じで恥ずかしいんです(笑)。でも、これからもいろんなことしたいですね。外国とかも行ってみたいし……。そうなるためにはどうしたらいいのかなと考えると、やっぱり力をつけないといけないなって。お笑いの面でも集客の面でも。いろんなやりたいことを実現させるために、もっと大きい存在になりたいと思ってます!
――改めておふたりが思う“ギャル”の定義ってなんですか?
はる ギャルって、全部肯定してくれるイメージがありますね。「なんかいいやん、それも」って肯定してくれて、受け入れてくれる。見た目どうこうよりも、そこが“ギャル”だなって思います。友だちのギャルの子とかも、そういうタイプが多くて……。ぱーてぃーちゃんとかもそうですね。絶対バカにしないで、「よくない? それ」って。しかも食い気味で「いいよね!」って言ってくれるんです(笑)。
――エルフのネタも、そうした“肯定してくれる優しさ”があります。
はる やっぱり、荒川がそういう面が強いからかもしれないですね。
――荒川さんにとっての“ギャル”とは?
荒川 難しいな。このまま口開いたらカッコつけそうでちょっと危ないです(笑)。うーん……一言で言うなら、“表現”ですね。
はる めちゃカッコつけてる!(笑)
荒川 ギャルは“表現”。だから、どんなことしてもいいし、なんでもありなんじゃないかって思います。
――最後に、イベントへの意気込みをお願いします。
はる もう芸人さんも、アーティストさんも完璧です! 面白くて楽しい方々ばかりなんで、私たちも初めてやらせてもらうこともありますけど、全力でみなさんと一緒に楽しみたいです。
荒川 さっき、“泥水すすって頑張ります”って言いましたけど、いま出演者の皆さんの写真を見てたら、“あ、これは絶対楽しいな”って思いました。みんながいるから大丈夫。私たちはとにかく頑張ります。“ギャル”の名前を使うからには、成功以外は渋谷に持って帰れないと思ってるんで、絶対に成功させます!

開催概要
『ギャルFES』
日時:11月3日(月・祝)16:00 開場/17:00 開演
会場:CLUB CITTA’
(川崎市川崎区小川町5-7)
出演:エルフ
ネタ出演者:さや香、紅しょうが、リンダカラー∞、アイロンヘッド、トニーフランク、蛙亭、ラニーノーズ、ヨネダ2000、めぞん、かが屋、ほか
アーティスト出演者:コレサワ、OCTPATH、ほか
主催:吉本興業株式会社
<チケット情報>
・クリアケース・アクスタ付きチケット:前売 10,000円/当日 10,500円 ※完売
・一般席:前売 8,000円/当日 8,500円
※全席スタンディング
※別途1ドリンクの料金が必要
チケット販売:FANYチケットにて好評発売中!
FANYチケット:https://ticket.fany.lol/event/detail/6793